見出し画像

ラルフ・ブライアントという男

割引あり

1961年アメリカ合衆国ジョージア州で
生まれたラルフ・ブライアントは小学生の時、
兄に教えてもらい野球と出会います。

兄がオールバニア州立大学の野球部に入部すると
後に阪急ブレーブスで三冠王となる
ブーマー・ウェルズと
チームメイトになった事から、
自宅に遊びに来ていたブーマーとは
中学生の頃から面識があったそうですが
まさか十数年後に日本でタイトル争いを
する事になるなんて
その時は想像もしませんでした。

農業大学に進学したブライアントは野球よりも
アメリカンフットボールに夢中になり
ワイドレシーバーとしてNFL入りという夢を描きます。

しかしブライアントの打球を遠くへ飛ばす能力に
目をつけたロサンゼルス・ドジャースの関係者は
MLBドラフトで指名、一度は拒否されましたが
翌1981年、前回のドラフトで指名されながら
入団しなかった
選手を対象とした二次ドラフト1巡目で再度指名され
入団する事となりました。

2Aで年間31本塁打を放つなど4年間の
マイナー期間を経て
ついにメジャーデビューを果たしましたが
レギュラー定着とはいかず、
一軍と二軍を行ったりきたりの日々を送っていた
1988年の5月、
人生を大きく変える1つ目の転機が訪れます。

「名古屋も大阪もどこにあるか知らなかったけど
中日のスカウトが誘ってくれたから
迷いなく日本行きを決めたよ」と
ドジャースと友好関係にあった中日ドラゴンズに
年俸780万円で移籍が決まり、海を渡って来たのです。

俳優のエディ・マーフィにそっくりな
身長185センチ、体重94キロの助っ人は、
中日の二軍選手として
ウエスタンリーグに出場、26試合で打率2割7分5厘、
6本塁打の成績を残しました。

ここから先は

2,855字

よろしければサポートお願いします! いただいたサポートはクリエイターとしての活動費に使わせていただきます!