見出し画像

N値の半自動計算とwallstatへのCSV移行ができる木造BIMオブジェクトを作ってみた。その2

今回は各パラメーター等の設定について。

柱オブジェクト

上部の梁に合わせて高さを自動調整可能な柱オブジェクトです。必要な位置に複製して下記項目を設定して下さい。

画像1

・幅・・・柱の幅
・奥行・・・柱の奥行。間柱はこちらを小さくする。
・高さ・・・上部梁天端の基準点までの高さ。個別に設定の際は数値を入力する。0の場合は上部の梁を検索して自動で設定される。
・梁下がり・・・上部梁天端の基準点からの下がり寸法。水平ばりの場合は梁せいと等しくなる。0の場合は上部の梁を検索して自動で設定される。
・非構造材・・・間柱等の非構造体。N値計算およびCSV書き出しから除外される。
・金物・・・柱頭柱脚金物を個別に設定する場合に選択。「N値自動」にするとN値計算ボタンで計算の際に自動で設定される。
・上階あり・・・N値計算の際に使用。最上階以外の階の時にチェック。
・隅柱・・・N値計算の際に使用。その柱が隅柱の時にチェック。
・各クラス・・・各クラスの設定
・輪郭線太さ・・・平面を2Dコンポーネント表示した際の輪郭線の太さ
・内部線太さ・・・断面を2Dコンポーネント表示した際の内部のバッテンの太さ

梁オブジェクト

梁オブジェクトです。必要な位置に複製して下記項目を設定して下さい。

配置の際は2つの柱の中心等に基準点を合わせます。

画像2

・幅・・・梁の幅
・梁せい・・・基準点より下に梁せいの高さで生成。
・登り高さ・・・登り梁の高低差。基準点を0としコントロールポイントの高さを設定。
・端部勝負・・・梁の勝負等
 勝ち・・・梁勝ち。自動径差では柱はここで止まる。
 負け・・・柱がち。自動計算では柱は通し柱のように上に伸びる
 継手メス・・・鎌継ぎのメス側
 継手オス・・・鎌継ぎのオス側
 センター・・・基準点で止まる。
(いずれも本体の配置は基準点に。)
・端部伸ばし寸法・・・上記の内容以外で設定したい場合。勝ち側をプラスとする。これを0以外にすると上記の設定は無視される。
・寸法表示・・・梁の寸法を表示するかどうか
・寸法文字サイズ・・・寸法の文字サイズ
・追加文字・・・寸法の後に表示する文字
・寸歩位置調整・・・寸法が他の図形とカブるときなどに使用
・各クラス・・・各クラスの設定
・輪郭線太さ・・・断面を2Dコンポーネント表示した際の輪郭線の太さ
・内部線太さ・・・断面を2Dコンポーネント表示した際の内部のバッテンの太さ

筋交・壁オブジェクト

上部の梁に合わせて高さを自動調整可能な筋交や面材等のオブジェクトです。必要な位置に複製して下記項目を設定して下さい。

配置の際は2つの柱の中心等に基準点を合わせます。

画像3

・タイプ・・・筋交・壁のタイプを選択
・壁倍率・・・個別に設定の際は数値を入力する。0の場合はタイプをもとに自動で設定される。
・エリア・・・壁量計算の際にワークシートで壁量を集計する際に使用するための四分割のエリア。手入力で設定必要。
・柱幅・・・取り付く柱の幅。
・高さ・・・上部梁天端の基準点までの高さ。個別に設定の際は数値を入力する。0の場合は上部の梁を検索して自動で設定される。
・梁下がり・・・上部梁天端の基準点からの下がり寸法。水平ばりの場合は梁せいと等しくなる。0の場合は上部の梁を検索して自動で設定される。
・wallstatID・・・wallstatのパラメータファイルから個別に選びたい時に設定。0の場合はタイプをもとに自動で設定される。
・文字サイズ・・・壁倍率の文字サイズ。
・各クラス・・・各クラスの設定

水平構面オブジェクト

wallstatに必要な水平構面のオブジェクトです。wallstatのマニュアルをもとに配置して下さい。(細かくエリアを分けて配置したほうが良いようです。)

配置の際は長方形の対角線となる2つの柱の中心等に基準点を合わせます。

位置に関してはwallstatへもこの対角の2点の情報のみが書き出されますので、直角以外に鈍角や鋭角で回転させると変換がうまくいかないです。
(斜めの面をどう扱えるかは今後の課題)

画像4

・タイプ・・・水平構面のタイプを選択。
・荷重・・・階の荷重(kN/㎡)。仮に入れておいてwallstat側で設定してもよい。
・wallstatID・・・wallstatのパラメータファイルから個別に選びたい時に設定。0の場合はタイプをもとに自動で設定される。
・各クラス・・・各クラスの設定
(wallstatのCSV構造から水平構面は水平面のみです。勾配構面にする場合はwallstatのマニュアルを参考にwallstat側で高さ調整をして下さい。)


今回作ったのは以上の4つです。

また、 設定や計算用に3つのボタンを準備しています。

計算切替ボタン

画像5

高さの自動計算及び耐震要素の市松判定のオン・オフを切り替えします。
(市松判定は筋交等が上下で市松状に配置されている時に、下の階で柱の引き抜き力を相殺させるかどうかの選択です。)

他のレイヤ等にはコピー非推奨です。チェックの内容をスクリプトで操作するやり方がわからないため、一つを修正しても、他のものに反映されずチェック内容がずれることがあります。
(ただし、N値計算の際は強制的にレコードの自動計算部分をオンにするため、このボタンの内容とずれることがあります・・・)

N値計算等ボタン

画像6

情報パレットの「計算スタート」ボタンを押すと、柱と筋交等の高さを自動再計算させた上で柱のN値を計算し結果をレコードに代入します。(これがwallstatへも書き出されるので書き出し前にこの計算をしておく必要があります。)

単独で動くのでノードを他のレイヤ等にコピーして使用しても構いません。

柱の上階ありと隅柱、構造材・非構造材の内容は一度確認しておいた方が良いです。

wallstatへCSV書き出し

画像7

情報パレットの「CSV書き出しスタート」ボタンを押して保存ファイルを設定するとデータをCSVで書き出します。

ノードを他のレイヤ等にコピーして使用可。

オブジェクトはノートで配布予定

まだ、有料にするか無料にするか決めていませんが、もう少し使用してみて問題がなさそうでしたらノートで配布する予定です。

関連記事


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?