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幸運の女神プリティーダービー

こんばんは、お赤飯です。

ここで文章を書き始めてから、お菓子作りとかお仕事のこととかを書いていたのですが、今日は今プレイしている「ウマ娘プリティーダービー」というゲームと、競馬についてのお話を書きたいと思います。

まず、私はオタクです。どれくらいオタクかというと…歴としては25年、職人でいえば脂が乗ってきたくらい。会社員で言えば管理職くらい。今回はそのあたり掘り下げませんが、ゲームとか漫画が大好きですってことです。つまり。

競馬との出会い

そんな私と競馬の出会いは専門学校時代のバイト先でした。

当時、バイト先には凄い職人だという噂だけど仕事をしている姿を見たことが一回もないおじいちゃんがいました。
いつも職場の近くの喫茶店にいるか、バックヤードでラジオを聞いているか。

そのラジオが競馬中継だったんですね。

私以外はおばちゃんかおじいちゃんだったからか、物凄く可愛がって貰っていました。
働いていた記憶はほぼ無くて、皆にお菓子をもらったり喫茶店に連れて行ってもらってコーヒー飲んでたり。親戚の家に遊びに行くような感覚のバイトでした。いい時代だった。

そこで、職人おじいちゃんから少しずつ競馬のやり方を教わりました。
お金を賭けたりはしないけど、予想したり新聞を見たりしながらおじいちゃんとラジオを聞くのは凄く楽しい時間でした(勤務中)。今思えば、もはや孫ですね。

バイトは学校の卒業と同時に辞め、社会人として働き始め、競馬のけの字も思い出せないハードな日々が始まりました。

そこから2年ほど経ち、ほんの少し仕事にも慣れてきたころ。実家から職場に通っていた私は、一人暮らしというものに憧れ始めます。

朝早く夜も遅い職人の生活は、普通のサラリーマンの両親と合わなかったし心配をかけていたのもあり自由な一人暮らしというものに心惹かれていたのですね。

しかし、安月給な世界です。思い立ってすぐにお引越し♪とはいきませんでした。

そんなある日、たまたま土日に休みが取れたので普段予定が合わない友人たちと遊ぶことになりました。

どこで何をするかの予定を決めるメールに参加していなかった私は、当日に競馬を見に行くことになっていたことを知りました。
まだLINEとかが主流じゃない時代…グループトークなどがなかったんですよね。時間の流れが早く感じます。

いざ阪神競馬場へ!

初めての競馬場はイメージよりも凄く綺麗で女性もたくさんいて驚きました。失礼ですけど、まぁ、もっとガラの悪いおじさんばっかりだと思ってたので拍子抜けというか。

指定席を買っていたので、更に綺麗で落ち着いた環境で見れるということで若干怯えていた私たちもテンションが上がっていくのを感じていました。

お昼前には着いていたので、メインレースまでは時間があります。本番前に練習ということで恐る恐る100円単位で馬券を買ってみようとして投票用紙を前に固まる私たち。

バイト先で職人おじいちゃんの予想を見たりはしていましたが馬券を買うのは初めてでしたからね…。

買い方が全然わからん(・_・)

とこんな顔でボー然としたいたら、隣りにいた優しいオジサンが教えてくれました。

お礼を言うと、オジサンは耳にペンを差して片手を上げて去っていきました。

かっこええ、あれは歴戦の勇士や…

と背中を見送り心のなかで呟く私たち。試しに歴戦の勇士がアドバイスをくれた馬を買ってみましたがめちゃくちゃ外れたのは覚えています。

そこから腹ごなしをしたり、パドックに行ってみたりしながら遊んでいるといよいよその日のメインレースが近づいてきました。

忘れもしません。

2007年 春の祭典 桜花賞。

そう、もうじき私の誕生日を控えた桜舞い散る競馬の祭典。そんな大レースです。根っからのギャンブラーである私は、ここはもう三連単しかないだろうとペンを握りしめました。

この日まで競馬なんて見てなかった私は、職人おじいちゃんの教えも歴戦の勇士の教えも無視して馬を選びました。

いわゆる名前買いです。

今までは100円しか賭けてなかったけど、ここはメインレース!大きく勝負に出ないと女が廃る!

大金賭けたる!!

そう決意し、500円分の馬券を買うことにしました。もうこの時点でドキドキして楽しさのマックスだったと思います。

投票用紙をATMみたいな機械に入れて、そのときは5000円札しか無かったので5000円札を入れました。

そうすると、自分の買った馬の番号が印刷された馬券が出てきます。

それを受け取り待っていると……

あれ?お釣り出てこない。機械故障したのかな?どうしよう?

周りを見ても友達は先に席に戻ってるし一人ぼっちです。

オロオロしながら馬券をよく見ると、なんと500円だと思った馬券に5000円と書いてありるではないですか。

5000円です。当時の私の5000円は凄い高価です。皆さんの20000円ぶんくらいの価値がある紙幣が、こんな馬の番号が書いてある紙に一瞬で化けたのです。

え…今月残り20日くらいあるのにどうしよう。お昼ごはん食べれない生活や…。

当時職場の近くにやってくる380円でボリュームたっぷりのお弁当屋さんにお世話になっていたのですが、お弁当どころかお茶も我慢しないといけない生活を想像して私は既に泣きそうでした。

ほぼ泣きながら友達のところに帰り、泣きながら5000円を失ったことを話し、死ぬほど笑われながら、これまた優しい隣のおじさんに慰められジュースをもらいました。

「あぁ、でもねぇちゃん…その三連単はないわ」

おじさんは私の馬券を見て憐憫の視線を向けて言い放ちます。今調べてみたら、たしかに三連単で買うのはなかなかの勇気がいる馬券でした。

負けたら皆が、少しずつカンパしてくれる(誕生日プレゼント)と励ましてくれてるうちにとうとう運命のファンファーレが鳴りました。

何故かさきほどのおじさんと一緒に、指定席から出て人でいっぱいの芝の近くで見ることになった私たちはドキドキしながら初めてのG1メインレースの熱気に嫌でも興奮していきます。

もう5000円は返ってこない。そう思って馬券を握りしめ、ひたすらレースを楽しむことに集中しようとしていた私。

ゲートが開き馬が走り出しました。

それは長いようなあっという間の時間でした。

どの馬がどれかなんか走ってるところを見ても分からないし、皆キレイだし、皆速い。

ただただ近くで見るレースに圧倒され…。

ゴールして、周りが喜んだり、怒ったり、叫んだりしているのをボーッと眺めていました。

掲示板に目をやって、着順を見てみると………………

え。

え。


私の馬券と同じ数字書いてる


え、え、え。よく分からなくて、震えていたら私より先に隣のおじさんが叫びました。

「おねーちゃん!」

その一言だけでしたけど、私が見てるのは夢じゃないというのがおじさんからも周りの友達からも伝わりました。

結果からいいますと、私の5000円はあの日60万くらいになりました。

人気だったダイワスカーレット、お酒の名前だから入れたウォッカ、パドックで可愛かったカタマチボタン。

最後まで迷って書き換えたのはウォッカです。酒飲みの私のためのような馬だなーと軽い気持ちで賭けました。

お弁当も買えないと泣いていた私は、今度突然の大金に泣きました。友達も軽くパニックでした。

その勢いでおじさんとハイタッチ。

そのあと、女の子があまり大金を持っていたら危ないとおじさんが換金のところまで着いてきてくれました。

お礼をしたいと言いましたが、本当に、凄くいいおじさんで缶コーヒーと唐揚げだけでボディーガードをしてくれたのです(一緒にドキドキできて楽しかったからお礼はいらんとか男前か)。

当時の私は人を疑うことなくいい人ばっかだと信じてたお花畑だったので、おじさんが本当にいい人で良かった。悪い人だったらややこしいことになってたかもしれません。

こうして私の初競馬は終わりました。

家に帰り、興奮とよくわからない恐怖みたいな感情に震えながら私は決意しました。

もう競馬はしない

私は凄まじい飽き性です。ことギャンブルに関してはどうしても興奮が続かないということに後々気付くのですが、このときは何でか分からないけどもうしなくていいやという気持ちで一杯でした。

そして、もう一つ決意しました。

このお金で一人暮らしをしよう

さっそく両親に一人暮らしをしたいことを伝え話し合い、色々ありましたがその年の6月念願のお引越しとなりました。

たいした外見ではありませんが、夜も遅くなる仕事柄、両親は駅近くの人通りが多い場所などと細く条件を出してきたもので家賃も初期費用も想定より高くなってしまいました。

そう、あの夢のお金がなかったら到底引っ越しなんてできていなかったはず。

お馬さんが私を自由の世界へと導いてくれたのです。

その後、色々なギャンブルに手を出してみては一度で辞めるというのを繰り返し現在に至るまで競馬でお金を賭けたことは一度もありませんでした。世の中には病的にギャンブルが続かない人種もいるのです、私みたいに。

そんな私は、先日、とあるゲームをはじめました。

運命の女神との再開

「ウマ娘プリティーダービー」

皆さんご存知ですか?今めちゃくちゃ人気のあるケータイゲームです。

実在の競走馬を女の子に見立て、育ててレースをしていく育成ゲーム。
ゲームの出来も良いのですが、実在の馬をモデルにするということでそれはそれは気を使っているのが伝わる内容です。

勧められて何気にインストールしてみたんですけど。

始めてみたらおもしろい!

ちょうどニート(休業中)だしとやっていたらどっぷりハマっていました。キャラも皆可愛いし、レースも育成も楽しいし。

そしてね。

そこで、再会してしまったんです。
そう。私に一人暮らしの後押しをしてくれたあの二人に。

運命の女神に。

ダイワスカーレットとウォッカに。

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一気にあの春の思い出が頭に蘇りました。

ウマ娘は少し古い馬が多いので、私としてはリアルタイムに知ってる馬が少ないのですがきっとやってる競馬ファンの人もゲームをしながら色々な思い出のレースなんかを思い返してるんだろうなぁとしみじみします。

あの日のレースもゲーム内であるんですけどね、ゲームだから頑張ったらウォッカはダイワスカーレットに勝てるんです。勝ってほしかった想いを乗せて育成してる人も多いでしょう。

でも、私はあの着順じゃなかったら今の生活がないとかもあり得るので。やっぱりダイワスカーレットに一着でいてもらいたいですね!

飽き性でなかなか色んなことが続かず競馬もたまにテレビで見るだけな私ですが、このゲームとここでの日記はしばらく続けていけそうです。継続は力なり。

さて。ログインしてから寝ないとなので日記はこの辺にしとこうかな。

こんなにダラダラと書いたのに、まさかのまはか。ウマ娘で私が一番好きなキャラはこの二人じゃなくてライスシャワーです。可愛すぎた。これは罪です。

思い出とキャラの好みが必ずしも一致しないのはオタクとして辛いところです!でも仕方ないです。オタクとして好みは曲げられませんからね。

暇だなという方はぜひやってみてください。というゲームの宣伝日記でした。

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