バナナカレーピザトースト
最後に海外に行ったのは2020年1月初頭。海外どころか国内の移動もままならなくなる直前にシンガポールに行った。その1年前はハワイ。その1年前は北京に行った。シンガポールとハワイにはやり残したことがあるので海外旅行がまた安全に出来るようになったらすぐにでも行きたい。シンガポールではガーデンズ・バイ・ザ・ベイで食虫植物の置物を買い忘れたのでそれを買わねばならない。テキサスチキンにもチャイナタウンコンプレックスフードコートにも行かねばならない。ハワイではSobaya Restaurantと云うニューヨークの蕎麦屋がアラモアナショッピングセンターに出店していたのをスルーして帰ってきてしまったのでそこで天丼を食らわねばならない。あとチャンピオンズ・ステーキ&シーフードでダブルリブアイステーキも食べないといけない。ニューヨークにも行かねばなるまい。パリにもまた行かねばなるまい。再訪問リスト、後はロサンゼルスとロンドンとヘルシンキとフランクフルトとソウルとウランバートルか。ウランバートル空港の前の砂利道は舗装されただろうか。数は少ないけれどそこそこ面白いところには行っていると思う。そしてモチロンのことまだ行っていない国や都市にも行きたい。台湾は行かないとね。イタリアにもギリシャにも行きたい。そして今最も行きたいのはスウェーデンである。先日Twitterにてスウェーデンでは日常的にバナナカレーピザなるものが食べられていると云う記事に出会った。もうこれだけでスウェーデンに行きたくなったのだ。スウェーデンに行きたい行きたい行きたい。スウェーデンに行ってバナナカレーピザを食べたい食べたい食べたい。でもいつ行けるのか判らない。どうしよう。ふと思い付いたことがある。日本にはピザトーストと云う文化があるではないか(日本だけのものなのかどうか知らんけど)。そこにバナナとカレーをくっつけたらスウェーデン気分を一足先に味わえるのではないかと考え至ったのだ。その名もバナナカレーピザトースト。素晴らしい。僕って天才じゃなかろうか。早速作ってみることにする。
まずパンを買う。スーパーでふと見るとピザの台だけも売っている。良く考えたら、ちょっと手間をかければ粉から生地も作ることも出来る(昔バイトでやっていた)。だからピザでも良いのだけれどピザトーストにしないとピザトーストを思い付いたことが無駄になる。思い付きを大事にするためにここはピザトーストにこだわることに決める。
ピザソースの作り方も知っているのだけれど、思ったより大事になるので市販のものを選ぶ。タバスコ印のピザトーストソースに決定。
賞味期限は僕の60歳の誕生日まで。偶然の巡り合わせではあるけれど、何か不思議な気持ちがする。トマトペーストはポルトガル産。製造は栃木県佐野市であった。もう世界中が寄って集って僕のピザトーストになる寸法だ。ウィアーザワールド。ウィアーザピザトースト。
バナナを忘れてはならない。フィリピンからやって来たバナナ。そう云えばフィリピンにもパットマカロニを食べに行かねばならない。待っていろよ世界。必ず行くからな。
①パンを用意
②ピザトーストソースを塗る
③カレー粉をかける
④タマネギとピーマンを載せる
本家スウェーデンのバナナカレーピザにタマネギ(紫色だったけど)とピーマン(赤かったけど)が載っていたのでそこは踏襲。普通にピザトーストとしてもやはりタマネギとピーマンは載っているべきだと考える。カレー粉はS&Bの普通の赤い缶のを使う。
バナナの出番です。皮を剥いて果肉を輪切りにする。
切ったバナナを載せる。こんな量で良かろうか。
その上からまたカレー粉をかける。その上にシュレッドチーズをかけて(そこの写真撮りそびれました)トースターで焼く。もうすぐ完成。
バナナカレーピザトースト試作第1号、完成です。はい拍手。ありがとうございます。ありがとうございます。大事なことなので2度申し上げました。
当てずっぽうで作った割りにはちゃんとしたルックスをしております。ここ2年近く、台所に立つ機会が多くなって、料理を作る手際が多少なりとも良くなったと感じる。まあ自画自賛の手前味噌の我田引水であるけれど大目に見て戴きたい。
それでは食べてみよう。楽しみなような、ちょっとおっかないような。イタダキマス。
ウマウマウー。普通にウマイ。もっとストレンジな味わいになるかと身構えていたのだけれど、拍子抜けするくらい普通にウマイ。チーズとピザトーストソースの組み合わせが全体の8割方を仕切っている印象だ。ピザと云うものは具材がパイナップルだろうがバナナだろうがチーズとソースの領域展開で必殺仕事人で霊毛ちゃんちゃんこなのである。それにしてもバナナのバナナらしさはどうした。タマネギとピーマンの自己主張に比べると沈黙に近い物判りの良さだ。大人しい。バナナもカレーも増やしてみたらどうなるか。スウェーデンのためにもここで引き下がるわけにはいかない。2号出撃。
①パンを用意
②ピザトーストソースを塗る
③カレー粉をかける
④バナナの輪切りを載せる
⑤カレー粉をかける
⑥シュレッドチーズを載せて、トースターで焼く
試作2号の前半戦ダイジェスト。バナナの主張を高めるためにタマネギとピーマンはスタメン落ち。バナナとカレーとピザとトーストだ。これでどうだろう。
バナナカレーピザトースト試作第2号、完成です。1号よりもバナナ増量、カレー粉も増量。どうせ食べるのは自分なので、どんなにカレー風味が強くなっても良かろうと云うことで、試作1号の倍くらいは投入してみた。
見た目は試作第1号よりそれっぽい感じがする。それっぽいのそれって何だ。それはともかくイタダキマス。
ウマウマウー。ちょっと待て。ウマイ。ウマイのだけれど、具材をシンプルにした分だけバナナ度もカレー度も増えたはずだが、あまりその増量感を感じない。と云うか埋もれた。ピザトーストとしてただ単にウマイ。試作第1号よりも更に大人しくなってしまった感アリ。バナナもカレーも全てがキレイに調和してファンシーな世界観を作り上げている。平凡、よりも凡庸。凡庸などと云うのは一番あってはいけないステイタスではないか。そんなことではスウェーデンに申し訳が立たない。スウェーデンを忘れるな。スウェーデンのためにももう一声がんばってみようじゃないか。
そんな時はネパールの力を借りよう。先日、南伊豆町のアジア雑貨とネパールカレーの店『ティハール』を訪れた時に入手した魔法のトッピングスパイス・カレー風味の登場である。これをカレー粉の代わりに使ってカレー度を増してみようの巻。ただこのスパイスは岩塩も入っているのでかけすぎると塩っぱくなるのだけチュウイ。さあ更にウイアーザワールドである。
①パンを用意
②ピザトーストソースを塗る
③タマネギとピーマンを載せる
④バナナの輪切りを載せる
⑤魔法のトッピングスパイス・カレー風味をかける
⑥シュレッドチーズを載せて、トースターで焼く
タマネギとピーマンがスタメン復帰。この両名とバナナとの微妙な関係性がないと全くストレンジな部分がなくなってしまうのだった。特にピーマンは独自でかなり主張するので必須。それが判っただけでも大収穫である。
バナナカレーピザトースト試作第3号、完成です。全体的に黄色っぽい中にソースの赤とピーマンの緑があるのがやはり美しいと思う。
とっても美味しそうに見えるでしょ。ね、見えるでしょ。イタダキマス。
ウマウマウー。魔法のトッピングスパイスの効果もあってかなりカレー度は増した。香りからして違う。タマネギとピーマンのスタメン復帰も大正解。けれども期待していた程にストレンジな味わいにはならないのだった。みんなキレイに調和してしまう。チーズとピザソースの偉力を改めて実感。カレー度を増すならピザソースからカレーソースにスイッチするくらいのスタメン組み替えが必要かも知れない。こうしてスウェーデンに想いを馳せながらバナナカレーピザトーストを作ってみた。スウェーデンへの憧れには変わりなく、やはり現地でバナナカレーピザを食べたいと強く思ったのだった。ちなみにスウェーデンにはシナモンロールならぬカルダモンロール(パンね)と云うのがあるらしい。必ず行こうスウェーデン。そんなわけでバナナカレーピザトースト、皆さんも是非作ってみてくださいね。
末永くがんばりますのでご支援よろしくお願い致します♫