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世田谷区 栄湯

2020.12.2.

今日は港区で仕事終わり。さて、世田谷か中央区か。いずれにせよ、お遍路仕上げの段階だ。

早めに仕事も終わり、何より注視してほしいのは、家人の帰りが遅いであろうということ。では、行きますか!と世田谷区は「用賀」駅からてくてく7分ほど。立派な外観。殆どの方には興味ない情報だが、千鳥破風と唐破風の屋根は、今更ながら感慨深い。

例によって回数券でお支払いし、スタンプをいただく。こちらは現在二代目で、めちゃくちゃダンディな店主。富山県魚津市ご出身の先代が創業し、先代の奥さん=現店主のお母さんの弟さんが創業し、その息子さん、つまりこちらの店主の従兄弟が区内上馬で同名の「栄湯」を継いだのだそうで、姉妹店だ。そちらの「栄湯」は昨年4月9日に廃業。ソースはこちら。出遅れてしまった、残念。

脱衣所は、折り上げ格天井で、とても天井が高い。マッサージチェアも素敵だが、なんといってもこちらの鏡がとてもおしゃれ。レトロだし実用的だし。ちなみにロッカーの鍵を閉める常連さんは少なそうだ。といっても、入店時は先客はお二人のみだったが。

浴場は、スモーク焚いてる?というくらい、湯気がもくもく。正面にモザイク絵。手前左に立ちシャワー二席、カランは6席×5列の30席、奥には三つの浴槽があり、左からぬるめバイブラ薬湯、熱めジェットバス薬湯、ぬるめかつ濃いめの薬湯が並ぶ。濃い薬湯は常連さん曰く、婦人病にいいそうだ。ラクリスの香りなのだが、その味と香りをご存知の方はいるだろうか。こちらは、17時台、20時台は混み合うのだそう。ちょうどよい、空いているタイミングでよかった。歌い始める常連さんがおられ、ふと見るとシャワーハットを被り、塩沢ときのような頭だ。ご本人には小学生時代、亡き母の実家、豊橋に向かう新幹線のホームで、弟と二人、見かけて絶句した記憶がある。見ないようにしながら、浴槽ヘリに腕をかけ、天井を見上げる。こ、ここは・・。天井が高すぎる。嘘だと思ったら、自身の目で確かめてほしい。

ちなみにこちらはサウナ休止中。コロナ禍が明けてからのお楽しみだ。冷え切って久しいサウナを覗いてみると、遠赤外線タイプ。常連さん曰く、夜や週末はかなり人気なのだそう。サウナもいつかの楽しみにしたいな。

お風呂上がりにダンディさんに事情聴取。天井の高さについて感想を伝えると、昭和50年代にカランを一列分増やし、サウナと薬湯も増やしたのだそう。当時は公衆浴場から自宅風呂への移行期だ。古めかしい番台からフロントに改修したのも同時期だろう。自宅では味わえない薬湯、サウナを設置したのは素晴らしいし、こんな高級住宅街でも愛される銭湯がまだまだ現役なのもとても嬉しい。

ぜひトイレの装飾にもご注目を!


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