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撮りたいならご自由にどうぞ

外見のはなしが嫌いです
相手がどんなにいい人でも
自分の外見の話に触られると
カタツムリの目のように引っ込みます

どういうアレでそうなったのか
小学生で転校してきたらなぜか
「汚い」
というスタンプを押されてしまったようで
卒業まで消えなかったのだけど中学になったら
「きれいよね」と言われ出した
よくわからない、よそ様らの基準
わたしが彼らに近づいていい資格は
きれいとかそういうことなんですね

成長してからは
外見のことを褒める人を理不尽に嫌った
化粧も気持ち悪くて覚えなかった

いい歳をした写真家に
君は自分がきれいということをわかっているのか
と聞かれた
そんなことは自分には関係ない
自分で自分を撮る趣味はない
と返した

美しい人は好き
でも必死さを感じ取った時はいつも気の毒に思う
ファンデーションの厚さに哀しさを感じる
みな基準を満たしたいのだ
そんなものころころコロコロ変わるのに

美しい光の中でみれば、ものごとは全て美しい
愛おしさがあればどんなものも可愛い
大概の可愛いともてはやされるものは
媚びへつらっているのだと偏見を持っている
可愛げは相手が自然と感じるものであって、
自分を演出してまで相手に感じさせるのは媚びだ
そしてわたしがよそ様に媚びるのは
ひとりぼっちに耐え1人で世界の美しさに目覚めた
幼い自分を裏切る行為に思える

そんなだから恋は尚、辛い
外見を磨きたくなる自分が情け無く
横と比べてしまうことが阿呆のように感じられて
それでも好かれたくてジタバタしてしまうから

要するにいじけたプライド
わかっていますよ、ちゃんと。





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