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クレイジーケンバンドのレコーディング2022

クレイジーケンバンド、2022年夏に発売予定のニュウアルバムのレコーディング真っ最中。ここ10日間(実働4日)でギター集中録音。この4日間で何とギターはほぼ録り終えてしまった。早い。何だか自分がスタジオミュージシャンになったような気分がして不思議なのだけれど、とにかく録り終えた。他のパートの録音もどんどん進捗している。早い。今回のレコーディングは剣さんの狙いがシャープなので、以心伝心、伝わればそれを弾いてピントがしっかり合えばOK。惜しみなくアイディアを投入。とは云ってもそんなに複雑なことはしないので、即断即決。早い。一曲に何テイクも使わない。ファースト、セカンド、練りすぎないことが大事。レコーディングのこの一瞬のために今までギターを弾いてきたのだとも思える。毎日集大成。結果として十数曲、エレクトリックもアコースティック(ガット弦)もバッチリ。思い起こせばクレイジーケンバンドのファーストアルバム「Punch! Punch! Punch!」(1998年)はレコーディング期間一週間で作った。それに匹敵するような作業の早さ。録音方式もそれに伴う手順も全然違うけど、これ程までに悩まずにプレイして録音するのは久しぶりの気がする。どの録音も満足。上手く行った。万々歳。だけどあまりにも早すぎて、何だか夢の中にいるような、はたまた狐だか狸だかにつままれたような、そんな気持ちも拭えないので突然こうしてnoteにレコーディングのことを書き始めてしまった。何だかレコーディング中はあまり食の記事を書く気にならないのも不思議。僕の中で音楽と食は何らかの回路を共有していて、それを音楽で使っちゃうと食の方が後回しになるのかも知れない。でも音楽と食は自分の中ではそれ程混じっていないような気もする。どっちなんだ。文章もうまく打てなくなる。そんなものか。ちなみに食欲がなくなったりはしないのであしからず。

RS Guitarworks OLD SOUL

デモテープを撮っている時のような感じだけど、本番。アンプへの果てしなきこだわりは元々そんなにないので、シンプルに、具体性重視で。要するにアンプを鳴らしていない。

VOX MV50-AC

VOXのMV50−ACと云う小さなヘッドアンプ。ここからラインでミキサー卓直結。驚かれるかも知れないが、これが現代的。アンプらしいサウンドが欲しければプラグインでいくらでも作れる。失敗がない。後から変更が利く。これでいいのだ。

OLD SOUL & Gibson Firebird '76

2020年に入手したOLD SOULと、40年前くらいからずっと使っている
Gibson Firebird '76 アメリカ建国200周年記念モデル。この2本の共通点はボディーの木材が貼り合わせてあるところ。ピックアップやブリッジ装着されているセンターの木材を両側から挟んで(要するに3枚の木材で構成)あるのだ。OLD SOULはその継ぎ目のところが塗装で見えないし、段差もないので一見そんな構造になっているのは判らないが、そこが共通点。だから何となく鳴りとか(サウンド自体はモチロン違うけれど)フィーリングとかが近く思える。Firebirdはサイズが全体に大きくて弾きにくいし、バランスも悪いし、サウンドもクセがある。そんなこんなで10年くらい使っていない時期があったが、その間にギター自体が休んでリフレッシュしたのか、またパキッとした鳴りが戻って来て(僕がその鳴らし方を習得したのかも知れないけど)最近レコーディングやステージでも使う頻度が増えた。このギターでないと出ない音がある。それがそのままクレイジーケンバンドのサウンドメイクにも繋がっている。今後ともヨロシク。

Jerry Jones Guitar Sitar

これもなくてはならないJerry Jones Guitar Sitar。1995年の横山剣ソロ「Crazy Ken's World」レコーディング時に入手して以来、この独特なサウンドも活躍し続けている。何でこんな生レバーみたいなカラーリングなのか未だに不明。これはこう云うもの。それにしても不思議で特殊なプロダクツであります。

Jose Antonio

スペイン製のJose Antonio、ガットギター。これも随分前に友人から譲り受けて以来重宝している。今年のレコーディングでは3曲も使用。エレクトリックとは全く別の楽器と云って構わないくらい、別次元の心構えが必要になる。僕もさすがに還暦手前となって、ガットギターも躊躇なく鳴らせるようになってきたように思える。よしよし。日々これ精進。これを持つと月亭可朝先生のあの歌を歌いたくなる。いつかちゃんと練習しよう。ほんまにほんまでっせ。1カポか。カポタスト買わんと。

しぶそば長津田店の冷やしたぬきそば

東京都町田市のダッチママスタジオでのレコーディングの前に必ずと云って良いくらい食べるのが冷やしたぬきそば。しぶそば長津田店(長津田駅構内)で戴く。ウマウマウー。そんな習慣が出来たのが2013年だから9年前。もうすぐ冷やしたぬきそば10周年。何でも10年くらい続けるとノリと云うかグルーヴと云うかそう云うのが出来てくる。僕が大事にしているのはそうした無形のもの。水木しげる先生も「目に見えないものを大事にせよ」と仰っていた。これからも肝に銘じたい。

僕はギターを弾く

ステージでギターを弾くこと、スタジオレコーディングでギターを弾くこと、同じようでいて全然違う気持ちになる。ステージでは眼前のお客様に全て披露する。音楽と一緒に人と響き合う。レコーディングでは音楽そのものがしっかり響くように弾く。そしてそれが誰に届くかなんて想像も出来ないし、言葉にもならない些細な響きかも知れないけれど、心を込めて、魂に直結して、ギターを鳴らす。ああ何だかカッコイイこと云ってんじゃん。生意気だな自分。これからもまだまだレコーディング作業は続くので(弾くだけではないのです)体調に気を付けて最後の最後までがんばります。リリースは夏です。暑いうちです。どうぞどうぞお楽しみに。

末永くがんばりますのでご支援よろしくお願い致します♫