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第2期①絵本ゼミ

第2期①絵本ゼミのふりかえり 2022.09.11

第2期ミッキー絵本ゼミがスタート!
毎月1回なのにあっという間すぎて、もう第2期に突入!

第1期よりもがんばってついていけるように、振り返りもはやく書こう。

★【第2期の目標】
①絵本をもっと知る。そして紹介してもらった絵本を読む。
②振り返りを書く

ミッキー絵本ゼミで一緒に講座を受けてくださっている方々は、
みなさん図書館のプロや絵本に詳しい人が多いので、知らなかった良い絵本がたくさん出てくる!
第1期では、授業の中で「こんな絵本あったんだ!面白そう!楽しそう!」って感動して終わってしまった。。
なので第2期では、実際に絵本に触れて実感することを目標にします!

★【第1回目の授業 昔話絵本】

今回の授業は、とっても面白かった!!内容が濃かった!!

今回のテーマは昔話絵本について。
私は、赤羽末吉の絵本について勉強しているので、昔話は一生懸命勉強しなきゃ!って、ワクワクドキドキしていた。
やっぱり何でもそうだけど、興味ないと内容があまり入ってこないけど、
興味があったり、接点があったりすると、同じ内容を聴いたとき、全然頭に入ってくる理解度も違うなぁと実感。
興味とか接点って意外と重要だと思うから、視野を広くしたい!と思うけれど、まだまだ知らない世界が多すぎる(泣)

なので授業中ずっとメモとってたら、あっという間な3時間!
もっと聞いていたかったなぁ~♡

★【第1回の授業で、特に勉強になったこと 3点】

①昔話絵本の定義   『Oxford, Dictionary of English Folklore』より
・伝統的な物語形式の散文
・口承
・作者不明
・AT型(国際的分類基準といわれているアーネル・トンプソンのタイプ)
・〈発端句〉〈結末句〉がはっきりしている

定義はこのように示されているが、実際に持ち寄った絵本を見てみると、
昔話の定義を満たしていない絵本もあることがわかった。
けれど、小さな分類では昔話といえないかもしれないが、大きな分類では
昔話に含まれる。
昔話の定義をきっちり守らなきゃ、昔話ではありません!というわけではない。と勉強になった。

②昔話の特徴
昔話は、【外側からの課題を解決する!】

この特徴は、レジュメにはなく、ミッキー先生が口頭でおっしゃった言葉であるが、昔話のストーリーを見てみると、本当に外側からの課題を解決できるようにストーリーが展開していき、解決する!っていう流れになっていると思い、勉強になった。

例えば、『だいくとおにろく』
(再話/松居直 画/赤羽末吉, 福音館書店,1967)

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ーーーーー(あらすじ)ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
流れの速い大きな川があり、どんな橋も流されてしまう。
村の人は困りはて、腕のいい大工に工事をお願いするところからはじまる。
大工は仕事を引き受けるが、まいったなぁと悩む。(外側からの課題)
悩んでいるところに、鬼登場。
そして、鬼と大工の会話がテンポよく、はずんでいく。
橋を架けたい大工と目玉がほしい鬼が取引をする末、名前を当て、びくともしない丈夫な橋を架けた。(課題解決)
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「外側からの話題を解決する」って今まで考えながら見たことがなかったので、とても感動を覚えた。
もしこの特徴が書いてある参考文献があったら、読んでみたいなぁ!

③作り手の意思を反映
昔話は、伝承なので、作品の内容や結末が少し変わっていたりすることもある。例えば『ももたろう』!

このお話は、誰もが知っている&たくさんの出版社から『ももたろう』という題名で多くの絵本になっている。
しかも最後の結末が、さまざまある作品の一つである。

同じ『ももたろう』でも、それぞれのストーリーがあるのは・・・
【作り手の意思が反映】しているから!

◎『ももたろう』の結末比較

①鬼が降参してから「財宝は取り返さず、お姫さまだけ連れ戻す」
(再話/松居直 画/赤羽末吉, 福音館書店, 1965)

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②鬼が降参してから「財宝も取り返し、お姫さまも連れ戻す」
(再話/小澤俊夫 画/赤羽末吉, 福音館書店, 1965)

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①再話の松居直・・・福音館書店の編集者・児童文学者
→昔話の重要性よりも、「子どもたちに何を伝えたいか」を重視!
そのため、財宝をとって取り返すと、ももたろうも鬼と同じことをすることになってしまう。連れ去られたお姫さまだけを連れ帰ることにした。
(児童書の編集者の目線で、『ももたろう』のストーリーを見ていることがわかる)

一方、②再話の小澤俊夫・・・昔話の第一研究者
→道徳的な側面よりも、「昔話の確立」を重視!
そのため、昔話の定義をしっかり守り、外側からの課題は、しっかり全部解決する!という昔話のルールに則って、財宝もお姫さまも取り戻すことにした。
(昔話研究者の目線で、『ももたろう』のストーリーを見ていることがわかる)

なるほど~!って深く理解できた。
しかも、再話は、松居直と小澤俊夫と異なるが、絵を描いている人は、なんと両方【赤羽末吉】!!

もしかしたら、描き方も違うかもしれない!と、二つの『ももたろう』を見比べたり比較して見たくなった!!
(今研究しようとしている「動物研究」とはまたちょっと違うかもしれないけれど、いろんな知識を得たいから、少し見てみようかな。意外なところで接点が見つかったり、点と点が繋がり線になるかもしれないから。)

以上の3点が、特に勉強になったことです!
ミッキー先生から、昔話絵本の参考書をたくさん教えてもらったので、
少しずつ読んでいこうかなと思います。
読んだら、またnoteに投稿するほうが忘れなさそうかも・・・

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★【第1回の授業の感想】

今回は、新規の方が「自分の好きな本」、継続の方が「昔話絵本」を持ち寄って参加した。新規の方も多くて、多くの新たな絵本に出会うことができた。

そして、継続の方の「昔話絵本」では、半分以上のかたが【赤羽末吉絵本】を紹介してくださった!!
今までたくさん見てきているのに、みなさんの方が言語化できていてすごいなぁ~なんて考えながら、うんうん頷いて聞いていた。
絵本に詳しいかたの間では、やはり赤羽末吉さんは有名で偉大な人なんだなぁと実感。

なぜなら、私が春学期、学部生の授業で発表させてもらう機会があり、
アンケートを書いてもらった。
その中に、「赤羽末吉を知っていますか?」と書き、
「知っている・知らなかった」の2択で回答してもらったら、30人近く全員が「知らなかった」と回答!

若者には認知度が低いみたい・・・。
小さい頃に読んだとしても、作家・画家の名前をしっかりチェックする子どもはなかなかいないと思うので、読んでいても忘れられているんだろうなぁと感じた。

なので、今回昔話絵本っていうテーマの時に、赤羽末吉絵の絵本を紹介してくださっているゼミのみなさんをみて、とても嬉しかった!
という気持ちとともに、昔話絵本と言ったら、私、赤羽末吉しか知らないかも?って思って、他の作品も知りたかったかも・・・・なんて気持ちもあった(笑)

そして先日、多摩市立図書館や東京子ども図書館に行って来たら、なんと日本と海外の昔話絵本コーナーがあって、いろんな昔話絵本を見ることができた。
地元の図書館以外の図書館に行くと、その図書館ごとに特徴があるから、
そこも面白いところかも!
この話は、今度noteに綴ろうかな~♪

次回も絵本ゼミ、がんばるぞ!


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