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売ります☆赤子彦乃(°▽°)一千億万児💓(先着百億名様に限り)

【これまでのおはなし】

にんげん・ひこのと
つくえ・ふみさんは
ふたりで
劇をつくることにした

今回は
ふたりが10日で28万円かせぐおはなし
のつづきです☆

・・・・・・・・・ 

ふみ「え、なにこれ」

ひこの(ひ)「あ!ふみさ~ん♪」(ひこの、遠方よりふみにぶんぶん手を振る)

ふみ「ちょっと…、え、うわ、!??」(ふみ、やわこい何かにつまづいて転ける)

ふみ「う…、……………(((´Д`))ポワーーーン…」(ふみ、脱力)

(ひこの、ふみのところまで駆けつける)
ひ「どーですか!?ふみさん!」

ふみ「……どうって…おまえ…」
ふみ「気持ち良すぎだろコレわ……(´Д`)ポワア~ン…」

ひ「よっしゃ☆じゃあこれでひとつ一儲けしましょうふみさん!」

ふみ「ひともーけって…?なんだっけそれ」

ひ「もう!しっかしてクダサイヨふみさん!」(【大阪人類語メモ】しっかする→しっかりする・しゃんとすること)

ひ「わたしとふみさんで28万円稼ぐって話、忘れてもらっちゃあこちとら飯の食い上げですよお~☆ぷんぷん!」

ふみ「ああ…そういやそんなこと言ってたねおれたち」

ふみ「ていうかおまえ、そのぷんぷん!てやつ…そんな頻度でつかうキャラになっちゃったのか?そらあ長年の友達に"引き返すなら今だよ"って忠告されるわけだぜ…」

ひ「はい、わたくしすでに一線を越えてしまいました」

ふみ「とんでもねえ一線越えたな」

ひ「まあ、ぷんぷん!て口から出てくる頻度がやたら増えただけなんで、今のところ支障はないですよ」

ふみ「それをしょっちゅう耳にするおれの方に支障が出てるんだよ」

ひ「え、どんな支障が?」

ふみ「どんなって…」

ふみ「なんとなく…だよ」

ひ「はい、なんとなく」

ふみ「ああああもう!」

ふみ「おまえ見てると!なんとなく!めっっっちゃイラっ…とするんだよ!ちくしょうおれの抑制の効いた無敵クールな佇まいを返せ!このどろぼう!!」

ひ「えっえー…? そんなこと言われてもぉ…」

ふみ「ほらそれ!そのしゃべりかた!!"もぉ"って何だよ"もぉ"って!!おまえもう今後一切マ行つかうの禁止だから!」

ひ「ひええ、とつぜんの法律制定」

ひ「…なるほど。迫害とはこのようにして発生するメカニズムなのか…あ、カニズム?いやいやカニズ。カニズなのか」

ふみ「ああああもうその迫害行為をすなおに受け入れて冷静に言い直してるそれがもうマジむかつく!!きいーーー!」

ひ「わあ、ふみさんが壊れた」

ひ「あ、マ行。ふさん。ふさんが壊れた」

ふみ「!!!」(ふみ、ぶちギレ過ぎてリアクションとれない)

ひ「でも、ふさんの法律に従って言い直すとそれはそれでイラっ…とさせてし(ま)うんですよね?」 

※ふみのリアクションが怒りのマグマによる水蒸気に覆われていてジャポニカ彦乃の視力と洞察力では表現不能となっております※

ひ「ぐえええもう勘弁してクダサイヨふみさん!マ行禁止してもわたしのイラっ…とさせに大した効果はありません!ハイこれもう止め!終了っ。」

ぜいぜい
はあはあ…
(ひ・ふみ なんとなくお互いに消耗)

ひ「…ね?ふみさん」

ふみ「…そうだな」

ふみ「…うん」

ふみ「はー。おれ、どうかしてたわ。血眼になってマ行禁止とかあたま悪すぎだろ」

ひ「はい。あたまわるすぎです

ふみ「(てめえ、)……いや、うん。あたまわるすぎでした

「はい。あたまわるすぎなふみさんはここで終わりました」 

ひ「……」

ひ「わたしはまだイラッとさせな彦乃ですかねえ」

ふみ「そのことばっか気にして気にして生きてたら元気なくなって動けなくなったんじゃねえの?」

ひ「はあ、どうやらそうらしいです」

ひ「だから、もうそれやめたんです。わたし」

ふみ「思考停止の機能不全であたまわるすぎな彦乃はここで終わりました」

ふみ「って、おまえはもうやってんだろ」

「はい。あたまわるすぎの彦乃とふみさんは消えて無くなりました」

(ひ・ふみ、にへっとわらいあう)

ひ「それで、はなしは戻りますがふみさん」

ふみ「ああ、うん」

ひ「わたし、赤子配布ビジネスに乗り出そうかと」

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ふみ「うん、ごめん。ツッコミ入れたいけど入れるのダルいからとりあえず聞くわ」

ひ「はい」

ひ「ふみさん、どうでした?七十六億児の赤子に囲まれて」

ふみ「え、そんなにいるの赤子」(ふみ、辺りをぐるりと見回す)

ひ「あ、正確には一千億万児なんですけどね」

ふみ「七十六億児と一千億万児って…、もはやどっちがどんだけ多いのかわかんねえよ」

ふみ「そもそも百億と一千億万ってどっちがより大きい数なんだっけ…?」

ひ「どーでもええわ」

ひ・ふみ『おまえがいうなっ』(ダブルツッコミ)

ひ「ややっ!?ふみさん、あてら新境地開拓してまいましたなあ…!」

ふみ「か 身体が勝手にうごいただけだ…!」

ひ「ふみさん…、あなたとうとう一線を越えましたね」

ふみ「何の一線だよ」

ひ「机としての一線です」

ふみ「そんなもん、おまえと劇つくるって言い出したときにすでに越えとるっちゅうねん」

ひ「あらあら…!その大阪弁!不自然なくらい急速に板についてきてますよ」

ふみ「ああ、さっきあたまのわるいふみは消えて無くなったからな」

ふみ「俺、そこからあたらしく大阪人類として生まれ変わることにした」

ひ「それはそれは…。長年の念願が成就ですね」

ひ「おめでとうございます。ふみさん」

ふみ「ありがとう(大阪弁のイントネーションで)」

ひ「う~ん… グッ♪」

ひ「初々しくてキュン度どえらいことになってますよ、ふみさんの大阪弁」

ふみ「そ、そう…?」(照れるふみ)

ふみ「そのおまえのへんなテンションにはあいかわらずイラっ…とするけど、まあいいや」

ひ「そおそお。気にせんこっちゃ~大☆阪☆人☆類♪

(ひ・ふみ、にへっとわらいあう)

ひ「さて、それでですよ、ふみさん」

ふみ「うん。なかなか話が進まねえんだこれが」

ひ 「はい。すでに予定の倍量しゃべくっておりますわれわれ」

ふみ「はっ。」

ふみ「わーれーわーれーわー」

ひ「ああっ、それを口にしたらまた遊んでしまいますわれわれわっ」

(ふみ、にやり
一瞬でひこのとアイコンタクト成立)

ひ・ふみ『わーれーわーれーわーうーちゅーうーじーんーだー』

ひ「まあ、言いたくなりますよね」

ふみ「うん」

ひ・ふみ『にへっ』笑い合う

ふみ「それで、だよ」

ひ「はい。それで、ですね」

ふみ「なんの話してたかっていうと」

ひ「はい。赤子配布ビジネスについてですね」

ふみ「何度脱線を繰り返しても赤子配布ビジネスとやらに戻るわけなんだな、今回は」

ひ「はい、ジャポニカいちおしのネタですから」

ふみ「そういうことなら俺は握りで頼むわ」

ひ「ああっ、だめですふみさん!その流れだと自動的に寿司コントが始まってしまいます

ふみ「え、いいじゃん(ちょうやる気)」

ひ「ああ…、もうだめだ。しゃべればしゃべるほど尺が延びるお笑い無限地獄…」

ふみ「むしろ天国☆芸人冥利につきるってもんだぜ」

ひ「いえ、こうして尺が延びれば延びるほど"赤子配布ビジネス"という大ネタのインパクトがボヤけていってるんですよふみさん…!!」

ふみ「なにィ!?俺らの珠玉の大ネタを俺ら自らが台なしにしてるのか!??」

ひ「そうです、ふみさん。このままではわれわれの活動は今回の舞台をさいごに持続不能で地球は滅亡です」

ふみ「え、そんな大惨事に!?まだ吉本デビューもしてないのに!!!マジかよ」

ひ「現実に芸人をやっていくということは、つねにぎりぎりの過酷な環境に身をさらすということです」

ふみ「ああ…俺、覚悟が甘かったんだな…」

ひ「わかっていただけて何よりです」

ふみ「…もう、もう間に合わないのか?赤子配布ビジネスネタが最高の姿でお客さんを爆笑の谷底に突き落とすタイミングは過ぎ去ってしまったのか!??」

ひ「それはまた、"笑いの渦に巻き込む"よりだいぶと激しい形容ですね。(小声で)…ふみさん、テンション気持ちちょいゆるめでお願いします」

(ふみ、真剣、に弛める)

ひ「…ひとつだけ、方法がないこともありません」

ふみ「おお!何だそれは!?教えてくれ」

ひ 「はい。それは…」

ひ「もともとの計画と変わらないとも言えるんですけど」

ひ「先着百億名さまにかぎり1人あたり一千億万児の赤子を用意していますので、この赤子をまずは地球人類全員に配布します」

ふみ「地球人類の数は七十六億人と言われてるから、百億人ぶんの赤子でじゅうぶん足りるな」

ひ「はい。全員に1人あたり一千億万児の赤子彦乃を配布します」

ふみ「ん?ただの赤子じゃなくて赤子彦乃なわけ?」

ひ「そうです。赤子といえばその存在だけでまわりをへにゃへにゃとろけるスライスチーズにしてしまう驚異的な能力があるわけですが」

ひ「赤子彦乃はそれに加えてなにをやらかすかわからない奇想天外な面がつよいですので…」

ふみ「赤子彦乃一千億万児にまみれさせておけば…地球人類の一人たりとも残さずふにゃふにゃ幸せ満開人生
ボヤけて旬を逃した初披露の大ネタでもみんな心から爆笑して自ら谷底にダイビングしてくれるってわけだ」

ひ「表現がきわきわで内心はらはらしてますが…、言ってることはそのくらい地球人類全員が平和でしあわせだってことなんで…、はい、オッケイです」

ふみ「よし。赤子配布ビジネスネタでどかんと一発当てるために、まずは赤子彦乃の無料配布からだな」

ひ「はい。そしてゆくゆくは地球人類全員がわれわれがつくった劇の舞台にこぞって訪れるという算段です」

ふみ「鮭の産卵里帰りみたいなもんだな」

ひ「まあ、赤子彦乃の故郷はわたし(彦乃)なんで、そういうことになりますね」

ふみ「よし。じゃあさっそく配布してくれよ」

ひ「え?」

ふみ「おまえの変幻自在の自由な発想力でさ、ぱぱーっと配っちゃってよ赤子彦乃」

ひ「ふみさん、なに言ってるんですか。無意識領域では赤子彦乃の配布はすでに完了済みですよ」

ふみ「えっ…そうなの」

ひ「なので、すでに配布完了されてしあわせまみれの地球人類の無意識領域とのシンクロを促進するために、われわれは顕在意識領域で赤子彦乃配布ビジネスの巡業をしていくことになります」

ふみ「えっなに? 急に画数多い漢字ようさん使わんといてんか…」

ひ「ふみさん、大阪弁の使いこなしが飛び級レベルですね。あなた天才です」 

ふみ「えっ、そそそうかなあ~」(めっちゃ嬉しそう)

ひ「まあ、むずかしい言い回しをしましたけれど、つまりはわれわれひとふみひふみ劇をつくるっちゅうことです」

ふみ「なんだ、そんなことか」

ふみ「それならすでに決まってることじゃねえか。なにをいまさら」

ひ「ふみさんと出合ったときから大して何も進んでいないようで、彦乃の無意識領域ではすさまじい地殻変動が起きています」

ひ「だからいまさら、あえていうわけです」
(ひこの、ふみさんのまえに跪く)


「劇をつくりましょう、ふみさん」

ふみ「……、え、なんか…ちょっと俺泣きそうなんやけど」

ひ「よろしくお願いします」(両手を差し出す)

ふみ「……おう」(二人、両手で握手)

ふみ「もしかして、今回も…笑いで落とさないかんじ?」

ひ「はい。これから飽きるくらい落としていきますので」

ふみ「ふーん…」

ふみ「おまえ、どうしたんだよ」

ふみ「そんな貌(かお)みたことねえよ…」

(ひこの、ふみに微笑いかける)

(ふみ、ぼおっとしたまま微笑う)

ひ・ふみ『にっこり』

おしまい☆





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