フルーツ飴と氷の素敵なコラボ!「りんご」で「あんず」飴を作ろう!
もはや浴衣コーデのアイテム?縁日の定番「リンゴ飴」
11月といえば、りんごの季節でもあります。
りんごの品種にもよりますが、多くのリンゴは8月~11月に収穫を迎え、特に11月は最盛期となります。
また、11月にはりんごに関する記念日が二つもあります。
まず一つが、11月5日の「いいりんごの日」、そして二つめが11月22日の「長野県りんごの日」です。
前者は青森県が11(いい)りん 5(ご)の語呂合わせで、後者は長野県が、人気のある品種の「ふじりんご」にちなんで、11(いい)22(ふじ)りんごの語呂合わせで制定しました。
りんごはそのまま食べるのも良いですが、アップルパイやコンポートなど様々な食べ方がありますよね。
その中でも特に、縁日の定番として日本人が思い入れ深いのは「リンゴ飴」ではないでしょうか?
特に男性の方は、浴衣姿の女性がリンゴ飴を食べている姿にドキッとした、甘酸っぱい記憶がある方も多いのではないでしょうか?…自分はあります。
ある意味リンゴ飴は食べものであると同時に、かご巾着のように浴衣と合わせることで縁日の特別感を演出する、ある種のコーディネートのアイテムにもなっているかもしれませんね。
実は、リンゴ飴は日本だけの文化という訳でも無いようで、古いものでは1890年代にロンドンにて、リンゴ飴が販売されていた記録があるそうです。
アメリカなどでは飴の代わりにキャラメルでリンゴを包んだ「キャラメルアップル」も人気で、ハロウィンの定番のお菓子になっています。そのポップで映える見た目から、近年ではハロウィンを問わずSNSで見かける機会が増えてきました。
また近年では「タンフル(糖葫蘆)」が韓国を中心に人気を集めています。
もともとタンフルとは、サンザシ(中国で生薬や菓子に使われるバラ科の果実、サモモとも)に飴をかけたものだったそうですが、今ではヒメリンゴやイチゴなど幅広いフルーツに飴がけした菓子を指すそうです。
(中にはキュウリのタンフルもあるそうです…飴と合わせることで、メロンのような味になっているとか…)
これは王家タンフルというチェーン店が火付け役となり、近年の韓国における食べ歩きブームとSNS映えにマッチしたことからブームとなったそう。
特に、痺れる辛さの四川風スープ「マーラータン(麻辣湯)」と、甘いタンフルを合わせて食べることで、甘さと辛さのギャップを楽しむ「マーラータンフル」という流行まで生んでいるそうです。
このように様々なバリエーションが世界中にあるリンゴ飴。
ところでリンゴ飴というと、屋台の店先で大きな氷の上にずらりと並べてあるイメージを思い浮かべる人もいませんか?
氷の上に置かれた小さなリンゴなどのフルーツ飴を、もなかの皿に乗せたりして食べるやつです。
また、くじやジャンケンの結果でおまけが貰えた思い出もありませんか?
(東日本にお住まいの方はピンとくるかもしれません…)
実は上記のような様子で屋台に売られているものは、リンゴを使っていても「あんず飴」と呼ばれるそうですよ?
定義が「あんず」よりも「氷」な、あんず飴
さて、リンゴを使っていても「あんず」飴とはどういうことでしょうか?
そもそも、あんず飴とはフルーツに割り箸を刺し、水あめを絡めて氷上で冷やした菓子のことです。
また「あんず」飴という名前に反して、あんず飴に最もよく使われるフルーツは「スモモ」の酢漬けだそうです。(とてもすっぱい!)
これは初期のあんず飴こそ、本当にあんずが使われていたことが多かったそうですが、スモモ漬けの鮮やかな赤色が視覚的に映えること、そして保存があんずより容易であったことから、スモモ漬けが主流になったそうです。
(あんず飴が元々あんずだったのも、保存が効くドライフルーツのあんずが多く流通していた背景があるそうです。)
明確にいつ頃からあんず飴の文化が始まったのかは分からないのですが、あんず飴は電気式の冷蔵庫が広く普及する前から存在していたようです。
傷みやすく日持ちしないあんず飴は、東日本より温暖な西日本では普及せず、その代わりにリンゴ飴がいち早く広まったと言われています。
実は、リンゴ飴は水飴を氷で冷やしてフルーツに絡めたあんず飴とは根本的に異なり、リンゴ飴の表面を覆う飴は、シロップを煮詰めた「べっこう飴」であり、同じフルーツ飴でも根本的に違うお菓子なのです。
常温で結晶化する糖のケトース【化学式:CnH₂nOn】で主に構成されている「べっこう飴」とは異なり、水飴は主に麦芽糖やブドウ糖と、デキストリン【化学式:(C₆H₁₀O₅)n】という物質の混合物から成っています。
デキストリンは「グルカン鎖」と呼ばれる鎖のように分子の繋がった構造をしていて、これが結晶の形成を阻害するため、常温ではなかなか固まらず、形を保つために氷で冷やす必要があるのです。
そのため、あんず飴の定義とは「使っているフルーツ」ではなく「水飴で包んで氷で冷やしているか」なのです。
現代では冷蔵技術の発展により、普通にリンゴを使った「あんず飴」も売られています。
氷と水あめとフルーツさえあれば、あとは割り箸があれば特に調理器具もなく作れるのが「あんず飴」のメリット。
皆さんも、りんごで「あんず飴」作ってみませんか?
綺麗なあんず飴は、綺麗な氷でより輝く!
2024年に創業100周年を迎える製氷メーカーの小野田商店では長年、数多くの縁日に氷を届けてきた歴史と実績があります。
また、60時間以上かけてじっくり凍らせた小野田の超純氷®は透明度抜群で、硬くとけにくい氷です。
かき氷にしても最高ですが、保冷性抜群でジュースの冷蔵はもちろん、あんず飴などの食品を盛り付ける氷としても最適です。
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ぜひ、綺麗な氷でイベントやお祭りの綺麗な思い出を彩ってみてはいかがでしょうか?
出典、参考
:The Foods of England Project. Retrieved February 15, 2022.
:日本の食べ物用語辞典 あんず飴
:四ヶ浦弘.Rikatan リカタン-理科の探検 2…リンゴ飴、イチゴ飴、ナンデモ飴 (特集 食べ物系の実験・ものづくり2).文一総合出版 .2008.
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