笑顔

一日の半分を過ごす教室は賑やかで、それでいて冷酷で、腹筋がはち切れるほど笑ってるやつも、泣きすぎたのかもう涙の枯れた顔をしてる奴もいる

僕らの学校にとって学力とは存在意義そのもので、高ければ高いほどカーストとしてはトップに、その逆も然り。僕は別にその制度に納得しているし、なんならその制度に納得した人だけがこの学校に入学しているのだろう。

部活や課外活動は、成績によりその学力に上乗せされて行く制度だ。生憎、陸杜のやつは頭が悪い。まあ、悪いと言っても普通校なら学年トップは手堅いくらいだがこの学校では真ん中くらいか。ただ、陸杜は運動神経がべらぼうに良い。先日のインターハイでは1年生ながら優勝してる。

僕とは正反対だ。正直羨ましいとは思う。でも、僕は学力では負けない。絶対に。学年トップの意地っていうものかもしれない。

「今回のゲーム(テスト)どうなるかな」
陸社の呑気な声に
「まあ、今回も佐々木と倉西のどっちかが最下位だろ。どちらにせよ2人とも3回目の最下位だ。とりあえずお別れの言葉だけでもかけておくのが吉じゃないかな」
淡々といつものようにかえす。

校内放送が鳴った
【皆さんゲームの成績発表です。ただいまから先週のゲーム成績を教室の外に張り出します。】

さあ、運命の審判がくだるのは誰か。そして今週消えるのは