[北海道日本ハムファイターズ観戦日記 2024] 上沢直之、ソフトバンク入り決定/現役ドラフト

  上沢のソフトバンク移籍が決まったようです。ハムからは単年契約のオファーがあったものの、最終的に複数年大型契約を提示したソフトバンクを選んだ模様。というより、ハムの提示を受けた時点でほかの球団への移籍を前提に動いていたんでしょうね。先日の「全球団OK」発言は、他球団へのアピールです。ハムの提示した金額はわかりませんが、あと1年でFAになる上沢に対して、その後は好きにしていいよという親心とも言える。FA権を取得するまではハム球団が面倒みるよ、という意思かもしれない。でも上沢は、将来の保証が欲しかったのかもしれない。もちろん金額もあるでしょう。交渉の過程でのやりとりはわかりませんが、自分が必要とされてないという印象を持ったのかもしれない。

 まあ確かに単年オファーじゃ獲得への熱意があるとは言えませんが、そこらへんはもともとクールな球団だから、上沢のわがままを聞いて保有権を放棄しポスティングした時点で、もうチームの戦力から除外したってことでしょう。たぶん有原のときも事情は同じ。もし今年がまた最下位になってたらわからなかったけど、もう上沢抜きでチーム編成が進んでいて、その結果も出始めているから、戦力としては必要ないってことです。去るものは追わず、執着もしない。じゃあダルや大谷が日本に戻りたいと言い出したら? それはまた別でしょう(笑)。

 海のものとも山のものともわからない高卒下位指名からハムが育てた選手。せめてFAという形でキレイに送り出したかったけど、こんな形でのお別れは残念といえば残念です。

 とにかく近年のプロ野球界で、明確なルール違反を犯したわけでもないのに、これだけ特定の選手が全方位的に叩かれた例はない。私は特定の人物を集団心理で寄ってたかって叩きまくる今の風潮は好きではありませんが、それだけファンの怒りは強かったってことです。それも充分承知の上での移籍。好きにしてくれ、としか言えない。こちらとしては、敵になった以上、完膚なきまでに叩きのめすだけです。返り討ちに遭うかもしれませんが。

 でも上沢、有原、近藤と、かつての主力がことごとくソフトバンクに移籍して、来季からその3人と戦わなきゃけない。いろいろ雑音も入ってくるだろうし、今から憂鬱ですね。

 さて、先日はそのソフトバンクから吉田賢吾捕手が現役ドラフトで移籍してきました。2022年のドラフト6位でソフトバンクに指名され、今年でまだプロ2年目の23歳です。松岡、水谷、吉田と、3年連続でまだ開花前の若手を獲得。ハムは現役ドラフトは目先の即戦力ではなく素材型の選手をとるものと割り切っているようです。

 吉田は捕手とはいえ、ファームでは一塁やDHが多かったようで、どうやら打撃特化型で守備はあまり買われていなかったよう。本人もアピールポイントは打撃だと言っていました。とはいえそれはソフトバンクだったからで、ハムではわからない。しかし捕手なら伏見は別としても田宮や郡司、さらには同年代の進藤との争いがあり、もし一塁や三塁に回るなら、清宮、野村、マルチネス、郡司、レイエスなどとポジション争いがある。いくら打撃がいいとは言ってもそれらと選手との競争となるとハードルが高いし、あぶれる選手の多さを考えるともったいない。どうせなら若手の素材型投手か、手薄な外野あたりのほうがチーム事情に合致していたと思いますが、ハム球団としては新人ドラフトと同様、ポジションは問わずその年最高の選手にいった、ということでしょう。こちらから放出したのは田中瑛斗と鈴木健矢ですから、最初から投手を出して野手をとるつもりだったのかも。

 ファームでは2年連続3割を打っている実力者。いわゆるホームランバッターではないようですが、コンタクト能力が高い内川タイプのようです。2塁を守れるようなら助かるんですがさすがに無理かな。

 ともあれ2年連続でソフトバンクからの獲得。まあ上沢の人的補償で吉田をとったと思えばいいんじゃないでしょうか(笑)。ともあれ今後に期待しましょう。

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小野島 大
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