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第4回 ラップから宝塚記念を予想する(回顧編)

こんばんは!

上半期最後のG1、宝塚記念2021はクロノジェネシスの2連覇という形で幕を閉じました。個人的にもそれなりに力を入れてきたレースだったので是非的中させて終わりたかったのですが…

結果はお察しですね…笑

でも競馬は外したレースを振り返って次のレースの的中へつなげることも競馬の楽しみの一つですし、それが馬券成績を向上させるステップでもありますから今回は回顧編ということでレース回顧をしていきたいと思います。

自分としては、大きく分けて誤算が2つありました。

誤算①馬場の急激な高速化

誤算②レイパパレ川田騎手の番手策

以下では、この2つの誤算についてそれぞれ考えていこうと思います。

【誤算①】

まず走破タイムとラップから見てみましょう。

【宝塚記念2021】
2:10.9(60.0-58.5 S1.5)
12.3-11.2-11.6-12.4-12.5-12.4-12.3-11.5-11.5-11.5-11.7

最初に思ったのは時計はええ…( ゚Д゚)ってことですね。前3回の記事を読んでいただければわかるのですが、今年の馬場はなんとも微妙でどういう馬場なのか直前まで悩みに悩んでいました。結局、土曜阪神10Rの水無月S(3勝クラス 芝1400m)が1:20.9とまずまず時計がかかっているのをみて、

高速馬場でもないしタフな馬場でもない、サトノクラウンの宝塚記念(2017)のレベルの馬場であり、内が全く伸びないわけでもないが外差しが若干有利である

と予想編の記事を出した段階では結論づけたのですが…

当日阪神9Rの舞子特別(2勝クラス 芝1400m)のタイムが1:20.3!!

これは結構びっくりしました。短距離戦で前日の上級条件よりも下級条件が0.6も上回るというのは…急激に馬場が軽くなっているなと(ちなみに9R前ぐらいからまあまあの雨量が降っていたのですがそれもあまり関係がなかったようです)。

原因はいろいろ考えられるところですが、一つには今年の変則開催の影響で阪神の路盤が固く作られており乾けばすぐに高速化した、また一つには馬場造園課が頑張った、とかなのかな。

ともかくふたを開けてみると、宝塚記念2019の2:10.8と同等レベルの時計がでました。こうなると予想編

後半のラスト5F目から4F目にかけての早仕掛けで消耗しきらず量的な者だけでなく質的なものを問われるか?それとも消耗しきって量的なものしかとわれないのか?
と書いていましたが質的なものは問われない可能性、すなわち過去レース分析編の、B:後半の質が問われない消耗戦、になる可能性が高いということです。

予想していた前提がもろくも崩れ去ることになりました。

しかし、僕としては9Rの時点でこの馬場状態は高速馬場だというのは認識できたので、A:後半のラスト5F目から4F目にかけての早仕掛けで消耗しきらず量的なものだけでなく質的なものを問われる、レース質になるだろうと考え予想をマイナーチェンジさせました。

【変更】
ちょっと9Rの時計を予想より軽くなってるな...という感じなので変えます。2勝クラスで20.3だとコーナーで速いラップを踏む可能性もでてきた。
・予想
×カデナを穴目で付け加え
・馬券
3連単◎◯→◎◯▲△→◎◯▲△×

これは馬場が高速化したことで、カレンがオークスの再現でクロノを破ることが可能になり、カデナは後ろから突っ込んでくる要因として大阪杯2020の再現を狙える、と考えたからなんですよね。

では変更までして何で当たらなかったのか?これは誤算②に起因します。

【誤算②】

レイパパレ川田騎手の番手待機策について。

事前のレイパパレ陣営、川田騎手のコメントでは、

1ハロンではありますが延びることはチャレンジです。今まで同様、この馬の気持ちを大切にしながらリズム良く走ることが大切です。

とのことでした。

大阪杯2020では、川田騎手としてはレイパパレの気持ちに任せて、かなりタフな馬場でも59.8-61.8という強烈なペースで後続の脚を削ぐ強気なレースを展開したわけですから高速馬場の今回なら少なくとも59秒前半でレースメイクするかなと個人的には思っていました。

しかし、実際のレースでは、ユニコーンライオンを行かせての番手の選択
この選択こそが宝塚記念2021のレース質を決定した大きな要因だと思います。

どういうことかというと、ユニコーンライオン・坂井騎手としては鳴尾記念2021のイメージを持って乗っているでしょうからその再現を狙ってくると。鳴尾記念は…

【鳴尾記念2021】
2:00.7(62.9-57.8 S5.1)

13.1-11.9-13.0-12.6-12.3-12.2-11.5-11.1-11.1-11.9

ですからドスローに持ち込んでコーナーで早めに仕掛けて後続に脚を使わせたレース。

つまり、ユニコーンライオンがレースの主導権を握った時点で、A:後半のラスト5F目から4F目にかけての早仕掛けで消耗しきらず量的なものだけでなく質的なものを問われる、でもなく、B:後半の質が問われない消耗戦、でもない第3のレース質、C:ドスローから後半の量と質が問われるレース、になる可能性が高くなったのです。

もっとも、川田騎手の意図自体も理解できなくはないというか…今回は距離延長の一戦でもありましたし、逃げるよりは前に壁を作って脚を貯めてというのがベストと考えたかもしれません。チャレンジカップ2020では、62.0-59.7(S2.3)のドスローから11.4-11.1-11.4-11.9と後半4Fの質と量でブラヴァスに完勝しているのでこの選択もなしではなかったかなと、実際3着にはきているわけですしね('_')

それでもやはり強いレースをしているのはどう考えても大阪杯2021の方ですし個人的には距離不安があったとしてもクロノを倒すのに川田騎手には勝負にいって欲しかったなというのが本音です。

【まとめ】

なにはともあれ上記の2つの誤算から全く想定外のレース質になった時点で自分の予想としては全く当たる要素がありませんでした( ;∀;)

C:ドスローから後半の量と質が問われるレースって結構大阪杯とかで問われるタイプでスワーブリチャードやアルアイン、ラッキーの年はいずれもこういうレース質でした。逆に、前記事でも述べているように宝塚記念は、B:後半の質が問われない消耗戦、になりやすい。そういう意味では2021年の大阪杯と宝塚記念は逆転現象が起きていたのではないかと。Twitterのつぶやきはそういった趣旨です。

C:ドスローから後半の量と質が問われるレース、の場合、コーナーで速いラップを踏むことになるわけですから内にいればいるほど有利ですし外になればなるほど不利になります。

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3角入りのパトロールですが、上位3頭はきれいに青のラインを通していますし、破れてしまった有力馬3頭は赤のラインを通しており3角~4角で大きくロスを作っていることが分かります。

高速阪神2000では起こりがちな現象ですから頭に入れておくといいかもしれませんね。

【有力各馬ひとこと】

ここからは有力各馬について一言づつ触れていきたいとおもいます。

1 ユニコーンライオン(3着)
まず、坂井騎手の騎乗自体何よりも素晴らしかったです。普通G1で人気薄の馬に乗っていれば仕掛けを少しでも遅らせようと考えるかなと思うのですが鳴尾記念の再現を狙って3角では馬に合図を送っていたのが印象的です。馬自体鳴尾記念がフロックでないことを証明してきましたし、想像以上に強かったなと。

2 レイパパレ(2着)
騎乗に関しては上で触れた通りなので割愛します。馬に関しては、このレース質だとやはりチャレンジカップ程度にはやれますがそれでもユニコーンライオンには敗れていますしクロノとの比較で差はかなり大きい。G1レベルで勝負するならやはり前半のスピード面を活かすことが必須になってきそうです。

7 クロノジェネシス(1着)
クロノにとってはイージーなレースだったというかただでさえ強いのにレイパパレの後ろで内を通してとなるとそりゃまあ勝つわなと。大阪杯2020では同じレース質を問われてクロノ外ラッキー内の構図でラッキーに敗れていますが今回の宝塚ではラッキーレベルの馬がいなかったからこそこれだけ完勝できたともいえると思いますし、タラレバですがコントレイルがこのレースにいたらまた違ったかなと。そういう意味ではユニコーンやレイパパレはまだそのレベルにはないといえそうです。

9 アリストテレス(9着)
アリストテレスはクロノの後ろを通していて展開的にはかみ合っているはずなんですが…後半の質をここまで高めてくるのができないのかなと。重賞で結果が出ている分にかんしてはそこまで質を問われたレースはないですし高速馬場ならもう少しレース全体で流れてほしかったというところでしょうか。

10 カレンブーケドール(4着)
カレンに関してもアリストテレス同様のことがいえると思いますが…やっぱり高いレベルでは全体のレースになった方がいいと思う。日経賞やAJCCでラストに差されてしまっているのも各馬が前半スローで余力をもってしまうと簡単ではなくなってしまう、ましてや今回は外も回しているわけで。嚙み合えば3冠馬やアーモンドアイにも迫れる素材、G1を勝てる馬だけに何とかどこかで勝ってほしい。

11 モズベッロ(8着)
モズベッロの真骨頂はthe宝塚記念のレース質だから今回普通に惨敗するのも全然不思議はない。秋G1のどこかで台風の影響とかで消耗戦になるチャンスがあれば狙いたい。消耗戦なら少なくともコントレイルより上にいけたわけだし。

13 キセキ(5着)
カレンやアリストテレスと比較すればキセキは宝塚記念2019で2着しているように今回のレース質でも全盛期ならばレイパパレ、ユニコーン相手くらいなら先着できていたと思う。大外枠で1角から外を回していたのもあるし3角でも外を回して坂井騎手の騎乗にやられたというのもあるけど7歳だし若干劣化してきている可能性もある。

【終わりに】

4回にわたって宝塚記念を予想してきました。

改めて競馬予想は難しいというのと楽しいというのを実感することができた1週間でした。毎度毎度このような記事を書くのは難しいですが秋G1等大きなレースがあればまたやってみたいなあとも思っています。

自分としてはここまで長い記事を書くのは初めてだったので誤字脱字や読みにくい部分も多々あったと思いますが、少しでもこの記事に目を通してくださった方、本当にありがとうございましたm(__)m

今週は予想記事を書くのと自分が土日とも阪神競馬場に行っていたので【あなをほる🕳】の記事を更新することができませんでしたが来週からまたやっていこうと思っていますのでそちらの方もぜひよろしくお願いいたしますm(__)m

それではまた来週お会いしましょう('◇')ゞ






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