朝・口論

38日目(11月14日)

朝、いつもより遅くに目覚める。まだ急げば間に合うが急ぎたくなかったので2時間目から行くことにした。以前日記にも書いた通り、私は「急ぐ」という行為そのものが大嫌いである。急ぐという漢字をよく見てみると分かるが、心がペシャンコになっている。「忙しい」にいたってはお亡くなりになっている。ね?暇なくらいが丁度いい。朝っぱらからゴルゴ松本みたいになってしまった。

『人生で無駄な時間はあっちゃいけないが、暇な時間はあってもいいんだ』

これは中学二年生の時の担任の先生が言っていた言葉で、今でもたまに思い出す。矛盾だらけの様に思えるこの言葉は、私にはすとんと腑に落ちた。暇で暇で何もすることが無い日、みんなは何をするのだろうか。私は今、そんな日を夢見ている。色んなことに急かされる毎日で、もう二度とヒルナンデス!を「つまんね〜」とか思いながら観ることは無いんだと思うと、息苦しくなってくる。
いやそんなこと無くね?人生何年あると思ってるんだ。これから何度でもヒルナンデス!は観れるし、山ちゃんの「何色の何!?」は何回でも聞ける。しかも、私はそんなに忙しくないだろう。バイトもしてない癖に。ニートの才能あるんじゃないか?
いや待て待て、私なりに忙しいさ。そもそも忙しい・忙しくないは個人の許容量で決められるものだろう。だから「君、暇そうだね」とか無神経な言葉をかけてくる他人が一番最悪なんだ。この世界には週7で働ける人もいれば、週1で働くのが限界の人もいる。ハンターハンターの作者は週1側の人間なんだろう。
そもそも、無駄な時間と暇な時間は何が違うんだ。何もすることが無い日を暇な1日とするならそれは非生産的な無駄な日じゃないのか。芥川龍之介だって言っている。『人生は何かを成そうとするには短か過ぎるが、何もせず過ごすには長過ぎる』とな。君はどっちを選択するつもりだ?
生き急ぎすぎだバカヤロー。何かを成すために人生全ての時間を費やせるほど人間は良く出来てない。そもそも成すために何が必要かなんて誰にも分からないんだから、暇な時間がイコール不要な無駄な時間にはならないだろう。休んだり迷ったりしながら人間は前に進むんだ。そういう生き物なんだ。
だからしょうがない。で片付けるつもりか。それは君の悪い癖だ。都合の悪いことに立ち向かおうとせず、どうしようも無いと目を背ける。君が何かを成せるとは私には思えない。
自分で自分を否定するな。自分に言った言葉は、時に他人から言われた言葉よりも自分を傷つけるんだ。しょうがないと逃げてなにが悪いんだ、逃げ道が無くなったらそれこそ終わりじゃあないか。「銀の匙」でも言っていた。逃げた先にあったことは全部駄目なことになるのか。そうでは無いだろう。
いや、それは違うぞ。お前はまた…

9:15分になった。そろそろ家を出なければ。




#日記

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