見出し画像

e-温泉マイスター「山田別荘」

e-温泉マイスター講座の終了レポート「あなたの勤務する旅館・ホテルの温泉分析書を見て、源泉名・泉質名およびPRポイントをPRして下さい。」から

                   e-温泉マイスター 岡本裕志
源泉名:山田別荘の湯
泉質名:ナトリウム・マグネシウム-炭酸水素塩泉
PRポイント:
 本温泉は別府市北浜にある旅館、山田別荘内にある温泉、山田別荘の湯である。山田別荘は広島県出身で明治の北海道で電気事業によって莫大な財を成した山田英三が1930年(昭和5年)に体の悪い妻のために別荘として建てたことがその始まりである。また山田英三は別府において金鉱山の開発を行いつつも地獄の発見などで計画が頓挫してしまっていた当時の金産王、木村久太郎とともに1929年(昭和4年)から現在も続く別府の遊園地、ラクテンチの事業に参加した。電気事業に深く精通していた山田英三がケーブルカーや施設内の配電などについても大きく関わったことが当時の今日新聞に記載されている。戦後、山田別荘は旅館となり、幾度かの改修を経ながらも現在では貴重な90年前の建築物の多くを遺しながら、現在は4代目となる女将の山田るみ氏が営業している。山田別荘内には男湯、女湯の二つの内湯と時間単位での貸し切りの露天風呂が1つある。特に内湯の浴場は伝統的な半地下構造で天井が高く、壁には昔ながらのタイル貼りがされており、非常に趣ある雰囲気となっている。

本温泉は、山田別荘敷地内の湧出地の源泉温度が55.3度、ガス性のものを除く溶存物質が1,335gのため塩類泉であり、含有する試料1kgあたりの陽イオン・陰イオンの成分が、ミリバル%20以上で多い順に陽イオンはナトリウムイオン59.49、マグネシウムイオン20.68、陰イオンは炭酸水素イオン73.90となるため、泉質名は「ナトリウム・マグネシウム-炭酸水素塩泉」となる。本温泉は上記のように溶存物質が1kg中1,000mg以上含み、陰イオンの主成分が炭酸水素イオンとなるため、療養泉といえ、「炭酸水素塩泉」に分類される。
前述の溶存物質が1,335gであることなどから本温泉は低張性であるといえ、温泉の方が人間の体液より浸透圧が低いので温泉の水分が皮膚を通して身体へと浸透する。加えて本温泉の源泉の温度は55.3度であることから高温泉に分類され、また源泉のpH値は8.05のため、泉質は弱アルカリ性となる。
本温泉は療養泉の「炭酸水素塩泉」に分類されるため、一般的な適応症に加え、特に切り傷や末梢循環障害、冷え性、皮膚乾燥症などに効果が期待できる。

・山田別荘   http://yamadabessou.jp/
・山田別荘90周年(大分合同新聞)
https://www.oita-press.co.jp/1010000000/2020/11/12/JIT202011120821?yh1220

【e-温泉マイスター(マイクロラーニング)】
  一講座10分程度のスキマ時間で「温泉学」の基礎が学べます。
  温泉マイスター講座 受講料 12,000円
  e-ラーニングで30講座を学び、終了問題とレポートが合格すると
 「e-温泉マイスター」として認定されます。



 

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?