H.girl

遠い過去
高校生だったあたしは、毎日笑ってた。
はしが転んでも笑える歳だった。
授業中に、友達と先生に、こらー!!ジャングル!!黙りなさい!!って言われても、ゲラゲラ笑ってた。


駅のホーム。
何があるわけでもないけど、話して道ゆく人なんか気にせずに笑ってた。

でも、悩みはあった。

じゃあ、今は?
笑ってる?あの頃みたいに…。

いや、あの頃みたいに無邪気にはもう笑えない。 


悩み事は、あの頃と比較にならない程 辛く きつく、苦しいものとなった。

歳をとればとるほど、無邪気さは消えていった。

笑いも、愛想笑いや、相手に合わせた笑いに変わっていった。

でも、あの頃みたいに、無邪気に笑えなくても、笑う事は、忘れてはいない。

自分の為に笑う事を忘れてはいない。

きっと もっと歳を取ると寂しい笑いになっていくのだろう。

だけど、高校生のときあれ程笑った日は、一生忘れずに生きていく。

笑いは、宝物だから。
あたしの一番大切にしてることだから。

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