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長野県に移住して農業、それだけは頼むからやめとけといいたい

強風の中からのレポートである。
長野県への移住を考えているあなたは、ぜひ、この現状をご注進したい。

あなたは、ゆくゆくは長野県に移住して、のんびりと農業をやりたいなどと、ぼんやりと思ってないだろうか?

農業をやって健康に生きたいと、仕事で疲れたときなどに電車に揺られながら思ってないだろうか?

はっきりと申し上げたい。
農業だけは絶対にやめるべきである。

いや、土下座しておねがいしたい。
「たのむから!農業だけはやめてくれ!」と。

誤解しないでほしい。
もともと私は、長野県出身にしてはめずらしく、多様性に富んで柔軟性も持つ人間である。

人の考えに、いちいち干渉しない。
自由にやるべきという考えだ。

しかしだ。
長野県に移住してなお農業をやるなんて、私からしてみれば狂気の沙汰である。

やめたほうがいい。
いや、全力で止めたい。

人を1人、いや、あなたの善良な家族まで含めた人たちまで救うためなのだ。

そのためだったら、私は土下座も辞さない。
私の土下座ひとつで人々が救われるのだったら本望である。

1年や2年は、あなたも一生懸命かもしれない。
が、移住者の農業は、多くが3年で挫折しているのだ。

だいたいにして、農業は金がかかる。

たしかに種などは、100円で買える。
そのために『ホームセンター コメリ』だってある。

春先になれば、苗だって50円で売っている。
ただコメリの難点は、ペイペイが使えないのだ。

まあ、今はそれはいい。
現金でコメリで種を100円で買ったとしよう。

そしたら、次は耕運機だ。
耕運機については、コメリでは10万では買えない。
私の情報網(記憶)では15万は必要だと見ている。

まさか!
鍬で耕すつもり!
鍬なんか握ったら死にますよ、あなた!

ここまでいっても、やるのだったら止めないが、耕したあとに牛糞だって入れる。
これは一袋が320円だ。

肥料だって、いくらか知っているだろうか?

定番の『オール14』は3000円である。
科学肥料は値段が、ぐんぐんと上がっている。

マルチだって必要だ。

東京に住んでいるあなたは、マルチといえば『マルチ商法』かもしれないが、当地ではマルチといえば畝にかける黒いビニールである。

キャベツなど作ろうものならネットも必要だ。
もちろんインターネットではない。

モンシロチョウなどがヒラヒラと飛んでこないがためのネットをかけるのだ。

そうなると、ポールだっている。
20本、30本単位で必要だ。

そしてだ。
家の隣に畑があればいい。

100メートルでも離れれば、軽トラックだっている。
耕運機やネットやポールをしまう場所だって、掘っ立て小屋というわけにはいかない。

ちょっとした物置を設置しなければだ。
私の独自調査(通りかかり)によると、コメリ価格だと50万はする。

そのほか細々と、やれ軍手だ、ビニール手袋だ、長靴だ、一輪車だ、紐だハサミだと、そのたびにコメリにいかないといけない。

多めに野菜をつくろうと思ったら、軽く100万は必要だ。

そうまでして作ったのに、その辺のスーパーにいけば100円で山ほど売っている。

いかがだろうか?

野菜など畑を耕せばできるというわけではない。
簡単に考えてはいけない。

耕運機など借りればいいと思っているかもしれない。
しかし、簡単には貸さない。
1回や2回は貸すけど、その度は貸さない。

いいですか!
農家というのは優しい人たちではないんです!
偏屈に凝り固まっている人たちなんです!

見てごらんない!
あの傍若無人なしかめっ面を!

とにかく、落ち着いてほしい。
それが現状である。

力説してしまったが、そんな状況などは、賢明なあなたは当然にして把握していると思われる。

つたないレポートをお許し願いたい。

まさか長野県への移住を考えておきながら、いまさら「そうだったんだぁ」といってるような、すっとこどっこいな方ではないはず。

いずれにしても、これらの極秘レポート(駄文)によって、私の身辺には危険が迫りつつある。

長野県を支配する農家老害一派から、袋叩きにあうときは、刻々と近づいてきている。

それでも私は、移住希望者を救うために、長野県の実態をレポートしなければならない。

ぜひ、その意気を買い、レポート代として1,300円ほどのサポートをお願いする次第である。

なんなら、キリのいいころで5,000円でもかまわない。

なんにしても、長野県に移住するのは、私のレポートを読んでからでも遅くはない。
とんでもないことになる。

レポートの続きを待たれよ。

大俵一平

レポート作成に使わせていただきます。 ありがとうござます。