第5回 私の東大受験(仮面浪人 秋学期 前編)
仮面浪人体験記(秋学期 2022.10〜2022.12)
この時期の葛藤
春学期は大学での成績はフル単でGPAも3以上で順調だった。しかし、自分の所属する学科で扱う学問は自分がやりたかったことではないのではないか、という思いが強まった。そして他の学科に所属する人々が羨ましくなった。それと同時に、東大に行きたいという思いがますます強まった。
だが当時の自分にとってこの状況はまずかった。何故なら、東大受験で仮に失敗しても次の年からも早稲田理工で楽しく過ごせるという精神的な安心が無くなりつつあったからである。だから自分は必死で当時の環境を好きになろうとしていた。
それでも「自分のいるべき場所はここじゃないんだよな」と思ってしまう場面が結構あった。仮面浪人の強さは、失敗しても良いという点にあると思っていたが、失敗しても良いと思って努力することは不自然だということにやっと気付いた。
この時期にはもう次の年も早稲田に通っている自分が想像できていなかったと思う。
東大模試(10月下旬〜11月上旬)
そんな中、秋も河合と駿台の両方の模試を受験。結果は
英語 80〜95
数学 35〜55
国語 30〜45
理科 45〜50
程度で、合計はオープンが220台でA判定、実戦が210台でA判定だった。順位はオープンでやや下がり、実戦では上がった。点数的には目標に達していなかったが、確実に学力が上がっている感じはしていた。浪人生は伸びないという主張があるが、それは嘘である。正しい方法で学習を継続すれば学力は上がると考える方が自然だろう。
12月上旬 共通テスト模試
共テの勉強の成果も知りたかったので、駿台の共テ模試を受験した。結果は750〜760点程度で、許容範囲内と考えた。本番では780点を目標にした。高くはないかもしれないが、合格するには十分だと思ったし、高すぎる目標設定はメンタルに良くないと考えていた。
年末が近づくにつれ不安が押し寄せてきた。それまであまり意識せずにすんでいたタイムリミットが確実に迫っていたからだろう。
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