晩年の美学ー4-学者がほしい

引き際の美学、ということばは
すでに昭和時代そんざいした。
潔さなど、幾多のよかれが、
語られたようである。

さて、そのポスト美学が、
ー 晩年の美学 ー である。

高齢社会ならではのことだろう。
いぜんなら、余生数年でおわった
ものを、最長三十ねんもあると
すれば、なりゆきの諦念では、
たちゆかないのである。

養生訓や徒然草だけでは
とても乗り切れるものではない。