純然たる日記【日記】
4月11日 月曜日
24時間勤務を終えて、10時過ぎに職場を出た。
快晴の晴天、昨日から続く夏日を歩く。
夏は嫌いだ。憎しみすら感じる。夏の直射日光を浴びると具合が悪くなる。原因不明だが、直接光を浴びた部分が浮腫む。手とかすぐパンパンになる。最悪だ。
しかし洗濯日和ではある。干せば乾くというのは有難い。帰宅後すぐに溜まっていた数日分の洗濯物と、着ていた服を洗濯機に突っ込む。ワイドハイターが切れていることを思い出す。また買い忘れた。仕方なく洗剤だけで回す。
シャワーを浴びている途中で資源ごみを出していないことに気付く。慌ててシャワーを切り上げ、瓶缶プラの袋をガシャガシャ鳴らしながら捨てに行く。回収時間が遅い地区で本当に良かったと思う。毎回朝八時に回収されていたら、私の部屋はゴミ屋敷になっていたかもしれない。
濡れた髪から水滴が落ちて、アスファルトに黒い点ができる。それを踏みにじってから部屋に戻る。暑い。
洗濯が終わる。干す。カーテンをしっかり閉めて薄闇を作る。15:30にアラームをセットしてベッドに潜り込む。すぐに意識が薄れる。
夢を見た。
私は芝居の稽古場にいる。一つの役の台詞を、数人が順番に読んでいくシーン。
本は決まっているが配役は決まっていない段階、劇団か学校か分からないけど既存のメンバーの中で配役を決める、ような雰囲気。
私の時だけ、何故か演出家に止められる。台詞を読ませてもらえない。そのうちに順番も回ってこなくなる。どうやら私は演出家に嫌われているようだった。(演出家は見覚えのない知らんおっさんだった)
その後、オーディションを兼ねたワークショップのようなものが始まる。そこでも私は参加させてもらえない。私がなにかしようとすると毎回怒鳴る演出家。「そこの端にいるブス、邪魔だ」「お前は出てくるな」みたいなことを言われ続けているうちに泣いてしまう。
泣きながら目が覚める。ひーん、みたいな声が出ている。号泣である。号泣しているから、冷静になれない。しばらく泣いていたらアラームが鳴って、ああ夢だったんだな、と思う。アラームを止めて涙を拭く。
演劇を続けられなくなったのは、もう10年も前のことだ。いったいいつまで囚われているのだろうか。いつまでたっても大丈夫にならない。大丈夫になりたい。
などとむにゃむにゃ考えているうちに再び眠り込んでしまう。
ふ、と目が覚める。頭の中で何かが光る。ひゅっと喉が鳴る。反射的に起き上がり、スマホの画面を見る。16:30。
今日は17:00に病院の予約をしている。やばい。適当に服を被る。トートバッグに財布スマホイヤホン保険証お薬手帳ポーチと順に投げ込んでスニーカーに足を突っ込む。走る。
外はいつのまにか曇っていて、涼しい風が吹いている。私の好きな強風。人の間を縫って走る。
17:02病院に到着。メンタルクリニックである。勤務変更やら職場でのコロナ陽性者発生やらで一ヶ月以上間が開いてしまった。
前回までの担当医が退職したため、今日からは別の先生になる。少し緊張しながら待っていると、しばらくして私の名前が呼ばれた。
新しい担当医は、優しい目をしたおじいちゃん寄りのおじさんDrだった。診察室が違う匂いになっていた。加齢臭って本当は無いらしいけど、加齢臭って言いたくなる匂い。
「今までの診療記録を拝見しましたけど、圧倒的に鉄欠乏ですね。頭痛も身体の痛みも全部、原因は鉄不足だと思います」
半笑いで先生が言った。笑っちゃうほど数値が低いらしい。色々説明してくれて、医療用サプリのパンフレットをもらった。
ひどい頭痛で起き上がれなかったり、吐いたりしていることを話したら、頭痛の薬も出してくれた。歌会すっぽかす頻度が減りそうで嬉しい。
最も質の良い医療用サプリ(ヘム鉄)が一ヶ月分で8,000円するのを見て、うへぇ、と思う。高い。そして毎日ずっと飲み続けることを考えると、正直うんざりしてしまう。でも身体が痛くなくなるなら飲んだ方が良いんだろうな。痛みと怠さが無くなったら、生きるのが楽になったりするのかな。
1日3回薬を飲むって、規則正しい生活をしている人にしかできないんじゃないかしら、と思う。私は不規則な生活をしている上に、そもそもがズボラで忘れっぽいから、毎日ちゃんと薬を飲む、ということがとても難しい。
そんなことすらできない自分にストレスを感じる。
最近はもうストレスを感じるために生きてるみたいな状態だよ。
「ストレスを感じている」「ストレスを振り払うために飲み食いしている」「寝ている」これが私の日常のすべて。
聖人君子になりたい。もっと言えば清廉潔白になりたい。
たった今、今日は元恋人の誕生日だということを思い出してしまった。
思い出した自分にイラッとした。
聖人君子って女性には使わない言葉らしいですね。
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