あったら便利の罠

昨年の自粛期間中、「ロックダウン」という言葉にビビりすぎ、大量に食料の備蓄をしたのですが、ふと思い立って、まだ使いきれずにいる食料品を今朝確認したら、すでに賞味期限切れのものがチラホラ。

ほとんどが、「あったら便利かも」と思って、あまり考えなしに買ったものでした。

「あったら便利」というものは、結果として「使わない」というリスクを孕んでいます。

思い返せば、ベビーグッズにも便利系グッズは溢れていますが、無くても困らないものが多いため、レビュー評価やキャッチコピー等を鵜吞みにして買ったものの、全く使わなかった(または数回しか使わず処分した)ベビーグッズも結構ありました。

今までの業務を振り返ってみても、使い手の要望を踏まえて、システム開発や調査・分析を行う際、「あったら便利そう」「あれば使うかも」という、そもそも使うかどうかわからない項目は、費用対効果がイマイチ見えない、項目精査する上で、とても困った項目でした。そのため、こうした項目が、コストや工数がかさむ要因になっている場合、仕様検討段階において、「コストの範囲に収めるためにそぎ落とす? それとも、コストを上げてでもやる?」といった判断の対象になる確率が高く、結果として、「やる意味」と「コスト」とのバランスを踏まえて、そぎ落とすという結論に至ることが多かった印象です。

Tableauでダッシュボードを作る時にも同じことが言える気がします。
Tableauはチャチャッと可視化できるから作るの簡単でしょ?という感覚で、「こういうのができたら便利そう」とふわっとした要望を受けた場合、「何のために?(目的)」「どうして必要なの?(理由・意図)」という点をしっかりヒアリングして、相手とイメージをすり合わせておかないと、作ったはいいものの、結果として使われないダッシュボードになってしまったり、作り直しが発生するリスクがあります。いらないものに稼働をかけるのは本当にもったいありません。
(たいてい、ふわっとした要望ほど、要件を整理するのが大変なので、作り始めるまでの準備が大変です・・・。運用も想定して、現実路線に落とし込むには、「ここまでしかやらない」という、ある程度の割り切りも大事だなと、最近感じています。)

思いつきの「あったら便利」は、なくても大丈夫(=いらない)というものが多いので、いろんなシーンでTask(目的)を意識して行動していきたいと、改めて気づかされました。

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※画像は、「すべての人がデータを見て理解できる世界へ〜Data Literacy Workshop 」より