キャンセルとか代打ではない

 今年で19年目のイベントに、1回目から何らかの形態で出てくれている、言わば「皆勤」のフラワーカンパニーズというバンドがいる。

 セルフマネジメントで何の後ろ盾も無くなって20年以上が経つバンド。出会って30年近く、年もほぼ同じなのもあり「このバンドがあと20年、30年残るなら自分も長くこの仕事をやらせて貰えるのだろう」と、清水音泉の「裏看板」として(表は奥田民生さん)ずっと応援している、もはや腐れ縁のような関係。
 そういえば記念すべき10年目のトリもこのバンドにお願いした。
その時は「これはやり過ぎた…さすがにコケるか」と思ったら、ギリギリこけなかったので今があります。(笑)


 そんな縁なので、毎回このイベントに出て貰いたい気持ちはあるのですけど、世の中には「気持ち」だけではお互い良い結果にならないことがあることをそろそろ大人になった自分も知ってしまい「今年は招くことができず申し訳ない」と思っていたらベースのグレート(マエカワ)さんが真心ブラザーズのベースとして来てくれることが分かり、内々で前日5月3日に空いているテント枠でDJをやって貰うことにしてました。

 そして、その発表をしようとした矢先、The Birthdayチバさんの一報が自分にも入ることに。
 その時から未だ言葉がありませんが、今は何より治療を最優先して頂き必ずやまたあの唯一無二のボーカルと演奏が聴けることを願うばかりです。

 このブログでこの一連を書こうともしましたが、ここ数日全く言葉が出てこず、しかしThe Birthdayが演奏する筈だった枠が空いたことに対してどうすべきかとても、とても考えました。

 代わりになるバンドなんてのはこの世に存在しない。
けれどお客さんの気持ちを少しでも上向きにできればと様々な角度から思案した結果、The Birthdayとも縁がありこのイベントを19年間一緒に作ってきてくれたフラカンにお願いすることにしました。
 この枠で演奏する意味や重たさを考えると、それもやっぱり大変なことでバンドに申し訳ないと思う気持ちもあります。
しかしとても急な打診に関わらずこの話を潔く受けてくれた4人に感謝すると同時に、またこのイベントで19年目も同じ場所に居れることを心から嬉しく思います。