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【偏愛】豆菓子

僕は豆菓子が好きです。特に僕が好きなタイプには特定の名前がないように思う。タイトルの上の写真にあるのが僕の好きなタイプ。甘いのも、豆に直接味付けしてあるのも、色々とあるけれど、僕が好きなのは落花生の周りを殻のように包んで焼いてある豆菓子。お醤油味だったり、海苔やゴマが付いていたり、色とりどりで、ひび割れたところに赤色や緑色が見えたり、そう云うのがとても好きです。

僕が子供の頃、この豆菓子が家にある頻度はとても少なく、常備しているのはお父ちゃんの実家だった。大きなアルミか何かの缶に、他のおせんべいやあられ等と一緒に豆菓子が入っていた。缶は箪笥の上に置いてあり、子供では手が届かないので、実家のおじちゃん(お父ちゃんの兄)にいちいち頼んで取ってもらわないと食べられなかった。缶の中におせんべいなどがいっぱい入っている中で、この豆菓子だけを指定して、お皿に入れてもらう。お正月に親戚一同で集まる時は従兄弟とかに会うのも楽しみだったけれど、この豆菓子が食べられることも本当に楽しみにしていた。なので、自分の中では豆菓子は日常的なものではなくて、特別な御褒美や御馳走と近いところに位置付けられる。

今では自分で見つけて買うことも普通になってしまったけれど、当時の憧れのような気持ちは薄れることはない。そしてこの豆菓子に一般的な名前がないことに対する不安感のような気持ちも変わらない。近所に毎年綺麗な花が咲くのだけれど、その花の名前を知らない。ラジオでとても良い曲が流れてきたのだけれど、その曲の名前を知らない。好きなデザインの車を見るんだけど、その車の名前を知らない。そのもどかしい気持ちに似ている。

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浅草雷門のすぐそばで見つけたこれは「名代 いり豆」。

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これは合羽橋で見つけた「豆華撰」。

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近所のスーパーやコンビニで売っているのは「えびピー」であったり「海味鮮」であったり。

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食べ出すと止まらない。あればあるだけ食べてしまう。ウマウマウー。スキスキスー。子供の頃の、お皿に取り分けてもらった分だけ食べると云う聞き分けの良さは、もう取り戻すことは出来ないのか小野瀬雅生57歳。だからなるべく買わないようにするしかない。でも買っちゃうんだよなぁ。

何か一つのことに脇目も振らずに突進する傾向、自分がそうであるのは重々承知。なるべく好きなことを分散してそれぞれを程々に出来たらと思うのだけれど、そのそれぞれにどんどん深入りして突き詰めてしまう。突き詰めて行く中で微妙にブレて頓珍漢な結末を見ることもとても多い。今みたいに時間のある時は本当に危ない。でもやるんだよ。わかっちゃいるけどやめられない。こんな文章を書きつつ豆菓子をぽりぽりと食べている自分の、その責任を痛感しております。改めて自ら襟を正さなければならないと考えております。

末永くがんばりますのでご支援よろしくお願い致します♫