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「キャリア教育」への意欲が高まる『金融教育』を紹介します

今回のネタは、なんとSNS初公開です。
愛知県や千葉県の中学校、高等学校で行った実際の「出前授業」について紹介します。出前授業どっとこむに掲載中!
すでに金融教育に取り組んでいらっしゃる方々が、どんどん参考にしていただければ幸いです。

★授業を受けた生徒さんの感想★
・これからの人生でたくさんの費用が必要になるということをよく理解できました。
・毎月の生活費だけでも、かなりのお金がかかっていることがわかった。
・収入と支出のバランスから、1人で家庭を支えることがとても大変だと思った。
・人生の設計をするいい機会になりました。
・銀行にお金を預けるだけでなく、投資という選択肢があることがためになった。
・大人の階段を一段上がれたと思います。
・これからの学生生活でしっかりとした仕事に向けて、考えていきたい。

(いただいた感想から一部抜粋)

これからキャリア教育を受ける生徒の皆さんには、ぜひその前に簡単な金融教育を受講されることをおすすめします。金融教育といっても難しいことではなく、人生における働き方とお金の関係性を楽しく知るためのワークショップです。働き方によって、収入だけでなく、住む場所をはじめライフスタイル全般が大きく異なります。思い描く人生を歩むため、将来のイメージをより具体的にするための講座です。

(1)クイズからスタートして興味をひく

いきなりですが質問です。
下の絵は、何を表しているかわかりますか?
ちなみに、3秒で気づいた生徒さんもいましたよ。

「ワタシ×ミライ」のスライドから抜粋

答えは、黄色が義務教育、青色が働ける期間、灰色がセカンドライフです。なんですが、これからの時代は下記のようになると伝えています。

「ワタシ×ミライ」のスライドから抜粋

いったん社会人になっても学びなおしをする、頑張ってお金を貯めて早々にリタイアする、新たなキャリアとして転職や起業するなどの選択肢がより身近になりつつあります。お父さん、お母さんたちの時代と違って、将来に向けての準備と判断する力がこれからはもっと大切になるでしょう。

(2)自分事として取り組んでもらうための工夫

「賃金」や「物価上昇」に関するニュースを目にしない日はありません。キャリア教育を行うにあたって、やりたい仕事の年収を知ること、その年収が高いのか、安いのか、判断基準を持つことは、とても大切だと考えています。

そもそも多くの中高生は、わが家の毎月の生活費すら知るすべもないようです。1ヶ月の生活費がわかると、思い描く人生に対して十分な年収か、あまり余裕がない年収か、ある程度線引ができるようになります。高い年収がよいというわけではなく、ある程度の人生設計を描いてみることが大切だと考えています。

出前授業で提供している「ワタシ×ミライ」というコンテンツは、自分なりに将来のライフスタイルにかかる費用と稼ぐ収入を具体的にシミュレーションし、その結果から気づきを得て、キャリア教育への意欲を高めることができます。しかも1コマ50分で完結します。

「ワタシ×ミライ」のワークシート

(3)子育てにかかる費用を知る

上記のようなワークシートを用いて、生涯の収入と支出の関係性を個々に算出してもらいます。皆さんの個性あるライフプランが徐々に仕上がる様子は、とても生き生きとしてキラキラ輝き、毎回元気をもらいます。たとえば、将来結婚をして、わが子を望むならどのくらいの費用がかかるのかなどを一つ一つみていきます。

「ワタシ×ミライ」のスライドから抜粋

生徒の皆さんは、思った以上の金額に驚きの声をあげ、「わたしはお金がかかるから、子どもはいらない」なんて意見もよく出てきます。まさに今、日本が直面している課題でもありますよね。最初の一人目を産むか、産まないか。

また自分だけの年収では、生涯収支が赤字になってしまうケースも少なくありません。その場合は、結婚をするなら配偶者の年収が加わること、そうでないなら働く業界や働き方をもっと調べる必要があると伝えています。最近では、稼いだお金をうまく運用することに関心が高まっています。

★授業を終えたあとのやり取り★

生徒さん「ウエディングプランナーって、年収いくらですか?」
おっぴ「ざっくり450万円くらいじゃないかな?」
生徒さん「えー、少なーい」
おっぴ「会社員で勤めた場合だから、たくさん稼ぎたいなら起業するとか、ウエディング業界で別の職種を探すのもありだと思うよ」

こんな感じのやり取りがありました。「もう少し年収が増えるといいな」と思いつつやり甲斐に幸せを感じるのもよいでしょうし、見方をかえて別の職種を検討するのもありだと思います。「結婚に関する仕事=ウエディングプランナー」ではなく、いろいろな選択肢があるということに気づいてもらいたいです。
ちなみに会社四季報によると、㈱テイクアンドギヴ・ニーズの平均年収は456万円でした。

(4)実は、わたし自身の後悔から生まれたコンテンツ

たった一つの後悔は「社会へ出る前に、仕事の選択肢をもっと知っておきたかった」です。

子どもの頃から明確な「夢」や「職業」に向かって、育ってきた大人はあなたの周りで、どのくらいいますか?目指せるものがあるかないかで、中学や高校の過ごし方は大きく変わるはずです。

わたしの青春時代は、幸い両親に「勉強しろ」とは一切言われず、部活を中心に好きなことを存分にさせてもらいました。なんの不満も挫折もなく受験が近づき、恩師のすすめで教員養成課程のある大学へ進学します。

大学生活が始まっても将来の確固たる目標がなかったので、あっという間に就職を考える時期に。結局「とりあえず、営業を勉強しよう」くらいの気持ちでしか、会社選びをすることができませんでした。そして採用をもらった大手企業へ迷いなく入社。人間関係も報酬も仕事内容も、何ひとつ不満がなく働きやすい会社でした。

大学卒業から10年も経つと、若いころから明確なビジョンをもっていた同世代が個性を発揮し始めました。ネットやSNSを通じて、同世代の生き方に触れる機会が多くなり「果たして、わたしの人生は他の選択肢もあったのでは?」と思ったことが、このコンテンツへとつながりました。

(5)中学&高校は人生最初のターニングポイント

わが子をはじめ子どもたちには、同じような思いをして欲しくありません。人生にはたくさんの選択肢があることを若いうちから「知る機会」が必要だと考えています。受験や部活を一生懸命することも大事です。その点はまったく否定しません。

しかし、多くの人は人生の大半(40年あるいはそれ以上)は働いて過ごすことになります。つまり「お金」と「仕事」に対する考え方や姿勢が生き方に大きく影響します。

よりグローバル化が進む現代においては、これまで以上に「生きる力」が必要だと、文部科学省の学習指導要領にも掲げられています。身近な大人たちからの情報だけでなく、「世の中にはどんな働き方があるのか?」「どんな職種があるのか?」「生きていくのにどのくらいお金が必要なのか?」などを知るために、中学校や高校の教育現場においてもう少し時間を使ってもよいのではないでしょうか?(もちろん既にすごく力を入れて取り組んでいる学校もたくさんあります)

(6)今後の課題はDX

もしこの記事を読まれた方で、IT関連の方がみえたらお願いがあります。
この「ワタシ×ミライ」で使っているワークシートをはじめ、ツール全般のDX化を進めていただきたいです。
※開発費用は負担できませんが、アイデア等すべてを提供させていただきますので、日本の未来のためにぜひお力添えをお待ちしています。お気軽にメッセージください。

コロナ禍を経て、教育現場のDX化は急速に進みました。わが子の授業参観に複数回足を運び「こんなこともできるんだ!」と、そろそろこのコンテンツも対応が迫られてきたなと感じました。

(7)出前授業のご依頼

今回ご紹介した出前授業のご依頼は、下記のサイトよりおすすみください。
「金融リテラシー向上のための講師派遣(東京都のみ)」では、ニックネームのため名前が公表されていません。「おっぴの金融教育」の依頼と、講師派遣申込みフォームよりお申し出ください。

出前授業どっとこむ
金融リテラシー向上のための講師派遣(東京都のみ)

その他ご相談やお問い合わせは、お気軽にホームページのお問い合わせページからご連絡くださいね。

★筆者紹介★
おっぴ(ニックネーム)
2000年に大学を卒業し、建設不動産業界へ就職。不動産開発事業に9年間従事。2009年から金融業界へ転職し、個人のライフプランニングと法人のリスクマネジメントに携わり、現在に至る。2013年からボランティアで中高生向けの出前授業を始める。2021年からブログ「中高生のためのSDGs金融教育」の運営も開始する。
ホームページ(金融教育に役立つコンテンツを紹介)
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