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【ドラゴンクエスト ユア・ストーリー】疑問と考察(妄想)② ※ネタバレ

前回の続きです。

◆神秘なる聖水とは何?

主人公がゲームスタート前に追加した自己暗示プログラムを
ゲーム内から解除した『神秘なる聖水』も謎の一つです。

劇中にヒントらしきものは無かったと思うので推測だけになりますが

・可能性① バグ
 
ユーザーが希望した追加プログラム(自己暗示)をゲーム側が無効に
 するというのは提供されるべきサービスをキャンセルしたという事になり
 システム本来の正常な機能ではないと思われます。
 想定外のバグなのかも知れません。

・可能性② ウィルスの影響
 
プログラムを書き換えるという点においてはウィルスにも似ており、
 ユーザーが本来望んでいたルートとは異なるルートへ進ませる
 ハッカーの嫌がらせ行為だったのかも知れません。

・可能性③ AIの突然変異
 
システムが正常に機能していた場合、AIが独自に判断して行った可能性も
 考えられます。つまりはフローラのAIは自我に目覚め、自分に対して本気
 ではない相手からのプロポーズは断るという行動を起こしたのではと。
 突然変異的に進化したAIがプログラムに干渉したのかも知れません。
  

◆台詞の時系列の矛盾?

「本当になんでも言えばいいと思ってるんですよ、まったく…」

主人公がフローラにプロポーズした後のシーンで言ったこの台詞から
主人公とビアンカは何でも言い合える仲である事がわかります。

この台詞と関連した台詞が主人公の台詞として劇中に2回出てきます。

「そういや昔言われた事があるな…何でも言い合えるのが本当に大切な人だって」
「お嫁さんを貰う時は良~く考えるんだぞ?」
「何でも言い合えるのが本当に大切な人なんだからな」

『何でも言い合える相手→大切な人→お嫁さんに相応しい』 
と説明している台詞になりますが、
この台詞が登場する時系列におかしな点があります。

主人公は幼年期をスキップしてプレイしているので、
この台詞があった場面を冒頭の夢の回想シーンで観ているかは不明ですが、

◆回想シーンで主人公がこの台詞を聞いていた場合の問題点

主人公は自己暗示をかけて「フローラを選ぶ」と決めてゲームを開始したので、ビアンカを選択する事を確定するような台詞が冒頭であった場合、
最初からビアンカルートに固定されていたというおかしな状況になります。

◆過去に行った主人公が初めて台詞を告げた場合の問題点

物語の世界的には「幼年期(過去)⇔青年期(現在)」を行き来してますが、
主人公が居るのはVRゲームの世界なのでファンタジーのように
過去に時間を遡ってるのではなく、実際には
「幼年期(回想)→青年期→幼年期(過去)」という時系列で進んでおり、
幼年期(過去)は主人公の結婚前ではなく、結婚後の時間の世界となります。

つまり主人公はビアンカと"結婚した後"に幼年期の自分(NPC)に
「何でも言い合えるのが大切な人」と自身の言葉で伝えているので、 
それよりも前の時系列である、"結婚前"の主人公が昔誰かに言われた事があるとして思い出すこの台詞は、主人公自身によって告げられたものでは無いということになります。
 
それでは結婚前の主人公がこの台詞を記憶していたのは何故なのか?
 
今回も仮説を立てて妄想してみます。
 

◆フローラによる記憶改ざん説

上の方で書いた『AIの突然変異説』を使って考えてみます。 

「自己暗示かけとこうかな…。フローラ!フローラを選べ!」

ドラクエVR初体験の主人公は今回こそはフローラを選ぶぞ!
と胸躍らせて参加しますが、その思惑は
自我を持ったフローラのAIにより阻止されてしまいます。
 
このままでクレーム必至ですが、フローラにぬかりはありません。
 
神秘なる聖水で主人公の自己暗示を解いた際に「ビアンカを選べ」と
昔誰かに言われたような気がすると記憶の改ざんも同時に行い、主人公に
自己暗示の事実すら忘れさせて証拠隠滅を見事に成功させるのでした。

という感じに、主人公から「ビアンカとは何でも言い合える仲」だと
教えられたフローラが、その言葉をヒントに主人公の幼年期の記憶に
「何でも言い合えるのが大切な人」とデータを上書きし、主人公は
その記憶と本心に基づいて自分の意志でビアンカを選択したと思わせた。
 
というフローラの知的な策略が裏で成されていた説など如何でしょうか。

「自分を騙して手に入れたそんなもの、何の価値がある?ロクな結果にならんて」

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