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NFTアートの売上を使って、ウガンダの辺境の村に貯水タンクが届くまで ③
こんにちはSavanna Kidz 運営チームの阿部です。
前回の記事はこちら
NFTアートの売上を使って、ウガンダの辺境の村に貯水タンクが届くまで ②
本日はNFTやDAOといった技術、コンセプトを使って、どのようにカルング村を支援するか?といった部分について、チーム内で「どんなアイデアが出たか?」、「どんな議論をしていたか?」、「どのように今のアイデアに辿り着いたか?」といったことを書きます。
何を実現したいのか?
最初に個別のアイデアを出す前に、改めてこのプロジェクトで実現したいことを話し合いました。
投機や不正、詐欺、マネーロンダリングなど仮想通貨の世界は何かと負のイメージが強いです。
私たちが最初にビットコインなどの仮想通貨に抱いていた夢のテクノロジー(海外送金、少額決済、海外旅行時の両替といった現実世界の大きなペインを解決できるかもしれないという期待感、ロマン)はどこにいってしまったのだろう?
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この問いを出発点に現在の仮想通貨市場についての現状認識をまとめていきました。
『コレクティブルNFTの売上凄いけど、あれは誰が何の目的で買ってるの?、あの猿はクールなの?』
『ステファンカリーも買ったらしいですよ。』
『マジで。ホントだ。』
『Axie Infinityの記事よく見るよね。』
『ウチのフィリピンのメンバーでもやってる人いるらしいよ。』
『フィリピンでは一般的になりつつあるのか。』
『DeFiだっけ、結局あれって何なの?、DEXは分かるんだけど、レンディングとかファーミングとかよく分からない。』
『ぶっちゃけ、ポンジ・スキームじゃないの?』
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![](https://assets.st-note.com/img/1647507853025-J89S2vpxiN.png?width=800)
チーム内でざっくばらんな議論をしつつ、この領域に詳しい人たちにもお話を聞きにいきながら、私たちは以下の仮説を設定しました。
![](https://assets.st-note.com/img/1647509473993-Rv0ZLXUjqC.png?width=800)
本来、金融という言葉は「お金が余っている人の所から、不足している人の所に、お金を融通する」という意味を持っています。
(本題とは関係ないですが、個人的にはFinanceという単語にこの金融という漢字をあてた人のセンスは天才的だなと思ってます。金融包摂もカッコいい。)
しかし、現時点での仮想通貨市場は
投資家がDeFiなどを使って資産を増やしている
Axie InfinityなどのGameFiを使ってお金を稼いでいる
といった資産を増やす、稼ぐ部分に特化し過ぎており、そこで溢れた余剰資金がNFTアートに流れ込んでいるのではないか?
だったら、そこの資金の一部だけでも、現実世界の社会貢献、ソーシャルインパクトを生むことに流れてもいいのではないか?
というかESG投資のように、そういった潮流が遅かれ早かれ来るのではないか?
このような議論を経て、「仮想世界に還流している膨大な資金を使って、現実の世界で良い社会インパクトを起こすユースケースをつくる」というプロジェクトの目標を設定しました。
アイデアの具体化
ウガンダのカルング村という農村の改善をNFTやDAOといった技術、コンセプトを使って実現しようという漠然としたアイデアを具現化していきました。
『ウガンダの小学校の子どもたちにアートを描いてもらって、その収益をカルング村に寄付するのはどうだろう?』
『一過性の寄付に終わらずに、NFTアートのホルダーがカルング村の発展に貢献できるような仕組みが良いよね。』
『絵を描いてもらう場合はデジタル、リアル?』
『デジタルはスマホないから厳しいんじゃないかな。』
『そもそも今コロナで学校休校中だってさ。』
『Andrewに生徒の家を回ってもらったら?』
『Andrewも忙しいだろ。』
『ウガンダのアーティストとコラボ出来ないかな?』
『探して、連絡してみる?』
『迅速に動くなら、アートをつくっちゃった方が良いんじゃないかな』
『NFTアートの売上を住民とNFTホルダーみんなで投票したりしたら楽しそうじゃない?』
『それはガバナンストークンっていう分類らしい』
『なるほど、もう事例あるんだね』
『町づくりっていうコンセプトだとシムシティ好きだったわ。』
『あれ楽しいよね、ウチの国でもめっちゃ流行ってた。』
『分かりやすいけど、コミュニケーションを間違えたら炎上しそうじゃない?』
『アフリカというエリア的に丁寧にコミュニケーションをしなきゃダメだね。』
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このようにあーでもない、こーでもないという議論をしながら、以下の方向性が決まりました。
![](https://assets.st-note.com/img/1647510229647-cJWNA19Ynb.png?width=800)
さらっと書いていますが、この方向性を決めるまでに、当時流行っていたコレクティブルNFTを20個以上研究したり、
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自社でMintするためのスマートコントラクトを開発できるかの検証を行ったり、
![](https://assets.st-note.com/img/1647510547863-tahqReBs8r.png?width=800)
ジェネレーティブアートをつくるための調査などを並行で進めており、なかなかハードな日々でした(笑)
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チームビルディングとプロジェクト準備開始
幸いチーム内に、素晴らしいアーティストとイケてるエンジニアはいたのですが、Web3/NFT分野の経験者やプロモーション担当、コミュニティマネジメント担当などはおらず、海外の採用サイトなどを活用したり、有識者の人にアドバイスを貰いにいったりしつつ、「プロジェクトの内容を固める、詳細を決定していく」という決定プロセスと「とりあえずアートとスマートコントラクトをつくる」というアジャイル的プロセスが同時に走る実にカオスな状態でした。
![](https://assets.st-note.com/img/1647511210017-TJ7gL7ic44.png)
来週は①アート、②トークン、③スマートコントラクトの各パートに分けて、どのように実際のモノづくりを進めていったかをざっくばらんに書きたいと思います。
つづく
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