小規模デザインチームがどうやって全社からのデザイン依頼を受け付けていくか
こんにちは。コネヒト株式会社デザイナーのnappiです。
最近のお仕事としては、ママ向けサービス「ママリ」事業のWeb開発チームに所属していて、ゴリゴリWebデザインなどをやっています。
コネヒトは現在、社員数約90名と、ありがたいことにどんどん仲間が増えています!ただ、それに対し、デザイナーは正社員2名と、まだまだ少人数チームです😭(デザイナー絶賛募集中です!!!!!!ご興味わきわきした方ぜひご連絡ください!!!)
コネヒトのデザイナーのお仕事は大きく2種類あります。
1つ目は、ママリ事業のサービスデザイン。2つ目に、全社横断のデザイン業務です。
全社横断のデザイン業務とは何かというと、クライアントさんのPR案件のバナー制作、インスタの広告制作、インナーコミュニケーション向けのデザイン、チラシ、プレスリリースのOGP制作etc... といった、コネヒトやママリにかかわるデザイン何でも!です。
ということで、コネヒトのデザイナーは、全社の皆さんをデザインの力でサポートしています。とてもやりがいはあるのですが、少人数チームのため、デザイン業務を受ける上でいくつか課題もあります。
💭 デザイナー側がデザイン依頼を受けたときに感じる課題
・全社からお願いがあるので依頼の進行管理やコミュニケーションが大変
・依頼の際にデザイナーがほしい情報の不足してることも。特に締め切り
・最初の依頼の段階で確認しておけば発生しないであろう戻しがしばしば
以前は下記のようなやりとりをSlackのデザイン依頼チャンネルでしていました。
コミュニケーションの往復がまぁまぁありますね。これが結構たいへんでした。
ただ、デザインオフィスアワーなどで色々な方からのご相談を受ける中で、デザイナー側だけでなく、デザイン依頼する側にもやりづらい点があるなと感じました。
💭 デザイン依頼をする側が感じる課題
・デザイナーが制作時にどんな情報があれば手を付けられるのかわからない
・そもそもデザイナーとどのように仕事をすればいいかわからない
このように課題を深掘ってみると、デザインを依頼する側/依頼されるデザイナー側、どちらも情報の提示の仕方が分からないことで、互いの負荷が上がっているような気がしました。
そこで、両者共に気持ちよくお仕事して、最良のアウトプットを生み出すために、今回仕組みを整備しました。
📝 デザインチームに依頼したいときの手順を仕組み化
下記のように、明確なデザイン依頼手順を定義&依頼フォーマットを作成し、全社に展開しました。
1️⃣ 依頼フォームに投稿
まず下記のような依頼フォームをつくり、ここにデザイン依頼が集約するようにしました。フォームに沿って依頼すればデザイナーがまず最初にほしい情報が埋まって依頼も完了します。
📝 フォームの中身
・担当者名
・記入者の部署
・初回納品希望日
・この依頼は緊急?
・制作物(アプリ内ポップアップ、バナー、Facebook広告など)
・なぜこれを作りたいですか?(◯◯のCVRを上げたい、◯◯という課題を解決させたいなど、制作したい理由や背景を記載)
・クリエイティブに関する詳細が決まっていれば資料を貼って下さい
ちなみに、フォームに投稿するとこのように特定のSlackチャンネルに自動投稿するようにGoogleAppScriptを組みました。
※ GASを組むとき参考にした記事はこちら
2️⃣ デザイン担当決め
基本的に依頼いただいた翌週の月曜日にデザインチーム定例内でスケジュールを確認し、担当者を決めます(これだけでだいぶコミュニケーションコストが減ります...)。「翌週の月曜日アサインだと困るよ〜緊急だよ〜!」という場合はGoogleフォームの「緊急」の欄に✅してもらってます。
3️⃣ 依頼内容の詳細化
デザイン担当者が決まるまでの間、依頼者の方には下記のテンプレートを埋めながら、依頼内容を詳細化してもらいます。
📝 テンプレート
## 誰に対してお届けしたいか
- ママリ関連のクリエイティブの場合、「どんなママに届けたいか?」を詳しく記載いただけると、より良いクリエイティブがご提案できる確度が上がります。
- 例:チャイルドシートの購入を検討している30代のママ・パパ
## どんなことを伝えたいか
- クリエイティブで伝えたい事や入れてほしい要素を記載してください。
- 「特に伝えたいこと要素はコレ!」も分かると、より目的達成できる構成案をデザイナーからも提案しやすいです。
## 必須でいれるべき要素
- 商材画像は必ず入れてください、この文言は必ず入れてくださいなど、これは入れないと困る!という要素を記載してください
## 遷移先ボタンの文言
- 遷移先がある場合に記載して下さい
- ボタン要素をつけてほしい場合は、ボタン文言の希望を教えて下さい
- 例:くわしく見る など
## 遷移先URL
- これも遷移先がある場合に教えて下さい
- クリエイティブ制作の参考にします。遷移先とあまりにもイメージがかけ離れたデザインを制作すると離脱率があがる要因にもなるため。
## ビジュアルデザインに関する要望
- 「暖色をつかってください」「ママリらしいピンクのデザインにしてください」など見た目に関するご要望があれば。
- ※過去の数値実績から「このビジュアルデザインが良い」などあればより確度の高い制作ができます。
- ※より目的達成できるビジュアルがあればデザイナーからも提案します!
## 注意事項
- 制作時に注意すべきことがあれば
- 例:商材のブランドガイドラインを守ってくださいなど
## 過去の事例・イメージに近いクリエイティブ
- 過去の制作実績やご希望イメージに近いクリエイティブがあれば、URLや画像を教えて下さい
## 画像サイズや拡張子の指定
- 例:1125px x 1500px png
最後に、担当者が決まったらSlackでご連絡し、一緒に案件を進めていきます✊ この仕組みをとりあえず1ヶ月間トライしてみました。
デザイン依頼を仕組み化してみてどうだった?
結論として、良い感じに導入できたので、これからもこのデザイン依頼フローの運用を続けたいと思います!
💬 依頼側からのフィードバック
1ヶ月トライしてみて、アンケート結果はこんなかんじでした。
📝 評価理由の抜粋
・元々依頼しづらさはあまりなかったというのはありました。とはいえ、何の項目をお伝えすればいいかが明確になったので、依頼するときの迷いはなくなった気がします!
・FMT化されているので、どんな情報を共有すればよいか分かりやすくなったと思います!
・slackなのか、フォームなのかの違いなので工数は変わらない
・依頼時に必要な項目がフォームに書かれているので、こちらも内容を整理して依頼させていただくことができました!と同時に今まで情報不足で依頼していたかも・・と反省しました〜!!!デザイナーさんに、どの部分をどのようにお伝えすれば良いのかがわかったので、無駄な共有などが発生せずとてもまとめやすかったです!!
アンケート結果的にも、概ね目的は達成できたなという印象!
💬 デザインチーム内からのフィードバック
・依頼時のコミュニケーションコストが減った!
・依頼内容が明確になった。依頼時にデザイナーが知りたいことを提示しているので、初回依頼時から解像度が高い状態になった。
・依頼内容にフォーマットを用意し、双方の依頼時のコストを下げて全体の効率化を図るという良い取り組み!デザインだけでなく仕事全般に言えると思うのですが、依頼の仕方や情報の粒度ってすごく属人化しがち。
・一部、依頼側で依然と工数などが変わっていないという感想もありますが、おそらくそういう人は、すごく依頼することに慣れているか、要点を捉えるのが上手な人かも。どちらかというと、頼み方すらわからない、曖昧な人にとってパワーを発揮する施策だと思うので、そういう点でも良かったのでは、と思いました。
やってネガティブなことは双方なかったので、これからもフィードバックを受けて改善しつつ、続けていきたいとおもいます。
「うちのデザインチームはこんなかんじでやってるよ〜」などなどあればぜひ教えていただきたいです💪
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