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競技かるた観戦記・第68期クイーン戦

ookomimiです。競技かるたの作戦について書いています。
今回のクイーン戦の本戦はかなりの接戦になりましたね。当日は合間合間に全日本かるた協会のyoutubeチャンネルで試合を見ていたのですが、じっくりと通しで試合展開を見たくなったので改めて視聴して感想を書いてみました。
挑戦者決定戦のときと同じく、動画を見ながら別スクリーンでテキストを打ち込んだだけです。敬称は略して書いています。


1回戦

配置を見る限り山添陣はバランスが良いが、井上陣はやや左陣が多いか。右陣ももう少し中段が多い方が井上にとっては嬉しかったろう。試合展開に影響するか。

5分 8枚目の「ひとは」までで井上24-21山添。山添の動きが良いが井上も動けている。山添としては序盤のうちに細かいところで井上よりも少しずつ速く正確に取って差を広げたい。終盤のスピード勝負よりは序盤の広さ勝負の方が山添有利だろう。

9分 山添陣右の「はなの」を井上が抜いて井上22-20山添。山添も厳しいタイミングで自陣に戻ったが井上の手が良く動いている。一気に大差をつけるのは難しそう。

14分 井上陣右上段「なげけ」を井上が鋭く守って井上20-19山添。序盤に「あなおわ」系の札で互角に取られると山添は厳しいかもしれない。山添はスピードで圧倒するタイプではないので、終盤の短い札の勝負は避けたいところだが。

16分 井上陣右下段の「ほ」を山添が抜くが払いが浅い。もう少し敵陣に手が伸びないと中盤以降に苦しいのでは。

22分 井上陣右下段の「さ」を山添が抜いて井上20-15山添。やや出札が山添に味方している。井上は先ほどから素振りでは山添陣左下段の払いを入念に確認している。敵陣右には自信があり、左陣を攻めこぼさなければ抜き合いに持ち込めるということか。

24分 そう思っていたら「わがそ」「あし」と山添陣右を井上が連取。山添の守りも堅かったがそれを上回る攻め。この抜きができるなら確かに左を攻めこぼさなければ何とかなる。山添としては自陣右を抜いて食いつかれるとやや苦しい。自陣で自信のある札が抜かれてしまうと、終盤勝負になったときの戦略的な選択肢が狭まる。

27分 山添陣「おおこ」を井上が抜けず井上18-13山添の5枚差。山添としては今日の井上相手なら終盤勝負に持ち込まれる前にこのまま抜け出して勝ちたいが、それができるか。

31分 井上陣右上段「あまの」を山添が抜いて井上17-12山添。井上としては自陣下段が多い展開にした方がスピード勝負になって有利なはずだが、まだ右上段が5枚残っている。ただ、かるたのスタイル的に札の配置を変えるのは得意ではなさそうなので難しいところ。

36分 山添が良い反応で連取。井上陣左上段「ながか」を抜いたところで井上15-9山添。ここから井上が追いつくとすれば、出札が寄るか、井上陣中下段の短い札を井上が速く守るかのどちらかか。

39分 山添陣下段「かさ」を抜いて井上が自陣左下段から「かく」を送る。ここまでの展開からすると中上段の札を送りたいところだが、送れる札がないのか、それとも中上段に自信があるのか。

40分 「はなさ」で山添がダブルのお手つきで井上11-10山添。ここで差がなくなってしまったのは痛い。取れる札を取るだけでは勝てない。

45分 井上9-10山添の場面で井上が右上段から右下段に札を1枚移動する。「こぬ」が出たので「こころあ」を移したのか。いよいよスピード勝負になってきた。この試合で初めて井上が優勢になったという印象。

48分 井上陣左中段の「たき」を山添が抜けずに井上8-8山添。ここで山添は自陣左から自陣右に札を1枚移動する。勝ちにいく試合から、自陣を堅く取って最後は1-1でも良いという試合運びへと切り替えたように見える。

50分 井上陣右下段「ちぎりを」を井上が守って7枚セーム。山添は手が伸びない。敵陣の深いところを攻める余裕がない。

52分 山添陣左下段の「きり」を井上が鋭く抜く。この場面で自陣を速く抜かれてしまうと山添は取り計算の札が作りにくいので厳しい。

54分 山添陣の「こころあ」を井上が抜いて井上5-6山添。ここで山添は「はるす」を上段に浮かせる。定位置に置いたままではスピードで苦しいという判断だろう。

55分 その「はるす」が読まれて井上が抜く。狙いを外すための上段浮き札を抜かれては山添は身動きが取れない。出札運に期待か。

58分 「うか」「うら」の分かれが井上陣から出る。山添が「うか」を抜いた後に送った「うら」も出て連取。井上4-4山添。山添には運が残っている。残り4枚の井上陣だが、井上は自陣右に決まっていない「きみがためは」(山添陣に「きみがためを」)を配置し、残る3枚は自陣左。この配置はさすがに山添有利ではないかと思う。1枚くらいは短い札を右に移すのが普通だと思うが。

62分 井上3-4山添から、「きみがため」の別れが井上陣「きみがためは」から出て続く「きみがためを」「かく」も山添が連取し3枚でリーチ。

63分 井上が3-1から敵陣を抜いて井上2-1山添。井上は自陣右に2枚固める。

66分 井上陣が2枚続いて1-1で井上勝ち。最後に井上陣「せ」が読まれた時に山添は自陣「もろ」を触っている。相当に余裕がない1-1だったのではないかと思う。

緊張で井上の動きが固ければ山添の大差勝ちもあるだろうと思って見ていたが、序盤から井上の手が伸びていた。終盤はむしろ井上の動きの方が良く、「うか・うら」、「きみがためは・を」の別れが山添有利な順で出なければ井上が4-5枚差で押し切っていた可能性が高いと感じた。
山添としては序盤~中盤で差を付けてそのまま押し切りたかった試合だと思う。実際にその通りの試合運びもできていたのだが「はなさ」のダブルで互角の終盤をすることになってしまったのは痛恨だろう。1回戦がこのような試合になると、相手に「終盤勝負にすれば何とかなる」という余裕を持たれてしまうので、1日を通じて影響の大きいミスだったように思う。1回戦の中盤以降は当日にリアルタイムで見ていたが、これは相当に厳しい展開になったなという印象だった。

2回戦

1分 試合開始。山添陣はバランス良く配置されているが井上陣は左陣に15枚を配置。井上は自陣定位置から動かすことは避けている。井上としては自陣右がなくなる前に左陣を減らしたい。

7分 山添陣「なげけ」を井上が抜いて井上22-25山添。山添も札への反応は良いのだが井上の取りが上回っている。固く取るタイプの山添としては自陣の単独3字は守りたい札で、これを抜かれるのはかなり苦しいはず。心なしか山添の表情が硬く見える。

11分 井上陣「よを」を井上が敵陣左上段「よの」から戻って取る。この別れを戻られるということは山添の取れる札がかなり少ない状況になっている。山添の反応は悪くないのだが。ただ、出札のペースが悪く大差はついていないのが救いか。

14分 井上が自陣でお手つき。井上22-24山添。一気に差を付けられてもおかしくない展開だったので山添にとっては救いのお手つき。

18分 山添が自陣「あし」、敵陣「みち」と速い取りで連取して井上21-20山添。このスピードで取れれば井上のバランスを崩せるがペースを維持できるか。

22分 山添が井上陣「はるす」を抜いて1字の「よのなかよ」を送る。19枚セーム。井上は自陣上段に札を浮かせる。山添の調子が上がってきたと見て狙いを外しにいったか。逆に言えば山添はこのままのペースで四隅を取っていけば押していける展開のはず。

29分 「あさぼらけう」で山添がセミダブル。直前に山添陣で「あさぼらけあ」が読まれていたのでその記憶が残っていたか。井上15-18山添と差がつく。

30分 井上陣「やまざ」を山添が抜いて2枚差。札が送られたところで井上陣左中段が5枚と伸びる。山添の構えだと中段が伸びるのは取りやすいので避けた方が良さそうだが、井上には(暗記や払いの面で)試合中に配置を大きく変える選択肢はなさそう。

36分 「わたのはら」の別れが井上陣から出て山添が抜き井上14-15山添。これで井上陣は右4枚、左9枚、浮き札1枚。山添としては敵陣左を重点的に攻めて右をやや捨てるか、あくまで敵陣をバランス良く取るかが悩ましいところ。今日ここまで井上には自陣左で再三速い守りを見せられている。

40分 「いまこ」で井上がダブルのミス。井上14-12山添。山添が送った2枚は共に井上陣右。あくまでバランス良く敵陣を取る構え。ここまで来たら敵陣のバランスを崩す選択肢もあっただろうが。

46分 「いま」「いに」の別れが山添陣から出て井上が抜く。井上10-12山添。井上はここで自陣左から右に札を1枚移動して右陣を4枚にする。井上は左陣が増えるのを気にしているようなので、山添とすれば井上陣左に札を増やして攻めた方が良いのでは。

49分 ここから井上陣左が連続で読まれて山添が抜き井上10-8山添。

54分 井上陣左「かぜを」を山添が抜いて井上9-6山添。送り札の後井上陣は右6枚左3枚、山添陣は左1枚右5枚。これまで井上陣左が出続けたがさすがにここからは右対角の勝負。互いにどこまで攻めるか。

56分 山添が「あまの」「あまつ」の別れを戻った後に「や」の半音で井上陣右「い」に良い反応。井上9-5山添。このまま敵陣側を速く抜き続けて勝てば良い流れ。1日を通じたマネジメントを考えると山添はここで快勝しておきたい。

58分 「なにわ」の別れで井上がダブルのお手つきをして井上10-3山添。一気に決めたい。

61分 井上が自陣右を1枚守った後に山添が敵陣右を2連取して9枚でリーチ。良い流れ。

63分 井上が自陣左「わた」を素早く守って井上8-1山添。このスピードの守りがあるなら山添は狙う札を絞ることになりそう。

68分 「これ」「こぬ」の別れで井上が自陣をケアした後に敵陣を抜く。井上6-1山添。山添は苦しい。この別れで「守り→攻め」を決められてしまうようなら大差勝ちは諦めて自陣をケアした方が良いかもしれない。

69分 送られた「こぬ」で山添がセミダブルを犯して井上3-2山添。試合は分からなくなる。

74分 山添が1枚守って3枚でリーチを掛けた後に井上陣を抜けず1-1。山添陣「あさじ」が読まれて山添の1枚勝ち。

2試合目は当日ほとんど見られず後日に通しで見たのだが、終盤には中継会場がどよめくドラマティックな展開だった。終盤の試合運びに関しては山添が互いのスピード差を見誤ったように思える。決まり字が短くなったら井上の方が速いのでリーチを掛けた後は早めに狙い札を絞るべきだったと思うが、スピード差を過小評価して欲張ってしまいミスを招いたように見えた。3回戦以降も考えれば大差勝ちしたいので最初から狙い札を絞るのは難しいところだが、1-2枚守られた辺りで切り替えた方が良かったか。結果論ではあるが。
それを除くと戦略的なポイントは中盤過ぎの井上陣左。狙いやすい札が比較的多く、山添がここを連取して優勢になった。井上は比較的オーソドックスなかるたで試合中に札を大きくは動かさないので、相手に一点勝負されるとハマる可能性がある。山添としたら3回戦以降も同じような展開に持ち込みたい。バランス良い取りで受けて立ってしまうと終盤のスピード差で厳しいので、多少バランスを崩してでも一気呵成に決めるかるたをしたい。

3回戦

1分 試合開始。山添陣は左右バランスが良いが、井上陣は右9枚、左15枚、浮き札1枚。1~2回戦も同様の傾向だったが意図的に左陣を増やしているか?だとすれば敵陣右を攻めながら自陣左を守る作戦か。山添は小柄なので敵陣左中下段の外側はやや苦しいはず。逆に井上は自陣左の払いもスピードがあり上手い。それが狙いかもしれない。

6分 山添のお手つきもあり、「ありあ」を井上が抜いた時点で井上20-24山添。山添としては広さ勝負にできる序盤でリードしておきたいところだが。

13分 出札のペースが遅く「なにわが」を山添が抜いた時点で井上19-23山添。この後で出札が連続するタイミングがあるはず。そのことを見越した送り・暗記・狙いを考えたいと場面だがその余裕はあるか。

17分 「なげけ」・「たれ」と井上が山添陣右を連取して井上17-22山添。「なげけ」は山添が自陣を空振ってのミス。山添にとっては流れが悪い。

19分 出札のペースが上がり、左下段の「ひさ」、上段浮き札の「よのなかよ」と井上が今度は自陣で連取。井上15-22山添。山添にすると、先ほど自陣を連取されてやや守りの意識が強くなったところで敵陣が出た形で、この試合は流れが悪い。

24分 山添が「なげき」で自陣を触るミス。先ほどの自陣「なげけ」の空振りで暗記のバランスがやや崩れたかもしれない。井上13-22山添といよいよ苦しくなってきた。先の試合のことも考えると、この試合は半分捨てて暗記のダメージを減らすか、ミスのリスクを覚悟で思い切ってスピードを上げてみるかの2択か。中途半端に粘って余計な暗記負担を増やすことはしたくないはずだが。

28分 山添がスピードを上げるが、井上が自陣「あさじ」、敵陣「きり」と速い取りを見せて差を詰められない。井上11-20山添。この展開ならこの試合は自分の調子を上げることに使っても良いかもしれない。

32分 井上陣左中段「たま」を山添が抜けず井上10-18山添。山添はここまで井上陣左をギリギリで抜けない場面が続く。思い切って取りかたを変えるか、または割り切って他を取るかした方が良いかもしれない。普通に取っていると同じパターンでやられ続ける。

42分 やや出札のペースが落ち、「わがい」を山添が抜いたところで井上8-13山添。山添はスピードを上げて食らいついている。悪くないリカバリーだが、今後の展開を考えると、もう少しスピードを上げて、井上に「札が取れない」という意識を持たせたい。結果的にミスが出てこの試合でマイナスになったとしても後の試合で生きてくる。

45分 山添が連取。自陣右の「なにし」を素早く守ったところで井上8-10山添。山添としてはここまで挽回できた以上はこの試合を何としても取りたい。これで負けるとダメージが大きい。

49分 井上陣右中段の「いに」に山添は手が伸びず井上7-9山添。井上陣は7枚全て下段。札を四隅に配置してのスピード勝負なら自分の方が有利という読みだろう。

52分 井上が山添陣を連取して井上5-9山添。難しいところだが山添としてはこの場面では自陣に賭けた方が良いかもしれない。スピードで不利なので全体をバランス良く取っていると最後に届かない。

54分 山添が敵陣お手つきの後に敵陣出札の攻めこぼしと連続のミス。井上3-10山添。

58分 山添も粘るが、井上は落ち着いて敵陣を攻めて7枚でリーチ。このまま井上が勝ちきると山添にはダメージが大きい試合になるが。

63分 山添が粘って自陣を減らし井上1-4山添。ここで1枚残った井上陣を抜けると面白くなるが、その余裕はあるか。

65分 山添陣が出続けて井上1-2山添。

68分 1-2から山添陣が出て1-1に。その後井上陣が出て井上が1枚勝ち。

この日の井上は意図的に自陣左の札を多めに配置したかもしれない。敵陣右を攻めながら自陣左を守る(特に小柄な山添の弱点になる左陣外側の札を守る)というのが井上が用意していた山添対策だったか。2試合取ったことで山添のスピードにも慣れてきたのか、取りの形が上手くはまって序盤から大量リードとなった試合に見えた。終盤粘られたがダメージは少ないだろう。
山添にしてみるとかなり厳しい試合だった。事前研究もされていたか、普通に取ると井上に取り負けてしまう。中盤以降のリカバリーは流石クイーンという内容だったが、結果的には体力と暗記を消費したが1枚負けという一番悪い結果になってしまった。井上陣左をスピードで攻め潰すなどで相手のペースを乱すことができれば仮に負けても次以降の試合で活きる展開だったが・・・。

4回戦

1分 試合開始。山添陣は右に17枚、左に8枚と自陣右に寄った配置。井上陣は右13枚、左12枚と今日初めて左右バランスの良い配置。大量に配置された山添陣右を井上がどれだけ抜けるかが序盤の焦点か。

3分 山添陣右下段「もも」を井上が抜く。山添もかなり速く反応していたが井上が上回った。山添にすると大抵の場合は守れているだろう札。これを抜かれると組み立ては難しくなる。

11分 互いに敵陣を抜き合い、「しの」を井上が抜いた時点で井上20-22山添。やや井上有利な出札。

14分 井上陣右上段「あはじ」を井上が守って井上18-22山添。井上のペースが上がってきた。

15分 「ありま」を抜かれて井上17-22山添となったところで山添が自陣上段中央に札を浮かせる。井上の狙いを外したいのだろうが、それ以外の意図がやや見えない気もする。自陣を取るのか、ある程度捨てる札を作ってでも相手のペースを乱すのか。現状では井上のペースを乱すことを優先した方が良い気もするが、山添はバランスかるたなのであまり極端な作戦を取るタイプではない。

27分 「なにし」を井上が抜いて井上13-18山添。井上は恐らくシンプルに取っているだけだが、調子が上がっているので優勢に試合を進めることができる状況。山添は厳しい。粂原元名人のように劣勢時には相手のペースを崩しにいくかるたをする手もあるが、山添にはその選択肢はないのでは。

33分 「ちは」を井上が守って井上9-17山添。山添は敵陣に手が伸びない。自陣を守って減らして最後は1-1くらいに持ち込めればよしというかるたか。

36分 「おおけ」を井上が抜いて井上7-15山添。井上の敵陣の払いはキレている。手が止まらなければ多少守られても押しきれるだろう。

41分 井上6-12山添。楠木永世クイーンの解説が山添に優しい。このまま進めば井上が押し切るという見立てか。

43分 山添陣上段の「かく」を山添が拾って井上5-11山添。山添としてはこういった形で札を拾って接戦の終盤にすれば出札次第でまだチャンスはあるし、井上がペースを乱す可能性もある。

47分 山添が丁寧に自陣を拾って「おぐ」を守ったところで井上5-8山添。何とか勝負の形になってきた。ここで山添がどこまで広く取るか、どこを取るかがポイントか。単発のスピードで井上やや有利なのであまり欲張ることはできない。

53分 「やす」で井上がお手つきをして井上5-6山添。山添は自陣右中段に札を3枚並べているがこれは井上にとって狙い所。スピードで守れるのでなければもっと分散させた方が良いような気もするが。

56分 「ながか」を山添が抜いて井上4-5山添。井上陣は左右に2枚ずつ、山添陣は右に4枚で左に1枚。

57分 送り一発、1字決まりの「きみがためは」を山添が抜いて4枚セーム。

60分 井上が敵陣を2枚連取で井上2-4山添。山添陣での攻めこぼしはなさそう。

61分 山添が敵陣を抜いて井上2-3山添。送った札は1字。自陣心中にはしない。

62分 山添陣「あらし」を井上が抜いて3枚でリーチ。

65分 山添陣「ゆふ」、井上陣「みよ」をそれぞれ守り合って井上が2枚勝利。

4回戦は井上が山添のスピードに慣れたか、普通に取っているときは井上が取り勝ってリードを奪うという試合だった。最後は山添が差を詰めたが、井上にとっては想定の範囲内で、狙い札を取ってリードを維持していればOKという試合運びに見えた。山添も劣勢から良くリカバリーしたが、スピードで上回れなかったので逆転には至らなかったという印象だった。
4試合を通じて言えば、1回戦・2回戦で山添が数枚の差を付けて押し切っていれば展開は変わったように思う。2戦連続で最終盤を経験したことで、井上としては終盤のスピード勝負になれば有利という自信を持ったのではないか。3回戦・4回戦で井上は大差を追いつかれているので焦ってのミスが出てもおかしくないのだが落ち着いて試合を進めることができていた。1回戦・2回戦で山添が差を付けて勝っていれば別の展開もあったように思う。


試合を見ての私の感想はこんなところです。何とか一週間で視聴しましたが、やはり本戦は試合数が多いので時間が掛かりますね。。。

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