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【長編連載】吸血鬼だって殺せるくせに

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連載小説  怪物を殺すのが嫌いなモンスタースレイヤーの仕事の記録。 モンスタースレイヤーのジェイスは、祖国の宰相から命令を受けて酒と金が潤沢な国フュリーデント公国へ向かった。 ジ…
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記事一覧

【連載小説】 吸血鬼だって殺せるくせに 8.5話

馬の悪魔と花の天使 次の目的地であるフィジールは、イーストレア村から相当離れた場所にあっ…

【連載小説】吸血鬼だって殺せるくせに 8話

ディページはオロバスという悪魔である。 オロバスという悪魔を表現する時、古の魔術師はこん…

【連載小説】 吸血鬼だって殺せるくせに 7話

イーストレア村南東の森を抜けると、大きな岩で溢れる岩石地帯にでる。 昼過ぎということで見…

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【連載小説】吸血鬼だって殺せるくせに 6話

プルーシェ村長はその日の夜すぐに村の集会を行うため、村人達に召集をかけた。 そして集会を…

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【連載小説】吸血鬼だって殺せるくせに 5話

episode2 淫魔より淫らなモノ ダルケルノ村を発ってから、5日後。 ジェイスとディページは、…

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【連載小説】吸血鬼だって殺せるくせに 4話

ジェイスは『神狼様』の墓をつくった。ディページが深く穴を掘り、そこに枯れ木をさしただけの…

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【連載小説】吸血鬼だって殺せるくせに 3話

寒気がするほど美しい白馬が、モンスタースレイヤーを乗せて森を駆ける。 生き物の気配のない森に道などなかったが、白馬はまるで平地を走るかのように速度を上げ続けた。 こんな森を、こんな速度で走れる馬なんていない。 見る人が見れば一瞬でその馬が『悪魔』であることがわかるものの、それを見て恐怖する人間すらそこにはいなかった。 白馬の姿になったディページは、バカラッバカラッと体重を乗せた音をたててさらに速度を上げるが、湿気の多い森の中でそれが響くことはない。 またがるジェイス

【連載小説】吸血鬼だって殺せるくせに 2話

森の中は異様に薄暗く不気味で、動物の気配すらしなかった。 ジェイスとディページは依頼の手…

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【連載小説】吸血鬼だって殺せるくせに 1話

Episode1 人を食わぬ人狼 ジェイスはグラインフォールに入ると、一番近い酒場に入った。 国境…

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【連載小説】吸血鬼だって殺せるくせに プロローグ

第一章 吟遊詩人は真実を歌う やぁ、俺の名前はバージニア・フェンスター。 世界中の歴史や…

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