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Illustrator で「ロゴデータ」を作るときのチェックリスト

Adobe Illustrator でコーポレートやブランド・サービスなどのロゴをデザインしビジュアルが決定してから、クライアントにデータとして納品するまでの間に行う「ロゴデータを作成する工程」について、私が気をつけてることをまとめてみました。

この「ロゴデータを作成する工程」は気を付けることが地味に多く、作業に時間がかかります。見落としが発生しやすい作業なので自分の備忘録も兼ねて。
※私が試行錯誤しながら構築した作業工程なので、これが正解というわけではありませんし、後から変わるかもしれないのでお気をつけください。

まずは、ロゴデータの作成に関係なく、Illustrator で作業するならまず気をつけたいこと。

定規をチェックする

ウィンドウ定規の基準点に小数が入っていると全てのアートボードやオブジェクトの数値に影響するので、ピクセル単位で作業してるなら絶対に気をつけたい。
表示メニュー → 定規定規を表示 を選択し、表示メニュー → 定規ウィンドウ定規に変更 を実行。定規の左上部分をダブルクリックしてウィンドウ定規をリセットするか、ウィンドウ定規をチェック&調整するスクリプトを実行する。

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アートボードを整理する

わかりやすいアートボード名を付け、不要なアートボードは削除する。
アートボードオプションを表示し、アートボードの座標・サイズに小数が入っていないかチェックする。またはスクリプトを使う。怪しかったら調整する。

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ウィンドウ定規と同様に、アートボード定規の座標もチェックする。
表示メニュー → 定規アートボード定規に変更 を選択し、定規の左上部分をダブルクリックしてアートボード定規をひとつずつリセットするか、アートボード定規を一気にチェック&調整するスクリプトを実行する。

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次にオブジェクト。


アピアランスや線・シェイプを拡張する

アピアランスは オブジェクトメニュー → アピアランスを分割 、線は オブジェクトメニュー → パスパスのアウトライン 、シェイプは オブジェクトメニュー → シェイプシェイプを拡張 する。
これをやらないと、ロゴサイズを変えたときに線の太さや角丸の大きさなどが追従しない場合があるので危険。

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無駄なパスやグループを削除する

ロゴ作成時に仮で置いたり、まとめて選択しやすくするために使用した、ビジュアルに関係ないパスやグループを削除する。

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複合パス化する

パーツが分離したビジュアルのものは、グループ化ではなくなるべく複合パス化する。ロゴマークはロゴマークで、ロゴタイプはロゴタイプで複合パス化する。分解することのない最小単位で複合パスにするイメージ。
(複数色使うロゴは複合パス化できないのでグループ化で対処する)。

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直線(垂直・水平)部分の角度を確認する

ロゴ作成時の雑な操作や、Illustrator 固有の問題が原因となって、直線が垂直・水平になっていないことがある。
セグメントの角度をチェックするスクリプトで確認する。

怪しければ作り直し。

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直線上にあるアンカーポイントを削除する

基本、直線上にあるアンカーポイントは目視しながら手動で削除する。削除しながら直線(垂直・水平)部分の角度も同時に確認する。
手を抜く場合は、パスファインダーパネルの パスファインダーオプション… を表示し、余分なポイントを削除 にチェックを入れる。対象のオブジェクトを選択し、パスファインダーパネル内の 形状モード:合体 を実行する。

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重なったアンカーポイントを削除する

2つのオブジェクトを合体させたときに発生しがちな、複数重なった無駄なアンカーポイントを削除する。
重複したアンカーポイントを削除するスクリプトを使用する。

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こちらも手を抜く場合は、パスファインダーパネル内の 形状モード:合体 を実行する。

無駄なハンドルを削除する

少しだけ飛び出たハンドルや、直線セグメントと同じ角度のハンドルを手作業で削除する。

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4つの頂点にアンカーポイントを追加する

オブジェクトの位置やサイズの数値に意図しない端数が出ないよう、オブジェクトの上下左右の4つの頂点にアンカーポイントを追加する。

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アンカーポイントの追加方法は以下を参照。


そして余白。


色や塗りの無いパスでロゴの余白を用意する

使用者が扱いやすいよう、塗りや線の無いパスを背面に置き、余白範囲を確保する。

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正方形や正円用の余白を用意する

ロゴの形状によっては、中央に整列では中心に配置されない場合があるため、視覚調整をおこなったレイアウトで、正方形正円を元にした余白範囲をそれぞれ用意する。

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次にドキュメントの整理。


レイヤーを整理する

不要なレイヤーを削除・統合する。
使用者がコピペしやすように、ロゴが置いてあるレイヤー以外をロックしておく。
わかりやすいレイヤー名にする。
私の場合は
 object(ロゴデータのみを置くロックしてないレイヤー)
 //comment(ヘッダーや見出し・注釈などを置く、ロックされたレイヤー)

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テキストをアウトライン化する

フォントが無いときのダイアログで使用者が不安にならないよう、ロゴデータの Illustrator ファイルは、テキストを全てアウトライン化する。
書式メニュー → フォント検索… を選び、ドキュメントフォント 内が空になっていれば OK。
※ 細かな情報は、別途(テキストがコピペできる)ガイドラインドキュメントで用意する。

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パネル内の不要なデータを削除する

ドキュメントに保存されてしまうパネル内の不要なデータ(スウォッチパネル、シンボルパネル、グラフィックスタイルパネル、ブラシパネル)を削除する。

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最後にファイル。


ディスプレイ用(RGB, px).ai データを用意する

ファイルメニュー → ドキュメント設定… 内の単位ピクセルまたはポイント
ファイルメニュー → ドキュメントのカラーモードRGB カラー
使用した色はスウォッチパネルに登録しておく。

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印刷用(CMYK, mm).ai データを用意する

ファイルメニュー → ドキュメント設定… 内の単位ミリメートル
ファイルメニュー → ドキュメントのカラーモードCMYK カラー
使用した色はスウォッチパネルに登録しておく。

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SVG データを用意する

ディスプレイ用のデータを元に、大きめのサイズで SVG データを用意する。小さく作ってしまうと数値の小数が省略されてパスの形状が乱れてしまう恐れあり。余白は維持する。
ウェブサービスやアプリで SVG コードを最適化する。

※ 私は、テキストエディタを使って、秘伝のテキスト検索・置換で最適化している。

PNG データを用意する

ロゴとして使用(視認)できる最小サイズのビットマップ画像を用意する。必要に応じてドットを最適化する。基本的に透過 PNG 。
状況に応じて、複数サイズの PNG を用意する。

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以上です。

扱いやすい丁寧なデータ作りを心がけたいところです。

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アート×デザイン=クリエイティブ
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アートとは「自己表現を通じて鑑賞者の感情を励起する装置」であり、デザインとは「機能や目的に向けてユーザーの行動をアフォードする装置」である。故に両者の総和たるクリエイティブとは「暗黙知を通じて人々に新しい知見や体験を与えるプロダクトを生む活動」に他ならない。

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