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音声配信における編集【初級編】

意外と悩む編集

Podcastを始めると意外と悩むのが編集方法。
Podcastは正解がないだけに何が正しくて、何が間違ってるかわかりずらいもの。
事実、編集方法に間違いはありません。
それでも編集の手助けになるような提案ができればと思い記事を書きました。
今回は初級編なので、データの種類とへんしゅう編集アプリについてまとめました。

無圧縮と非可逆圧縮

字面は難しいですが、簡単に説明すると…

WAV,AIFF(無圧縮) = 音質は良いけどファイル容量は重い
MP3(非可逆圧縮) = 音質はフツーだけどファイル容量は軽い

FLACやALACなどの形式もありますが、まずはこの2種類だけ覚えておけば大丈夫です。

無圧縮は読んで字の如く圧縮されていない音源で、音質が良い分ファイル容量が多くなります。
WAVは一般的にWinで使われる形式、AIFFはMacで使われる形式です。

非可逆圧縮は書き出し時に人間の耳には聞こえない音域を削っているため入る容量が軽くなります。
Win,Mac共にMP3の表記になります。

個人的な意見では、音楽をちゃんとしたスピーカーで聞く場合には大きなさが生まれます。
しかし、音声の場合はそこまで大きな違いはありません。
更に、こちらがどれだけ良い環境で最高音質の編集をしても、聴取側が100円のイヤホンであれば編集時の再現性は著しく失われます。

またWAV,AIFF→MP3への変換は可能ですが、MP3→WAV,AIFFへの変換はできません
前述の通り、WAV,AIFFの無圧縮音声データの人の耳では聞き取れない音域を削ることでデータを軽くしている為、削った部分を復活することができない為です。

音質にとにかくこだわりたい人はWAV,AIFFで録音、編集、書き出しでも良いですが、Podcastを配信する媒体によってはアップロードできるファイル容量に上限があります。
無圧縮音源で編集しても容量の関係でMP3で書き出しをしなければならない場合もあるのでご注意を。

編集アプリ

編集アプリも有料、無料と多岐にわたります。
初級編ということもあり、今回の記事では無料アプリを中心にご紹介します。

  • Spotify for Podcasters (スマホ/ブラウザ)

  • Audacity (Mac/Win)

  • GarageBand (Mac)

Spotify for Podcasters

遠隔収録時、スマホにSpotify for Podcastersのアプリが入っていれば即収録開始。
アプリを開いて、一緒に収録したい相手にリンクを送信。
相手がリンクからアクセスして部屋に入ってきたら話すだけ。
収録終了後には録音された音声ファイルを自動アップロードされるので、不必要な部分を削除すれば音源アップロード完了。
一番融通が効いて著作権フリーのBGMもあり、簡易的な編集ができる。
一番のデメリットは複数人で収録した際に、一つの音声ファイルとして書き出されること。
複数人が喋ってそれぞれの音声(パラアウト)があれば、ボリュームの上げ下げ調整や、被った部分の削除等できるが、一つの音声ファイルで書き出されると修正できない。
そのため、収録時に被りや間読みなど気を使うことが増える。

メリット

・アプリ一つで外出先からも編集が可能
・遠隔収録でもアプリがあれば収録可能
・編集時著作権フリーのBGMが選べる

デメリット

・個人毎の音声(パラアウト)出力不可
・編集の快適さは、端末のディスプレイサイズに依存

Audacity

Windowsでも無料できる一番有名な無料音声編集ソフトといえばAudacityです。
Audacityは2000年のリリース後2億回以上ダウンロードされており、世界的にも有名なアプリケーションです。
最近ではブラウザバージョンもリリースされ、荒編集は出先でタブレットで行い、家に帰ってからパソコンで本編集などの使い分けができてより便利になりました。
Mac/Winに対応しているので、編集者が複数人いても環境に依存しません。
世界的にも有名なアプリなので、編集に困ったことがあっても解決策が見つかりやすいです。

メリット

  • Mac/Win対応

  • エフェクトなども多数搭載

  • 困った時にWebで探しやすい

デメリット

  • 基本的な編集をするのに画面を理解する必要がある

  • AIFFやMP3編集時に別途プラグインをDLする必要がある

GarageBand

Macには最初からインストールされているアプリケーションで、簡単な「歌ってみた」楽曲などの編集の仕様にも耐えるアプリケーションです。
無料バージョンでも基本的な編集はできて、直感的に操作できます。
そのため、編集画面を見ただけでアレルギーが出てしまう人でも扱いやすい。
オンライン上の録音はできない為、各自で音声を録音し、編集者に渡し、編集者が個別にデータを取り込む必要がある。
扱うデータ個数は収録参加人数に比例して増えるが、個別の音声データがある為、録音時の音声ボリュームのバラつきなど細かい修正が可能。
Win版はリリースされていない為、複数人で編集する場合はデータ連携ができない。

メリット

  • Macにプリインストール

  • 最初からAIFFに対応している為iPhoneとの相性も良い

デメリット

  • Win版はリリースされていない

  • エフェクトでいじれる事が限られている

録音時に注意すべきこと

喋り手がしゃべっている後ろでBGMを流すスタイルと喋っている時は無音のスタイルがあります。
BGM付きは喋り手の音質が多少悪くとも誤魔化しが効きますが、逆の場合はそうはいきません。
音質が良いものを悪くすることは可能ですが、悪いものは何をどう頑張っても良くなることはありません。
録音時にはなるべく良い環境で収録する事に専念しましょう。
(後日収録環境に関しても記事を書く予定です。)

まとめ

音質は正解がない分色々と意見は分かれますが、重要なのはあなたの番組のリスナーがにとって聴き心地が良いこと。
またアプリに関しても様々な意見がありますがあなたが作りたい番組をあなたに合う環境と使いやすさで実現できることが重要です。
編集中級編では音声編集で必須なエフェクトなどについても触れます。

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