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中央区 金春湯

2020.10.28.

仕事帰りに、博品館の裏手のこちらに。

訪問はいつぶりだろうか。2008年くらいぶりかな、皇居ランの後に汗を流しにきたような気がしなくもない。2014年3月にリニューアルしたとのことで、あまり前の記憶がないのだけれど、外観は全く変わらず、裏通りに、唐突に現れる。

例によって回数券をお渡しし、スタンプをもらう。何だか賑やかだなと思ったら、番台におばあさん、脱衣所に名入りエプロンをしたお母さんと名入り法被を着たお母さんがおしゃべりしていた。お客さんも私を入れて3人。一対一対応である。

姉妹店調査の結果、現在は銭湯経営者は身内にいないそうだが、「湯を沸かすほどの熱い愛」の内観の撮影に協力した文京区「月の湯」(廃業)はご親族の経営だったそう。この記事に詳しい。銭湯好きには必ず観てほしい。おばあさんは「同業で、特定のお店だけをおすすめすることはできないけど…」といいながら、お母さん方がいろいろおすすめを教えてくれた。CMに出たよ、テレビに出たよ、早実の学生や談志も通っていたよ、など。

さて、ふと見上げると、男性サイドとの境目、いわゆる掛け時計がよく設置されている場所に、神棚が。かなり高い位置にあり、お辞儀。そして浴場はとてもシンプルで、16席の洗い場と、白湯の湯船と、バイブラ湯にジェットバス二席の湯船、それらが下で繋がっていて、ストイックさが伝わってくる。そして、ペンキ絵は中島盛夫画伯。おそらく構図的に河口湖かなあ、いつものサインが入っている。そして、湯船のすぐ上には、たくさんの鯉が描かれて、まるで新宿御苑の池で見た元気な鯉たちのよう。

こんな銀座のどまんなか、いや、外れだとしても、ここは銀座だ。おそらく、世界で一番坪単価の高いお風呂屋さんではないだろうか。お客さんも途切れず、とはいえ一時間の利用時間を守るマナーのよい方ばかりで、また来たいなと思った銭湯でした。

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