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杉並区 桜湯

2021.3.5.

銭湯お遍路中のおヌシちゃんです。

今日は久しぶりの出社帰りに、杉並区銭湯ラスト一軒の制覇のために、丸ノ内線「東高円寺」駅からてくてく12分ほど。

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お遍路さんごとに、銭湯を見るポイントはいろいろあると思う。建築、煙突、湯種、温度、ペンキ絵、設備などなど。
私は歴史や常連さんの様子などを気にするタイプなので、何か参考になればと思いつつ、日々事情聴取を行っています。
こちらは立派な煙突も健在。ビル銭湯との大きな違いは、ここですね。

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ここが杉並区内で最後の一軒となったのは、思い起こせば一周目で回らなかったからかもなあ。お遍路の一周目は、鶯谷「萩の湯」でスタートし、サウナありの銭湯のみに絞っていたことが挙げられて、こちらは2020年6月以降、女性サウナを休業にしてしまったからなのだった。お遍路二周目は、そうもいっていられなくなり、サウナなしも含むようになったのだけれど、見落としていたのかなあ。

そういうわけで、例によって回数券でお支払いし、スタンプをいただきつつ、事情聴取です。
フロントには私より少し年長と思われるお姉さんがいらっしゃり、石川県ご出身の初代が営業を開始し、現在は三代目が銭湯を守っていること、二代目は四人兄弟の末っ子で、三人のお兄さんが他はいずれも医師だったと教えてくれた。銭湯経営で医者を3人も出すなんて、よっぽど潤っていたのかなあ。
なお、三代目の母方にもお姉さん、弟さんがいらっしゃって、お姉さんは神楽坂「第三玉の湯」を、弟さんは区内阿佐ヶ谷「玉の湯」をそれぞれ経営しているとのこと。以前は羽田付近にも「第二玉の湯」があったのだとか。こうやって、繋がっていくと面白い。

お話を聞いているところにも、男性のお客さんがどんどん吸い込まれるように入ってくる。男性サウナは営業しているので、その利用者も若者中心に多い模様。女性サウナを休止にした経緯としては、利用者が男性に比べて1/5程度だったからだそうだ。ううう、出遅れてしまった。

その流れで、「女性サウナは人間関係もありますし」と感想を伝えつつ、こちらにも早い時間帯だとマイルールを持ち出す常連勢がいるそうだ。「私がいるときなら、そんなことしていると出禁にするよ!」と声をかけるんですけどね、と頼もしい若女将。杉並区内「天狗湯」での店主とのやりとりを思い出す。

すると、私と若女将の話を静かに聞いている常連さんが「だから僕は、開店時は避けるようにしていて」と会話にご参加いただいた。
「常連さんに場所を決めさせて、開いているところに入るようにしているんです」とのこと。
45歳くらいの男性の方で、その方にも事情聴取をすると、都内の熱湯・水風呂のある銭湯を月に30-40軒めぐり、現存する都内の銭湯は全て回った御仁だった。
「お遍路、やっとけばよかったんですけどねえ」と笑う。「ここは温湯だから、一日の締めに来ることが多い」のだそう。今日も、世田谷区「天狗湯」に行こうと思ったけれど、熱湯と水風呂のある地元のこちらに戻ったのだそう。
ちなみに京都ご出身で、かつては足立区にも住んでいらしたのだとか。銭湯強豪の区だよね。この方にもおすすめのお風呂などを聞いてみたかったのだが、先ずは入らせていただきましょう。

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浴場に入ると、ペンキ絵はおそらく中島盛夫氏。天地が1.2mくらいで、左右が男湯から女湯までとても長く、素晴らしい富士山の景色が広がる。この細長さは出色だと思う。
手前と左手にカランが並び、L字型の浴槽で、左奥から深いお湯、浅いお湯、電気風呂、ジェットバス、エステジェット、水風呂のレイアウトだ。電気はジワる程度かな。長居は禁物だ。ちなみに水曜日は、週替わりでハーバルバスを実施しているそうだ。深湯、水風呂で温冷交互浴がとても捗る。古いのだろうけれど、とてもきれいで、気持ちのいいお湯だった。

お風呂上りにフロントに出ると、先ほどの常連さん、まだ入っていない!きっと、仕事帰りののんびりタイムで、ここでおしゃべりするのが楽しみなんだろうなあ。こういう場所、絶対必要だよね。私もホームでそうしたい、と思った夜でした。

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お遍路番号 杉並 28
住所 〒166-0012
杉並区和田3−11−9
電話番号 03-3381-8461
ホームページ
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アクセス 丸ノ内線「東高円寺」駅 徒歩10分
休日 木曜
営業時間 15:30−23:30

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