イエスタデイ
夢がきっかけになることがたまにある
夢を通じて、自分が想っていたことに気づいて
それが現実に近づいてくるということが
村上春樹の少し前の短編でそんな話があった
氷の月を恋人と眺めるという美しい夢から
完璧な関係に不安が広がってゆく
別れても記憶を反芻する
いつまでも
忘れたくない、もしくは忘れられない情景は
現実であっても夢であっても関係ない
ただそれが自分にとって手放しがたく
大事な記憶であるということ
いつか自然に忘れる時
その時の私はもう今の私ではない
短編集の中で一際その話がよかったという
わけではないけれど
とっかかりのある物語は印象に残るものだ
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