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シリーズAおよびそれ以降の資金調達

今日もClubhouseで、ITVの西田さん(@NishidaKosuke)と大和企業投資の仙石さん(@sengoku_sho)と僕(@unokota)で話しました。
今日(2月9日)のテーマは「シリーズAおよびそれ以降の資金調達」でした。

昨日の「シード、PreA」と同様に、まずシリーズAの定義(※)を以下としたうえで、お話をしました。
■シリーズA
PMFを達成し、これからスケール(売上成長)していくための資金調達
※昨日同様、あくまでの今回、話をするために、設定した定義です。投資家によって見解が異なり、明確な定義はないと思っています。また「PMF」の定義も非常に難しいと思います

シリーズAでは、昨日のシード、PreAの観点に加えて、以下のような観点で、DDを進めていきます
・PMFの達成度合いの確からしさ
・ユニットエコノミクス
・今後のスケール戦略と戦術
・競合優位性の構築方法
・中長期的な事業展開
・事業計画の検証とリターン試算

●PMFの達成度合いの確からしさ
・特定ターゲット顧客において、課題を解決するために、必要で十分なプロダクト/サービスになっており、継続的に利用される状況になっているか
・失注理由。代替手段や競合製品と比較して、顧客から選ばれるプロダクトになっているか
・契約更新率、解約率と解約理由。利用開始後に、顧客から評価されるプロダクトになっているか

●ユニットエコノミクス
・料金体系。1顧客からどの程度の粗利が得られるか(顧客単価と粗利率)
・単価が高い顧客と低い顧客について、各々の顧客属性や背景は何か。アップセルに成功している顧客と他の顧客の違いは何か
・獲得コスト。LTVとCACのバランスは適切か

●今後のスケール戦略と戦術
・売上をどのように成長させるか(例えば:SMBに注力し社数を効率的に増やしていくのか、エンタープライズに注力し顧客単価UPするのか、など)
・その戦略を実現するための重要な要素や施策は何か(上記の例えば、でいうと:前者の場合は、マーケティング手法や顧客獲得の提携など、後者の場合は、カスタマーサクセスが何を達成すれば、全社導入に至るか、など)
・スケールしていくときに、ユニットエコノミクスのバランスはどう変化していくか

●競合優位性の構築方法
・スケールしていくに際し、認識すべき競合は何か。競合と比べて自社が優れている点は何か
・顧客の離脱(競合への置換)を起こさせないための仕組みは何か(スイッチングコスト、ネットワーク効果、など)

●中長期的な事業展開
・今後のスケール戦略の方向性で、どの程度の売上規模まで見込めるか。十分な事業規模になるか
・スケールした事業基盤を基に、次に展開できる事業やビジネスモデルは何か
・アップサイドのポテンシャルはどの程度あるか

●事業計画の検証とリターン試算
・2月4日にお話した内容としてまとめています

シリーズB、それ以降も、基本的には上記の流れであり、最初の2つではなく、後半の内容がより重視されるようになり、加えてIPOの至る確からしさやその時のバリュエーション想定が重要になってきます。

こんな感じです。

シリーズA

「シード、PreA」編は、こちら
https://note.com/onu1984/n/n49ee663d92f9

「事業計画」編は、こちら
https://note.com/onu1984/n/nadb24faddd98

明日(2月10日)は、「海外スタートアップへのVC投資や海外VC事情」です。楽しみです!

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