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人間標本5・6【ダダ】

ウルトラマンの放映順に書いていましたが、順番を自分の書きたい順にすることにしました。ご容赦ください。

僕はここのところダダのことばかり考えている。ダダに取り憑かれていると云っても過言ではない。このままだとダダの歌も作ってしまいそうだ。半分くらい出来ているけど。そんなわけでダダでいってみよー。

1967年1月22日に初放映されたウルトラマン第28話「人間標本5・6」。謎の宇宙生物ダダが奥多摩の宇宙線研究所に突然襲来して、人間標本の採取に着手する。人間標本のノルマは6体。地球にやって来た個体はダダ271号と云うナンバリングがされており、常に母星(ダダ星?)から上司(ダダ上司?)から監視を受けながら活動している。標本採取のタイムリミットが厳命されており、ウルトラマンと対戦して271号が負傷しても「早く標本を持って帰れ」と非常な扱いを受ける。お疲れさまと云うのなら、この271号に云ってあげたい。最後はウルトラマンに撃墜されちゃったけどね。

何故に標本採取にタイムリミットがあるのかを考えてみた。何か急ぐ理由があるはずだ。ラリィ・ニーブンの「リングワールド」に登場するパペッティア人のパペッティア星がこの宇宙からどんどん遠ざかっていると云うのを思い出して、ダダ星も実は地球からどんどん遠ざかっていて、そのタイムリミット以降は採取者を送りにくくなるなると云うのはどうか。何故に人間標本を欲しがったのかと云うところも加味すると、優秀な人間の標本から自分達に有用なクローンなり何なりを生成して、ダダ社会の繁栄のために有益に使いたいと考えたと云うのはどうか。あとは企業の新人社員研修で「時間までにノルマを達成出来るスキルを養う」と云うオリエンテーリング的なミッションだったのではないかと云うのはどうか。侵略や略奪は許せない蛮行だが、271号もまた様々な思惑の狭間で使命に生き、そして使命に死んでいった犠牲者なのではないかとも考える。Googleなどでダダを検索すると「かわいそう」と云う論調が多く見られる。僕もそう思う。

ダダの造形は怖い。頭部の固そうな感じと身体の柔らかそうな感じがアンバランス。変な無表情さも怖い。僕が子供の頃はダダのことを本当に怖く感じた。当時住んでいた家の長い廊下の反対側(お手洗いのある方)からふっとダダが現れてこちらに手を伸ばしながら「ダッダー」と歩いてくる妄想に取り憑かれた。夜はお手洗いに一人で行けない。ありとあらゆる宇宙人や妖怪変化が暗闇の中に潜んでいて、僕を狙っている。ダダはその急先鋒だった。でもダダは事ある毎に「ダッダー」と云う。何で自分の名前を云いながら出現するのだろう。自分がダダとアピールすることで相手が怯むと考えているのだろうか。オバケが自分で「オバケだぞー」と云って出て来る(来ない)のと似ている。僕が人に向かって「小野瀬ー」と歩いて行ったら随分と滑稽に見えるであろう。いや却って怖いのかそれ。今度やってみようか。やらんけど。

ダダの造形は怖い。でも本当に怖いのはダダの手から逃れてきた宇宙線研究所所員(役名はない)の演技と表情なのだ。この役者さんは鈴木泰明(すずきたいめい)さんと仰る方で、実は所員だけでなくダダの声も担当しておられる。何だかとても感銘深い。そしてWikipediaで鈴木さんのキャリアを見るとその出演歴の凄さに圧倒されること必至。もしかしたら鈴木さんこそがダダで、テレビ番組を侵略しまくったのではないか。特撮だけでなく普通のドラマやアニメ方面にも多数出演しておられる。やはりダダか。ちなみにご存命、85歳でおられる。

そしてダダはあちこちに存在する。思った以上に世の中はダダに溢れている。

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ハードコアチョコレートの特撮シリーズTシャツ。ダダAタイプ。

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ダダBタイプ。

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ダダCタイプ。顔は違っても実体は一つ。同じ個体。何故に顔を変えるのか不明。1体を3体に見せかけると云ってもそのメリットが未だに納得出来ない。Tシャツは3枚に分離した。着るのはやはりAタイプが多い。

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こんなおもちゃがある。15体セットだ。

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Aタイプが14体、Cタイプが1体いる。

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こうやって積んだり並べたりして遊んでいる。Bタイプがないのは理由があるのだろうか。余計なことを考えていると日が暮れる。

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僕がどうしてここのところダダのことばかり考えているか、それは新しいビルがどんどん出来ている渋谷の街がどうしてもダダっぽく思えてしょうがなくなったからだ。

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ダダっぽくないですか。そうでもないですか。

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夜はどうですか。ダダっぽくないですか。

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これはかなり古いビルの壁面。これが一番ダダっぽいか。と云うことは渋谷はずっとダダっぽかったのだ。それを改めて確認しただけか。この感覚、共有出来る人は少ないだろうな。そんなことを思いながら渋谷の街を歩いていた。

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渋谷の本家しぶそばも2020年9月13日で閉店です。こちらブログ記事。渋谷の思い出と共に僕から遠ざかって行きます。パペッティア星のように。

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そして検索を色々していると、日本全国にダダと云う名前の飲食店が非常にたくさんあることが判った。いつの間にか日本はダダに侵略されていたのだ。こちらは八王子にあるラーメン店『田田(ダダ)』。イワユル二郎系と呼ばれるジャンルのラーメン店です。

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ラーメンミニマム。ダダのミクロ化光線を浴びて小さくなったように思えて、普通のラーメン店の並以上のボリューム。ブログ記事はこちら。味玉をプラスしたら丼の模様と相俟ってダダの顔に見えてきたりはしませんか。どうですか。

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ダダと云うよりはゲゲゲの鬼太郎に出て来る井戸仙人か。どうでもいいですねそんなこと。

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ダダはウマイ。ウマウマウー。

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一応ダダのネーミングの元になったであろうダダイズムの本も読んでみた。

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こちらも。何だか判ったような判らないような。とにかく何でもかんでも変に意味づけて行くとダダからは遠ざかるようには思えた。ダダはダダで放ったらかしにしておけば良いのではないのかとも思った。ダダ(ウルトラマンの方)が突然宇宙線研究所に現れてミクロ化光線をピーと発射する「なにやってんだこいつ」感こそがダダなのではないか。ダッダー。

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シマウマもダダっぽい。そもそも何で白黒の縞模様なのか。最近では虫除けのためと云う研究結果も出されたようだ。ダダ星には蚊とか虻とかの刺す虫がいるのだろうか。シマウマとは関係ないか。ダダだけに僕の脳内もダダ漏れになって来た。どうにもとまらない。リンダこまっちゃう。ちょうどダダ時間となりました(玉川カルテット風で)。そんなわけでダダのお話はこの辺で。長いわりにはくだらなくてすみません。

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ダダダメ押し。失礼致しました。

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