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人恋しくて

心に根ざす 闇の中
灯り求めて さまよゑる
孤独な旅を 人は知る

荷負い傷負い 重い足
淋しい胸を 癒すのは
袖触れ合える 人の匂い

己の背負う 宿命の
匂いを人に 伝えたい

袖触れ合える 人背負う
匂いをわが身に 刻みたい

どこまで行けども 独り道
散りし時にも 独り花

人人求め 人求め
独りで歩く 定め持つ

夏の宴や 花火の夜
着飾りし人 闇まぎれ
無言で袖を 触れ合える
喜び胸に 昂ぶらせ
闇夜の花火 待ちわびる

胸の太古に 響く音
胸の未来に 散る孤独

人が花火を 咲かすのは 
ぽっかり空いた 胸の闇

人が宴を 開くのは
棘の道で 触れた袖
躍る心や 血の匂い
遡る血に 霊(たま)が打つ

瞳に映る 彩の星
はじける胸の 想い載せ

人恋しくて 見る花火

人恋しくて 見る花火

人恋しくて 見る花火

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