マガジンのカバー画像

秋詣

73
来たる秋のはじまりに、移り行く四季を感じながら「秋詣」として心新たにお参りを頂ければ幸いです。 収穫の秋、読書の秋、食欲の秋、行楽の秋、スポーツの秋、などと、秋は多様な呼称がある…
運営しているクリエイター

#小野篁

【菅原道真公 秋の名歌🍂】 このたびは 幣もとりあへず 手向山 もみぢの錦 神のまにまに

急に秋も進み、この間までの夏日が嘘のような気候となりました🍂 今月の「秋奉 -紅葉-」特別御朱印では、当社御配神・菅原道真公が詠まれた百人一首でもおなじみの和歌を記しました。  35歳の若さで学者として最高の権威・文章博士となった道真公。 日本史上に残る指折りの学者でしたので、尊敬をこめて「菅家」や「菅公」とも呼ばれます。  「このたびは」に込められた秋の情景この歌は、宇多上皇の御幸(上位皇族の外出・旅行)に同行した際に詠まれた一首です。 宇多上皇は道真公の才能を評

【文武芸道】平安の才人・小野篁という人物

季節が移り変わり、涼やかな風に秋の訪れを感じられる季節になりましたね😊 過ごしやすい秋は国民の祝日である「スポーツの日」もあり、「スポーツの秋」「芸術の秋」とも呼ばれる活力に満ちた季節🤸 実際に、マラソンをはじめ多くのスポーツの大会が催されたり、二科展や日展、院展といった日本を代表する展覧会が開催されるのもこの季節です。 ◆「文武芸道」特別御朱印学問と武道を同等によく納められ、優れていることを表す「文武両道」言葉がありますが、今月の御朱印は「文武芸道」、“芸術・芸能の神

⛩️10月の特別御朱印⛩️

長かった夏もようやく終わりを告げ、秋も深まりつつある今日この頃。 いかがお過ごしでしょうか🙂 10月の旧暦名は「神無月」。 字だけを見ると「神様がいない月」ですが、この「無」は「の」と訳されて「神の月」という意味になります。 神様と深い関わりを持つ、秋の実りの多き月。 親しくご縁をいただいて、清々しいお参りの機会とされて下さい😊 ◆「文武芸道」特別御朱印 「文武芸道」特別御朱印は、“芸術・芸能の神”でもある御祭神の小野篁公の御神徳にちなんだ御朱印です。 「文武両道」

『歩いて学ぶ神話の世界』著者に聞く、神話旅の世界|令和四年 足利学校 講話

令和4年10月10日、当社境内にて秋季例祭の神賑、第28回目となる『足利学校』と『雅楽の夕べ』が3年ぶりに行われました。 『足利学校』は、御祭神の小野篁が日本ではじめての学校として足利学校を創設されたという故事にちなみ、秋季例祭の神賑として文化人を講師に招いた講演という形で催されています。 今回は、國學院大学教授である平藤喜久子先生に「歩いて学ぶ神話の世界」というテーマで神話を通して見る日本をわかりやすくご講義いただきました。 平藤先生は昨年の7月に出版された『「神話」

令和5年「秋季例祭」のお知らせ

本年も9月19日に当社の「秋季例祭」が執行されます。 9月19日は、当社が現在の入谷の地に遷祀された大事なご縁日です。 御遷座を寿ぐ秋祭り小野照崎神社は、御祭神である小野篁公がお隠れになられた仁寿二年(852年)に上野照崎の地(現在の寛永寺 輪王殿付近)に創建されました。 現在の入谷の地に遷祀されたのは、それから約800年後の1629年9月19日のこと。 幕命により江戸城の"鬼門封じ"として、京都の比叡山 延暦寺に倣って東叡山 寛永寺を建立するために移転を命じられ、末社

その絵は神に至る!? ~芸術・芸能の神  小野篁~

早いもので9月になりました。暑い日が続きますが、朝晩は暑さが和らぎ、過ごしやすくなってきたように思います。 これからますます涼しさが増して秋を迎える頃ですが、紅葉を楽しむはもう少し先…。 のはずなのですが、芸術・芸能の神様である小野篁公がひと足先に紅葉を描くと、青々としたモミジやイチョウはみるみると秋色に彩られます。 奇跡を目にして喜ぶ神社の動物たち! 今日は、今月授与されている「画之神」特別御朱印に込められたお話を紹介します♪ ◆「画之神」特別御朱印 「芸術芸能

「重陽」の詩には、涙なしには語れないドラマがあります💧

今月授与を行っております「重陽」特別御朱印は、五節句である9月9日の「重陽の節句」がモチーフです。 「九月九日」は、最大の陽数である「九」が重なる縁起がよい日。 御朱印には、大輪の菊の花が咲く暖かい雰囲気の中、当社 御配神の菅原道真公がお詠みになられた「九月十日」の詩が添えています。 「九月十日」は、「九月九日」の「重陽」に対する題なのですが、この裏には涙なしには語れないドラマがあるのです…! ◆道真公が詠んだ、残菊の詩「秋思」 物語は、「九月十日」が詠まれる1年前ま

🌙9月の特別御朱印🌕

まだまだ暑い日も続きますが暑さも峠も越え、暦の上では秋を迎えました。 朝晩の気温の変化や風の音に季節の移り変わりを感じるような日も増え、少しづつ、夏の終わりを感じられます…🎐 ◆「画之神」特別御朱印これからますます涼しさが増して秋を迎える頃ですが、紅葉を楽しむはもう少し先…。 のはずなのですが、芸術・芸能の神様である小野篁公がひと足先に紅葉を描くと、青々としたモミジやイチョウはみるみると秋色に彩られます。奇跡を目にして喜ぶ神社の動物たち! 「博学広才ニシテ 人ノ及バ不

「9月の特別御朱印」のお知らせ

厳しい残暑も徐々に和らぎ、風に秋を感じられるような過ごしやすい日も増えて参りました。 夏の終わりが感じられますね…🎐 あんなに暑かった夏が、立秋を過ぎて2,3週間であっという間に秋へと移ろう様は毎年驚かされます。 それでは、9月からの特別御朱印のご紹介です…♪ ◆「月詣」特別御朱印9月「月詣」特別御朱印では、御祭神や神社の動物たちが大きな月を眺めて月詣♪ 見事な満月の下、月見団子を供え、月見を楽しむ御祭神の小野篁公。 月のうさぎは餅をつき、天女スタイルのイノシシと

「みのり」特別御朱印のお知らせ

空が高く、そよぐ風が気持ちのいい季節になりましたね。 1年の中でも最も過ごしやすい秋の日々を楽しみたいものです😊 10月は収穫の季節、今月は秋の「みのり」をテーマに御朱印を奉製しました。 秋を代表するススキをモチーフに、"飾り紙"を用いた新しいあしらいの「みのり」特別御朱印や、今年の初穂を捧げて一年のみのりに感謝する大事なお祭りである「神嘗祭」の特別御朱印、月参りの御朱印には「どんぐり」を艶やかにあしらいました。 特別御朱印は、2種類共に11月のテーマである「むすび」に

9月9日の「重陽の節句」ってどんな節句?

9月9日は五節句のひとつ「重陽の節句」の日です。 9月9日のように奇数の重なる月日は、めでたいながらも「陽の気が強すぎるため注意が必要」ともいわれ、こういった季節の節目となる日は「節句」という形で、お祝いと同時に、様々な方法で厄払いの行事を行います。 なんとなーく イメージありますよね🙂 しかし、5月5日の「端午の節句」や7月7日の「七夕の節句」に比べ、「重陽の節句」は現代ではなじみが薄いかもしれません。 一体どんな節句なのでしょうか…? 最大の陽数が重なる「重陽の

名歌「秋思」と「九月十日」をつなぐ、菅原道真公の深すぎる1年

今月の特別御朱印は、9月9日の「重陽の節句」がモチーフです。 御朱印に添えられているのは「九月十日」という、当社ご配神の菅原道真公が詠まれた詩。 簡潔ながらも、強い想いがにじむ詩ですが、物語はこの詩が詠まれる1年前にさかのぼります。 この歌の背景には、涙なしには語れない物凄いドラマがあるのです…🖌 ◆道真公が詠んだ、残菊の詩「秋思」 まずは「九月十日」が詠まれる1年前。 道真公は重陽の節句の翌日(9月10日)に行われた残菊の宴の席で、醍醐天皇ご臨席の傍ら「秋思」と

「重陽」特別御朱印のお知らせ

厳しかった残暑が和らぎ、朝夕はだいぶ過ごしやすくなってきましたね。 今年の夏も本当に暑い日々が続きましたが、徐々に風に秋を感じる季節となって参りました。 9月は、当社が上野照崎から現在の入谷の地へ御遷座(お引っ越し)した大事な記念の月⛩ 毎年氏子をあげて、御遷座当日である9月19日に「秋季例祭」が斎行され、秋分の日である23日には神賑として「足利学校/雅楽の夕べ」と題した日本文化を知る講演と雅楽の奉納演奏が、本殿前の特設舞台にて行われます。 残念ながら、本年は新型感染