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焼きそばの果てしなき旅【その31・たらこ問題2】

焼きそばに於けるたらこ問題を考えるの第2回。全く以てどうでも良い内容ですがお付き合いください。【その18】にてマルちゃん3食入焼そば・たらこに思わぬ悪戦苦闘を強いられたが、その後に追試ではないがトライアルをしてみた。まずはそこから始める。

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旨味たっぷりたらこの奥深い味わい」と自己紹介されているが、確かにそれだけの完成度があると思う。【その18】でたらこやバターを追加すると味わいが過剰になってしまった。ならば味的には追加せずに具材を工夫すべきかと考えた。たらこが海産物であるからパートナーにも海産物を選んでみる。

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ちくわの登場である。ソース焼きそばにもちゃんとマッチする懐の深いちくわ。きっとたらこともマッチしてくれるに違いない。

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野菜はキャベツだとある程度の主張をするので、もう少し穏やかなもやしを採用。さあこれでどうだ。

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ちくわともやし炒め。これだけでもウマイと思うが焼きそばまで導こう。

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かなりボリュームが出た。具材を増やした分、たらこソースのピンク色は薄まった。食べてみるまで何味か判らない感じか。

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ああこれはイイ。ウマウマウー。ちくわももやしもたらこを邪魔しない。具が増えた分だけたらこソースの塩っぱさも少し引っ込む。要するに僕は塩っぱさを気にしていたようだった。ちょっと薄いくらいでチョウドイイ。これで刻み海苔はアリだと思う。まあ海苔も支配力が大きいのでいずれ「海苔はこの位が適量である」と云うのも考えたい。考えねばならないことが山積みだ。いつか山奥の湯治場にでも逗留して自炊しながらゆっくりと色々考えてみたい。

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焼きそばではないが、熊本県熊本市『五木食品』のたらこパスタを発見した。焼きそばと同じく常温保存可能タイプ。スパではなくパスタである。なかなか大きく出ている。早速作ってみよう。

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麺と粉末ソース。

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具ナシで作ってみる。麺を炒めて粉末ソースを絡めるだけ。

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素っ気ないようだが出来上がり。キレイなピンク色に仕上がった。

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ウマウマウー。麺の独特なやわらかさはパスタと云うより小学校給食のソフトめんを想起させるが、これはこれで抗えない魅力がある。子供の頃に自分の中に深く刻み込まれた何かが悠久の時を経て呼び覚まされる感覚。たかだか数十年を悠久と申し上げるのもテヘペロであるが許されたし。これは具材を足さずにこれだけで作るのがきっと良いと思う。閉じた輪を無理にこじ開けずとも満足至極。これはこれ。また思い立った時に作って食べよう。

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全然焼きそばでも麺類ですらないが、イオングループのプライベートブランド、TOPVALUのたらこポテトはんぺん。近所のマイバスケットで見る度に気になって気になってしょうがなかったのを遂にゲット。ピンク色のパッケージがカワイイのとネーミングのにべもない感じが僕の心を掴んだのだ。やられた。潔く軍門に降ることにする。

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フライパンにバターを熱して、焼く。

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キレイに美味しそうな焼き色が付く。あらステキ。

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たらこポテトはんぺん。早速戴こう。

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予想通りの味。ウマウマウー。はんぺんの中からとろっとたらこポテト。ちょっと酸味もあってカワイイ味がする。お弁当に入っていたら喜ばれそうだでもとても現代的な味わいである。実は僕がこのたらこ問題に引っ掛かっているのは、焼きそばやパスタやこうした惣菜と、たらこや明太子味のお菓子との境目が曖昧になってきていると思ったからだ。以前某牛丼チェーンにてチキンのバター焼き(名称はうろ覚え)定食を食べた時に強く感じたのがバターのお菓子的な香りと味わい。ああこれはバターではなくバター風味に作られた味だ、これはこの味で育った世代の食べ物だとそんな身も蓋もない感想を持った。。たらこや明太子味は食事とおやつの境目を曖昧にしている。そのスタートはきっとたらこ味のふりかけだっただろう。そこからたらことたらこ味は別の道を辿るようになったのではないか。研究努力を重ねてブラッシュアップされて作られてきたたらこ味。それの是非を問うているのではなく、明らかにこの味で育った世代があるのだろうと考えたのだ。様々な味わいのある食の世界の中で、嗜好は同じ方向に収縮しつつあるのではないか。24時間営業の店舗やコンビニエンスストアの普及で、一日中どこででも何か食べることが出来ると云う利便性の素晴らしさと、そうした味覚の画一化はセットで未来に前進しつつあると思う。何を食べても美味しいけれど、みんな同じ味になってしまうのは如何なものだろうか。だからといって自然志向に戻れなんて全く思わないけれど、そしてそれはそれで素晴らしいとは思うけれど、僕はその潮目の辺りにいて物事の流れとそれに相反する流れが当たっているのを飽きもせず眺めているだけだ。豊かさとは充足ではなくバリエーションが多いことだと思う。バラバラな世の中で正解。もっとバラバラになると良い、特に日本。バラバラのままで不安なく成り立つ文化と社会。ダメかなぁ。

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突然だけれど、冷蔵庫にあった焼きそばの太麺(新潟のイタリアン焼そばの麺)をバターで炒めたのに生たらこを和えてみた。突然たらこ焼きそば。これはどうなんだ。

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ウマウマウー。そりゃウマイさ。でもこの方式だと麺はやはりスパゲティなどのパスタの方にアドバンテージがある。焼きそばの麺はやさしいのだ。太くても細くてもやさしくて奥ゆかしいのだ。そんなことを考えていたらどうにもこうにも立ち行かなくなった。僕にとっての焼きそばって何だろう。そんな根本的なことにまで立ち返ってみたりしたが、そこには明確な何かはなくて、ああでもないこうでもないと満ち引きを繰り返す自分の潮目があっただけだ。何が何だか判らなくなってきたので今回はこの辺まで。

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次回たらこ問題に現時点での決着を提示する。焼きそばの果てしなき旅はまだまだ続きます。

【索引】焼きそばの果てしなき旅

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