天災が生じた場合の労務管理について

取り急ぎ書いております。後ほど修正or削除・再掲載の可能性がありますので、御了解ください。


千葉に強い台風が上陸したことによって首都圏で大きな混乱が生じたかと思います。昨年、私がおります大阪で同様の大きな台風被害が生じたことを鑑み、このような災害が生じた場合の企業の対応について、お話いたします。

このような大きな自然災害が生じた場合において、企業としての対応をどうするべきか?ですが、従業員の皆様に無理やりな出社をさせることは厳に慎んでいただきたいと思います。すでにtwitterで台風到来の前日に会社近くで宿泊する指示をしたメールが非難の対象として拡散されています。この企業については実名は出ていないようですが、今後はこのような対応をした企業がどこであるのか、虚実を交えて素人の方々が調査をされ拡散される可能性が高いです。今はそういう調査が容易にできてしまう時代です。その結果の問題・被害がどのようになるのかを考えていただきたいと思います。
もちろん、それが嘘である場合は適切に対応していただいて良いのですが(その対応については弁護士さんにお問い合わせください)、その対応自体が無駄なのではないかと思います。

公共交通機関が動かなくなるような状況が生じた場合は、無理な出勤を求めず、問題なく出勤できる状況であることを確認した上で出勤を求めるようになさってください。もしも無理やり出勤させて、その出勤途中で二次的な災害が生じた場合は、企業の責任が強く求められる可能性が高いです。
従業員に行わせようとしている業務が、どこまで本当に「その時」に行わなければならないものなのかを冷静に判断なさってください。特に社内的な会議は全てキャンセルしていただいた方が良いと思います。また、対顧客の業務であっても、その顧客も災害対応に追われる状況であることを考えれば、無理な業務を強いても結局無駄となる可能性も十分にあります。

大規模災害が生じた時は、通常業務は一旦停止させなければならないと認識なさってください。そして災害対応をしっかり終わらせた後で、通常業務に戻ることを検討いただきたいと思います。その方がダメージも少なくて済む可能性もあります。
大規模災害時に無理やりな出勤をさせると、企業責任を問われる可能性が生じることを意識なさってください。従業員を守ることも企業の責務のうちです。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?