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鉄塔から考える、「当たり前」は当たり前ではない

「ねぇねぇ、あのてっとうは、◯◯のおうちまでつながってる?」

最近、鉄塔に興味を持っている息子。

その鉄塔が電信柱の電線で繋がり、我が家の電気として届くことが不思議でならないようです。

◯◯くんのおうちにつながってるよ!

と、パパが答えると

えー!!!そんなことあるの?!!

と、毎回驚く息子。
私たち夫婦は、息子の反応に吹き出してしまいます。

子どもの純粋な興味関心に和み、当たり前の世界を新鮮なものとして捉え直すことができます。

電車も、エアコンも、冷蔵庫も。
すべては電気で動いている。

電線を繋げ、電柱を立て、鉄塔を配置してくれて、当たり前の生活を維持してくれてるって本当にありがたいな。

急な熱波で、冷房の効きが悪いと文句を言う自分がなんだか恥ずかしい。そう思いました。

今日は、図書館から借りていた絵本を返すために車で向かいました。移動中、とある場所に差し掛かると、息子が言います。

てっとう、あるかな??

高架を上っていくとその鉄塔が見えるため、坂道を上がっていくと、毎回口に出すのです。

ワクワクとドキドキが入り乱れる口調の息子が、毎度かわいくて。

結局、お気に入りの鉄塔を見かけると

あったよー!!ママ、パパ、みてみて!!!

と、大騒ぎ。

大きな建物がそうそう無くなることはないと大人は思うけど、子どもはその概念がないのでしょう。

毎回、新鮮な気持ちで好きなものを見つけて歓喜の言葉を発します。まるで、初めて見たときをリピートしているよう。

なんか幸せな時間だなと、息子の高揚した声に耳を傾けながら頷きました。

東京で生きていること
家族が元気でいること
お仕事をいただけること
こうやって発信できること

すべては当たり前ではない。

この貴重な平凡な時間が、変化のない平坦な毎日が、どれだけありがたいことか。

それを思うと、ああ生きてるだけで本当に幸せだなと思います。

私に不足はない。
十分に満ちたりている。

なんだか急に泣けてくる。

だからこそ、私はどんな自分でありたいのか?

命題が突き刺さります。

明日は、七夕。
星に何を願おうか。
静かな夜に想像してみます。

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おーつー(冨田裕子)
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