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『東京ホテイソン第3回単独公演「銀鼠」』感想

本日を持って、全国ツアーが終演したので、感想を投稿したいと思う。

エンディングトークの一コマ


私は、4/27(土)の昼公演を見に行った。
ホテイソンのネタはいろんな公演で見たことはあったのだが、単独ライブは初めてだったのですごく楽しみにしていた。

感想としては、めちゃくちゃ良かった。

まず、漫才が全部面白かった。
オープニングを含めれば、全部で5ネタあったのだが、そのどれもが最高だった。

まず、オープニングの漫才は、最近のお笑い界の時事をいじって軽快に笑いをとった後、スマートにオープニングVが流れるという構成だった。元ゾフィー上田さんの案らしいのだが、めちゃくちゃ面白かったし、ワクワクした。

その後に続く漫才も全部良かった。
「部活動紹介」は、皆がホテイソンに期待してることをど真ん中でやってくれるネタだから何回見ても面白いし、初めて見た「新聞記者」も「刑事」も大喜利が全部ハマってて、めちゃくちゃ笑った。そして、新聞記者のネタで出てきたボケが、刑事のネタにも出てくるみたいな遊び心もあり、単独ライブならではの面白さがあったのも、すごく良かった。

最後に、ショーゴの筋肉キャラを前面に押し出した漫才があったのだが、それだけ異質な面白さがあった。
何故なら、最初のインパクトに比べたら、後半にかけてどうしてもウケ量が減っていく構造を2人も理解しながら、それでもやりたいという強い気持ちで貫き通すという「芸人だなぁ」という面白さだったから。
そして終演後に、ツアーでこのネタを何回も披露してきたけど、今回が1番すべっていたという話を聞いて、更に笑ってしまった。

そして個人的に、今回の単独ライブでは、「つかみ」のアソートパックみたいなネタを1番楽しみにしていた。なぜなら、ホテイソンのYouTubeで何回も見るくらい好きだったから。

結果、めちゃくちゃ面白かった。ウケの総量で言ったら、間違いなくこの日でダントツだったと思う。全部のつかみ大喜利が一つも外していなくて面白かったのだが、中でも単独ライブでしかできないボケが最後に一個あって、それが爆発的にウケていた。単独ライブ来てよかったなと思えるボケで、めっちゃ最高だった。詳細を書きたいが、DVD化もあるそうなので書かない。

そして、幕間のVもコントも、それぞれ漫才とは趣向が違って面白かった。でも結局、ボケのハードパンチ1発ずつで笑わせていくというスタイルは同じで、ホテイソンの好きなところが全部詰まっていた。

本当に素敵なライブだったので、次回の単独公演も絶対に行こうと思った。


最後に、ホテイソンに関して思ったこと書きたい。

今回の公演で、彼らは本当に特殊なコンビだなと思った。

まず、ライブグッズで1番目を引いたのが、2200円で買えるライブのパンフレットだった。何故なら、それを買うだけで、2人が終演後にサインしてくれるという、破格の特典がついていたから。

サインの特典にめちゃくちゃ惹かれたものの、俺は2人のコンテンツを全て追いかけてるわけじゃない俄かファンなので、「大ファンです」みたいな顔はできないと思って、買わなかった。

しかし、単独ライブという濃いファンしか来ないイベントで、こんな破格の特典あったら、皆んなパンフレット買ってサイン貰うんだろうな、と思った。

そんな雰囲気の中で、俺らだけすぐ帰るのは申し訳ないが、次来る時までには、もっと胸張ってホテイソンのファンですと言えるようになろう。そう思って終演後に席を立った。

すると、殆ど全員が立ち上がり、一気に帰っていった。
びっくりした。皆んなサインもらわないの?

最後の方に会場を出たので、後ろを振り返ってみたのだが、パンフレットを抱えながらその場にとどまっているのは数人しかいなかった。

こんなにネタ面白くて、2人ともめちゃくちゃイケメンなのに、熱心なファンが絶妙についてないのが、ホテイソンの特殊性だと思う。

皆んなホテイソンのお笑いが好きなだけなんだなと思った。

裏を返せば、純粋に面白さだけを求められているのにも関わらず、これだけのファンが集まっているということなので、実力が折り紙つきだということでもある。

そして、めちゃくちゃいいファンがついてるなとも思った。それはファン層にも表れていて、カップルからシニア層から子供連れから濃い目お笑いファンのおじさんまで、客層が今まで見たお笑いライブでも指折りで幅広かった。

どこかの層に偏らず、本当にホテイソンの笑いが好きな人だけが集まっている感じがあって、それが非常に心地よかった。

ネタに「女性ファンに寄せよう」とか、逆に「濃い男ファンだけを笑わせよう」みたいな阿り方を全く感じないところが、幅広い客層にウケている理由なんだろうなと思った。

それでいて、マッチョ漫才みたいなショーゴの面白いと思ったネタを貫き通す尖りも残っており、過度な下ネタとか過激な暴露みたいなことをしない根の優しさみたいなものも感じられるところが、魅力的なんだろうなと思った。

だから、めちゃくちゃバランスのいいコンビだなと思った。

絶対に笑かしてくれる実力と、気まずくならない笑かし方。そりゃあ、カップルとかで見に来やすいだろうなと思った。

あと、今回の気づきとして、たけるさんの声がでかいのは知ってたけど、ショーゴさんの声もめちゃくちゃ通るのが驚きだった。

そして、2人ともめちゃくちゃ滑舌がいい。
「声がこもってしまって、せっかくの笑いどころで面白みが半減する」みたいなシーンが一切なかった。ネタ中の全発声が、これでもかってくらいクリアに聞こえる。

ネタに声量とか発音とかで余計なノイズが入らないのも、ファン層に年齢を問わない理由の一つなのかなと思った。

ともかく、めちゃくちゃ面白かったので、次回公演も行きたいと思った。
そして次は必ずパンフレットを買ってサインを貰いたいと思った。

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