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第2回 ラップから予想する宝塚記念(過去レース分析編)

こんにちは!

というか前回の記事(傾向編)に引き続き間髪入れずに書いていますw最初は週明けくらいからだんだん書き進められたらなぁと思っていたのですが今週が想像以上に忙しく、金曜にまとめて書くことになってしまいました(´;ω;`)

もうレースまで時間もないことですし早速やっていきましょう。

【過去レース分析】

前回はレース全体の傾向、それが今年にもあてはまるのか?という総論的なお話をしてきました。でもこれだけでは予想になりませんよね。出走各馬が予想されるレース質に適った能力をもっているか?、を考えないといけません。

レース質に適った能力を持っているかどうか?というのは、予想されるレース質と似た過去レースをピックアップし、当該レースでの出走各馬の動きをみつつ、過去レース毎のレベルを比較することでクリアになってきます。

そこで以下では、A:スピードかつ後半の質+量が問われたレース、と、(一応ふたを開けるとズブズブの馬場だった時の言い訳に)、B:後半の質が問われない消耗戦、に分けてピックアップしてみました。

A:スピードかつ後半の質+量が問われたレース

①ジャパンカップ2018(2018.11.25)
【タイム・ラップ】
2:20.6(71.7-68.9 S2.8)
12.9-10.8-12.2-12.3-11.7-11.8-11.7-11.4-11.4-11.0-11.4-12.0
【レースレベル】S
【出走馬】
・キセキ(2着)
【備考】
いわずもがなのアーモンドアイのレジェンドレースですが…このワールドレコードを演出したのがキセキでしたよね。当時は極端な超高速府中でペースバランスでみても極端なスローなのですが前半5Fは60秒切っていますしこのジャンルにいれてもいいかなと。ここはアーモンドアイは別格として3着スワーブリチャード、4着シュヴァルグランと当時の中距離界の代表格を3馬身以上差をつけていますし威張れる結果だったと思います。ゲートの問題もありますしこのパフォーマンスが今できるかは疑問ですが…

②優駿牝馬2019(2019.5.19)
【タイム・ラップ】
2:22.8(71.3-71.5 M0.2)

12.5 10.9-11.7-11.9-12.1-12.2-12.3-12.2-11.7-11.4-11.6-12.3
【レースレベル】S
【出走馬】
・カレンブーケドール(2着)
・クロノジェネシス(3着)
【備考】
唯一カレンがクロノに先着したレースですね。JC2018とは異なりこちらはかなり淡々と流れ続けてのレース。こちらの方が高速宝塚のレース質には近いかもしれません。このレース、見返してもらうと分かるんですが、クロノは完璧に内を立ち回った一方で、カレンは外を回し続けているんですよね。しかも今年のオークスみたいに外差し馬場でもなかった。にもかかわらずラヴズとともにクロノを完封している。勿論3歳時点の話で成長もしているし同列には語れないですがロスを作りつつ2馬身以上先着するのはそれだけでは片のつかない差だと思っています。

③宝塚記念2019(2019.6.23)
【タイム・ラップ】
2:10.8(60.0-58.9 S1.1)

12.6-11.4-11.5-12.4-12.1-11.9-12.0-11.6-11.5-11.4-12.4
【レースレベル】S
【出走馬】
・キセキ(2着)
【備考】

前回の記事でも何度か引き合いにだしたこのレース。リスグラシューがちぎっちゃったのでなんともですが…JC2018のスワ―ヴとの着差はそう変わらないのでキセキはやはりタフな宝塚向きの馬だと。レースレベルは一応勝ち馬基準でSとしていますがリスグラシューが強すぎただけで他は劣化気味のレイデオロやアルアインと相手関係は楽だったはず。

④小牧特別(2020.8.2)
【タイム・ラップ】
2:11.9(60.7-58.9 S1.8)
12.6-10.8-11.2-12.8-13.3-12.3-11.9-12.4-11.6-11.0-12.0
【レースレベル】B
【出走馬】
・アリストテレス(1着)
【備考】
最初は馬群がばらけつつ途中で凝縮してという中で番手内でレース、序盤で消耗しているはずなので高速宝塚のレース質に近い。2勝クラスだが相手をみてもヒートオンビート、フラライクバードといったところでダブルフラットを5馬身離していることからすれば普通の条件戦ではないことは確か。それでもクロノやカレンに迫れるかは微妙。

⑤ケフェウスS(2020.9.19)
【タイム・ラップ】
1:58.7(59.6-59.1)

12.7-11.0-12.2-12.3-11.4-11.0-11.8-12.0-12.0-12.3
【レースレベル】B
【出走馬】
・ワイプティアーズ(3着)
・ミスマンマミーア(5着)
【備考】

序盤流れてペースが落ち着こうとしたところでポポカテペトルがまくったので高速馬場のタフなレースになった。この時の馬場状態だと流れればこれぐらいの時計は出るしトリコロールブルーやフランツ相手に詰め切れないのも微妙。一般的なOPレベルだったのではないかなと。

B:後半の質が問われない消耗戦

①ジャパンカップ2019(2019.11.24)
【タイム・ラップ】
2:25.9(72.5-73.4 H0.9)

12.8-11.3-12.3-12.2-11.7-12.2-12.1-12.0-12.1-12.4-12.2-12.6
【レースレベル】A
【出走馬】

・カレンブーケドール(2着)
【備考】

まずはカレンも消耗戦に適性があるということを確認しておきたい。カレンは高速馬場でもやれるけどこういう消耗戦にも強いからこそ安定したシルバーコレクターでいられるんだと思う。ただこのレースは1馬身半差とはいえ3着がワグネリアンで、これが宝塚記念2020で惨敗していることからしても宝塚のレースレベルとは一線を画するはず。実際、消耗戦の秋華賞でもカレンはクロノにやられていて、渋った馬場というクロノの土俵ではこれを破るのは難しい。十分やれるんやけど…

②宝塚記念2020(2020.6.28)
【タイム・ラップ】

2:13.5(60.0-61.1 H1.1)
12.3-10.9-11.4-12.7-12.7-12.4-12.4-12.4-11.9-12.1-12.3
【レースレベル】S
【出走馬】
・クロノジェネシス(1着)
・キセキ(2着)
・モズベッロ(3着)
・カデナ(12着)
・アドマイヤアルバ(14着)
【備考】
去年の宝塚記念。このレースは大阪杯と共に今の競馬界の消耗戦における序列を確認するには重要なレース。まさしく消耗戦という感じでラストのラップもクロノがちぎっているから12.3に収まっているだけで他の馬は13秒台に突入するほど消耗していると思う。このパフォーマンスがある以上、馬場が渋ってしまっていたらクロノ本命にするほかないと思う。レイパパレに未知の魅力があるとはいっても大阪杯もラストは大きく落としてしまっていて距離を延ばすのがプラスに働くとは思えないし、モズベッロを物差しにしても単純に着差だけで考えるならキセキの方が前にいるわけで…

③阪神大賞典2021(2021.3.21)
【タイム・ラップ】
3:07.3(62.4-63.2-61.7)
12.9-11.7-12.7-12.4-12.7-12.4-12.6-13.3-12.8-12.1-12.2-12.1-12.2-12.3-12.9
【レースレベル】A
【出走馬】
・シロニイ(4着)
・アリストテレス(7着)
【備考】
渋った馬場+阪神3000とタフさが極限まで要求されたレース。アリストテレスはもう4角の時点で手ごたえが悪かった。この時はレース全体で分散して道中に体力ロスがあると勝負所で余力が持てないのかなと思っていたけれど天皇賞春でペースが上がった中カレンと差がないところまで持ってきたと考えるとシンプルに3000のタフな馬場がしんどかっただけで2200なら対応してくる可能性はあるかもしれない。それでもカレンレベルまででクロノに対しては…

④大阪杯2021(2021.4.4)
【タイム・ラップ】
2:01.6(59.8-61.8 H2.0)

12.4-11.1-12.1-12.1-12.1-12.8-12.2-12.1-11.6-13.1
【レースレベル】S
【出走馬】
・レイパパレ(1着)
・モズベッロ(2着)
・カデナ(7着)
【備考】

競馬ってあらためて適性が大事と思わされた1戦。個人的にも皐月賞が消耗戦だったのでコントレイルとサリオスがモズベッロに負けるとは微塵も思っていなかったしもちろんこれに勝ったモズベッロとレイパパレは強いんだけれどそれの11馬身前にいるクロノは何者なんや( ゚Д゚)と驚かされた。宝塚のところでも書いたけど結局モズベッロが物差しになる以上、レース質が消耗戦の場合にはクロノで仕方ないかな…と思う。

さて、また長くなってきてしまいました…w

ここまでで参考レースを9つ挙げて検討してきました。もし、ここまで読まれた方がいるならもうお分かりだと思いますが、土曜の馬場がタフな馬場で、B:後半の質が問われない消耗戦、が見込まれる場合本命は間違いなくクロノになりますし、ヒモも大阪杯や去年の宝塚記念を見てもレイパパレ、キセキ、モズベッロ、アリストテレスでいいと思います。自分は穴党なのでできるだけ穴馬をいつも見つけようとするのですが今回ばかりは…という感じです。

逆に、A:スピードかつ後半の質+量が問われたレース、が見込まれるのであれば少し穴党のみなさんにもクロノに逆らう目が出てくるかもしれません。本音はこちらになってほしいんですけどね…実はこちらのレース質になった場合は敢えてここで参考レースに上げなかったレースから穴馬を見つけてありますw

その馬は…

といきたいところなんですがこの続きは"ラップから予想する宝塚記念(予想編)”として次の記事(土曜日夜投稿予定)でお届けしたいと思います。

この記事を最後まで読んでいただいた方、長文お付き合いいただきありがとうございました。また次の記事も読んでいただけると幸いです。

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