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焼きそばの果てしなき旅【その28】

物事はアッと云う間にその様相を変える。ちょっとした思い付きから一気に頂点を極めることもある。長いトンネルから突然明るい世界に出ることがある。何のことかと思われようが、そう云うことなのだ。こうしたことも旅にグルーヴが出ているから起きることなのだ。きっとそうなのだ。自分だけ納得していても仕方がありませんね、すみません。

様々な御縁が重なって先日知り合ったMiyashitaさん。僕と同い年の男性。ふとしたことから焼きそばの話になった。Miyashitaさんは若い頃に焼きそばを極めたのだと云う。乾麺袋麺の焼きそばの完璧な作り方を編み出したとのこと。詳しく教わったのでそれをここで検証してみたい。Miyashitaさんに心からの感謝の意を表する。ありがとうございました。

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使うのは日清焼そば。お勧めに従うことにする。

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まず沸騰したお湯に乾麺を入れて意図的にほぐす。1分くらい茹でたら麺をザルにあけて、水道水で冷やして締める。手間はかかるけれどここがキモ。これで麺のコシがしっかりと出ることになる。

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フライパンに油を入れて熱し、麺を入れて意図的にほぐしながら炒める。そしてマヨネーズを投入。Miyashitaさんの教えでは「5cmほど」入れるのだそうな。大体こんな感じかと目分量で入れてみた。そしてマヨネーズを満遍なく行き渡らせるように更に炒める。

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粉末ソースの出番だぜ。

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粉末ソースを投入し、全体に満遍なく行き渡らせながら水分を飛ばす。基本的に具ナシでとの指示。その通りにまずはやってみた。

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付属の青海苔をかけて出来上がり。麺にちょっと焦げ目が付くくらいゆっくりとしっかりと炒めた。

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さあどうなのだ。どれほど違いが出ているのだろうか。

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あああ。こりゃたまらん。何とウマイ。ウマウマウー。麺の口当たりにも食べ応えにも違いは如実に出ている。ふにゃふにゃのやわやわ(それがお好きな向きもあるだろうが)ではなくしっかりと背筋が伸びた麺になった。パスタのアルデンテに通じるものが感じられる。そしてマヨネーズの効果なのかソースの風味がよそよそしくなくなっている。粉末ソースの風味の尖っている部分が丸くなって、全体的にグレードアップ。幾つもの工夫が奇跡的に重なり合ってパーフェクトな仕上がりになっている。大体工夫というものは徒労に終わるのだが、これは大正解。スゴイじゃないですかMiyashitaさん。やってみて良かった。僕の焼きそばの世界観がまた広がった。キャッホー。

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ちょっと脱線してこの工程の粉末ソースを別のヤツにしてみる。脱線なら人に負けない自信がある。底抜け脱線ゲーム、古いね。

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九州は佐賀県唐津市、宮島醤油株式会社製のやきそばソース(粉末)を入手したので使ってみたい。

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麺を炒める時にマヨネーズ。子供の頃に玉子嫌いだった僕にはマヨネーズなど敵の中の敵で、懐かしさなどは皆無。高校生大学生になってもマヨネーズはかなり苦手だった。それが今やブロッコリーやカリフラワーやアスパラガスにマヨネーズを付けて食べるのを最高にウマイと思う人間になった。そしてこうして焼きそばにマヨネーズ投入とは隔世の感アリ。人は変わるのです。真逆になったりするのです。それで良いと思います。

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仕上がりはまあ大体同じ。色がちょっと濃いか。

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ああ味もちょっと濃い。濃いけれどこれもまたウマイ。ウマウマウー。もしこのやり方でマヨネーズナシだったらこんなにもまとまった感じにはならなかったかも知れない。そう云えば焼きそばにマヨネーズかけるのはカップ麺タイプなどでは良くあること。焼きそばとマヨネーズの相性は実証済みだ。でも調理の過程でマヨネーズと云うのはあまり聞いたことがない。僕の見識がまだまだ足りないのかも知れない。精進する。そして別途粉ソースのスペック比較も検証することにする。そこも遠い旅になるかも知れない。旅どころか泥沼か底なし沼にハマるか。ずぶずぶ。

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そして我が友よ、聞いて欲しい。僕は今日(2021年3月9日)のお昼に丸亀製麺でカツ丼に現を抜かしていたのだよ。一部店舗限定のカツ丼に。焼きそばばかり食べていたので、今年に入ってカツ丼を食べたのはこれが始めてだったのだよ。そして丸亀製麺のカツ丼はとてもとても納得の行く味わいでウマかったのだ。こんなにカツ丼がウマイのならまたカツ丼の旅に戻ろうか。そんな風にも考えたのだよ。でも、カツ丼を掻き込むように食らっていたら、焼きそばのインスピレーションがパキッと浮かんだのだよ。神の声か。たまに僕には神の声が聞こえます。焼きそばの神様ありがとうございます。早速それを実行致します。そんなわけで、ついさっき、僕は至高の体験をすることとなった。大袈裟と思われようが、聞いてくれたまえ、我が友よ。

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乾麺袋麺ではなく、蒸しタイプの日清焼そばだ。3人前入りだ。これに出来る限りMiyashitaさんレシピを対応させてみる。果たしてどうなるか。

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麺を電子レンジで30秒程温め、麺をザルにあけて、ほぐしながら水道水で冷やして締める。フライパンに油を入れて熱し、麺を入れて意図的にほぐしながら炒める。そしてマヨネーズを投入、満遍なく行き渡らせるように更に炒める。

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粉末ソースを入れて、満遍なく行き渡るように混ぜながら炒める。ちなみにソースには東と西があるようだ。いつか必ず検証する。

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青海苔は別途瓶入りのヤツがあったので使用。出来上がり。マヨネーズ効果か気持ち麺の輝き具合が増しているように思える。

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まだ僕はこの写真を撮っている時点ではこれがどれくらい素晴らしい出来なのか知らない。さあ、食べてみよう。

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これは最高です。素晴らしいです。ウマウマウー。これはやってみる価値アリですよ奥様。こんなに味わいに深みが出るものなのか。こんなに麺がチャーメン的になるものなのか。全体のポテンシャルが上がり焼きそばを食べる歓びがこれでもかこれでもかと押し寄せる。とにかく麺だ。麺を味わうのだ。調理前の麺にまぶしてある油を取り去り、サラダ油(僕は米油を使用)とマヨネーズのコーティングに置き換える。炒めながら麺の水分を好い具合に抜いて食べ応えを引き出す。初めてやってみてこれだけの出来上がりになるのならまだまだ研鑽してマヨネーズの効果を突き詰めてみたい。つい半日前に思い付いたアイディアが、もうこんなに花開いている。人生ってそんなもんだ。そしてこれを他の焼きそばでもやってみよう。具入りの場合も検証しよう。どうなりますことやら。どうぞお楽しみに。

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ご紹介したい焼きそばがまだまだいっぱいある。焼きそばの果てしなき旅はまだまだ続きます。

【索引】焼きそばの果てしなき旅

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