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入院について(腎生検)

2年前から原因不明の潜血が出ていた。
健康診断に引っかかり、その後造影剤を入れたCT検査とMRIをするも
癌や結石は見つからず、その代わりに小さなヘルニアが見つかって
経過観察となっていた。
それ以降も2ヶ月に一回のペースで、私は1型糖尿病での外来では採血と検尿をしていて、蛋白尿は±くらいだったけど潜血が出ていた。

2月の最終週の3連休、バンド練習を控えていたので実家の京都に戻った際
風邪をひいた。38度くらいの熱が出た。急だった。下半身の筋肉が兎に角痛くて、「あ〜これはインフルぽいな」とも思った。
発熱の前日の夜、友人と飲んでいたんだけど、お酒と、久々にお腹いっぱいにご飯を食べたせいか急に帰り道で吐き気に襲われて、阪急電車のトイレで全てもどしてしまった。吐いた後は超すっきりしたので、何事もなかったかの様に普通に電車に乗って家に帰った。そこから、発熱した。
食欲がそこまで沸かなかったので、熱があったけど摂取したのは小さなおにぎり1つ。と少量の水分のみ。これがあまりよくなかったんだなとも思うが、
そこから目で見てもわかるくらいの茶褐色の血尿が出た。

2年前、MRIを撮って結果異常なしだった時、チラッと腎生検の話は出ていた。
やるかやらないか。特に急ぎでやった方がいいという感じではなかったことと、
当時、造影剤を入れたCTとMRIまでして、やり尽くした感があったので
先生がそういうなら・・・・という気持ちもあって、腎生検をする決意が無かった。けど、目で見てわかる血尿。これは今やっとくしかないだろう。
ということで3月4日から急遽5日間の入院スタート。

2月26日の血液検査では、潜血3+ 尿蛋白2+
入院直後の検査では潜血は変わらず3+ 尿蛋白は±という感じでそちらは落ち着いてた。尿の中の赤血球が変な形で壊れているらしく、iga腎症である可能性があるとのこと。
色々調べると指定難病らしくて、これも自己免疫疾患。私が7歳に発症した1型糖尿病も自己免疫疾患なので、同じものだった。もしiga腎症じゃなかったら
何らかの慢性腎炎になり、そっちの場合は治療方法がないと告げられる。
腎機能は現在まだ機能はしているので、今後10年後、その先に透析治療にならない様に厳格な血糖値コントロールが必要になってくる。

色々と調べると全てが憂鬱で、耳を塞ぎたくなる。
そもそも、働いてお金を稼がないと生きていけないし、医療費だって馬鹿にならない。毎日血糖値のことを今でも頭の片隅に置いて生きているけれど
プライベートのことも考えて体のことも考えて生きるのって、難しすぎる。
でも、腎生検を40歳でやるのと、今やっておくのでは、きっと未来は違うから・・完治は難しいけれど、寛解はできるはず。そう考えて取り組むしかない。

入院1日目は、14時から病院で受付を済まして、付き添ってくれた母と別れ、病棟に案内される。4人部屋の一角。懐かしかった。7歳に1型糖尿病を発症したときも同じ病院に入院していたから。あれから25年が経ったのか。

1日目の夜ご飯🌕
魚の小ささにびっくり。笑 普段そこまで最近はたくさん食べないけれど
流石に少なくて、夜中は空腹に耐えるのが結構辛かったため栄養指導の先生に相談したところ、私は身長154センチで1日の摂取カロリーは1400までOKとのことで
翌日から少し増やしていただけることに。


2日目の朝ごはん☀️

結構増える。減塩食パンというものがあることを初めて知る。美味しい。
7歳に入院していた時は、この食パンがほんっとうに美味しくて
朝ご飯だけが唯一の楽しみだったことを覚えている。
その時はバターを塗っていたけれど、今回はジャム。ジャムは正直、甘くてあまり好きじゃない。看護婦さんに明日からジャムじゃなくてバターにしてもらえますか?とお願いしたらもう変更するのは難しいかも・・・とのことだった。
ワガママ言い過ぎである。出されたもんを食え。
にしても、普段朝ご飯って、精々パン1個と時間あればヨーグルト、とかスープくらいなのでこんなに豪華な朝ごはん、退院してからは食べれないと思うし
どうしても朝は睡魔に負けちゃうから、朝ご飯を抜いてしまうんだよね・・・
かといって朝から野菜摂取!と考えるのもなかなかできないから
考えもの・・・タンパク質は食後緩やかに血糖値が上がるので
牛乳+ヨーグルトっていう組み合わせが、高血糖に繋がる。

この日は腎生検当日だったので、昼ごはんは無し。
14時にベットのまま処置室に移動する。
まずこの腎生検の前に補液の点滴を刺されるんだけど、私の経験上
点滴の針がやっぱり一番痛い。体内に針が入っている感覚、薬が入る感覚が気持ち悪くって、そこに集中してしまう。
処置室に入ると、腎臓内科で診てくださった先生以外に4〜5人くらいの人がいた。医者の卵っぽい、見学の女の若い助手っぽい人。腎臓の道一筋!って感じのベテランの先生が二人。「緊張しますよね、今麻酔打ってますからね」と優しく声をかけて下さる女の先生。

思えば、自分は様々な物理的「痛み」を経験してきた。

まず、何度も述べているけど1型糖尿病になった時。1日3.4回の血糖値測定。
当時は指の先に針を刺して、指先から出た血で血糖値を測定していた。これが地味にジンジンして痛い。発症から25年経った今では手のひらの月丘と呼ばれる部分で血を採っている。後は毎日のインスリン注射。ほぼお臍横のお腹に刺している。
インスリンの針はめちゃくちゃ細くて小さいため、ほとんど痛くないけど
たまに痛点に当たるときがあって痛い。運が悪かったな〜と思う。
あとは2018年ごろから導入し始めた「freestyleリブレ」。二週間に1回取り替えが必要だけど、これをつけていると自動的にスマホに連動して血糖値を測定してくれる。リブレの交換をするとき、ハンコ注射みたいな器具を使用して内太ももに取り付けるのだがそれがたまにめちゃくちゃ痛い。血が飛び出るときもある。

後地味に痛かったのは、CT検査の際に造影剤を入れる針を刺した時。
あれは痛かった。総じて針がぶっ刺さっている状態は痛いんや。

あと番外編で言うと、免疫力が低下すると膀胱炎になって痛かったし
針が刺さった訳ではないけど婦人科系の検査もいくつかしてる。
婦人科系は激痛というよりかは不快指数が高まる。

でもどれだけ痛くても耐え抜いてきた。耐えねば生きれないから。
だから私は、自慢したくないが
そんじょそこらの人よりかは痛みに耐性があると思う。

麻酔の針が2回ほど、背中に刺さる。麻酔が入ってくるあの感覚もやっぱり痛い。
腎臓にも麻酔が入る。
「箭野さん、1回、音を聞いてもらいますね」
先生がそう言うと、バチン!!とハリセンの様な音が鳴る。
私はうつ伏せで寝ていて、先生とは違う方向を向いているため、先生が何をしているのか全く見えなかった。え。今ここで先生ハリセン鳴らしてる?www
どうやらこの音、腎生検の針が腎臓に刺さった時に鳴る音らしく(!)
音が鳴るからびっくりするかもだけど、先生の指示通りに息を吸ってほしい時は吸って、息を止めてほしい時は止めて、楽にしてほしい時は楽にしてと言うから
その通りにしてほしいとのことだった。
腎臓は息をすると、僅かながら上下に動く臓器なので
息を吸ったり吐いたりして、先生はエコーを見ながら腎臓の場所を特定して
針を刺すらしい。技術が凄すぎる。

局所麻酔なので、先生と話しながら、腎臓に数回針を刺される。
麻酔はしているものの、腎臓に針が到達したのがわかった瞬間、「ウッ」という
鈍い痛みが走る。
腎臓は血管が集中している臓器だから、針を刺した後はすぐに針を抜いて、
先生が10分間、ぎゅっと力強く圧迫して止血してくれる。
実は昨日の入院時の採血で、かなりの量の血を採られたのは、この出血が結構多い場合は自分の血液で輸血する必要があるかららしい。
余談になるけれど、私はもともと筋肉質のため、背中の筋肉が人よりもしっかりしているらしく(笑)腎生検の針が最初刺さりにくくて先生が苦労していた。
結果、針を新しいものに変えてもらったところ刺さりが良くなった。
「筋肉に自信あり・・と」先生が呟いてるの聞こえて笑ってしまった。
笑うと、内臓が痛い。
幼い頃はずっと空手をやっていたからか、いつの間にか黒帯になり、
私の体は筋肉質に出来上がっている。おかげで何か怪我をしても自然と受け身が取れるからか、大きな骨折はしたことがない。まさか筋肉が硬すぎて針が刺さらないという支障をきたすとは思ってもみなかった。

1時間ほどで腎生検が終わり、ベットのまま病棟に帰ってくる。
2時間は仰向けで要安静だったので、ひたすら携帯を触る。
2時間経つと、お茶が飲める様になり、遅めの昼ごはんを食べた。時計は16時50分だった。

いつもこんなにしっかり白米を食べないので、入院食はめちゃくちゃ血糖値が上がる。うどんやそば、パスタ、ラーメンが好きなので、麺類でいつも計算してしまうのでどうしてもそこの調節が難しい。あと、背中をベットに付けての様安静のままの食事だったので、地味に食べづらくてそれも辛かった。

2日目の夜ご飯は、遅めの21時に変更してもらった。
味付けは確かにちょっと薄いけど、普通に美味しい。白ごはん多いなと思いつつ
しっかり完食する。笑
この日はベットに要安静の指示だったので、歯磨きもベットの上で済ました。
もちろん排泄も。これが結構難しくて最初なかなかできなかったんだけど
容器を変えたらなんかめっちゃ上手く取れて、看護婦さんに褒められた笑
看護婦さんって・・・本当にすごいなと改めて尊敬・・
「NIKEのエアリフト履いてはるんですね〜」「(私のスマホケース見ながら)サウナお好きなんですか?私もこのシール持ってます!スリコに売ってますよね!」
「箭野さんとは趣味が合う気がします」
元気しか出ない。仕事忙しいやろうに、そんな中でも色んな話して、いつの間にか安心感を与えてくださってる。

3日目の朝ごはん☀️
相変わらず苦手なジャムがついてるけどこの日はツナが別添えでついていたので
ツナを食パンの上に乗せて食べた。
朝にベット要安静が解除されたので、ベットから背中を離してご飯を食べれた。
左側の腎臓に針を刺した場所は、医療用のテープでがっちり固定されていて、
そのテープを剥がすのが点滴と同じくらい痛い。皮膚が破けるかと思うレベルで粘着力が強い。腎生検では「痛い」とは言わなかったのに、このテープを剥がす時痛すぎて看護婦さんに「いたいいたい〜〜」と言ってしまう。
立って歩くこと、当たり前にできていることは、本当に恵まれていて幸せである。

お風呂は入れないので、ホットおしぼりで体を拭く。温かい。
ちょっとサッパリする。でもやっぱり湯船に浸かりたいな・・・


3日目昼ごはん。八宝菜。
この右の酢の物よりも、メインの八宝菜の方が味が薄い。
でもこうやって減塩に慣れていかないといけない。
普段、自分がいかに塩分を摂りすぎているのかを身に染みて感じる。


3日目夜ご飯。
和風ハンバーグ、しっかり味がついてて美味しかった。デザートなのかおかずなのか分類するのが難しいけどトマトのゼリーもついてた。温泉卵ってやはりGI値が低いんだろうな。入院食は勉強になる。卵は大好きなので、退院してもほぼ毎日食べると思うから。でも油を使うとGI値がどうしても上がってしまいがちだから、目玉焼きとかも本当はあまり良くないんだろうな・・・
今後は温泉卵か、ゆで卵。

実は3日目の朝11時から、蓄尿をしていた。
24時間自分のおしっこをトイレで溜めて、1日分の尿蛋白を調べる検査も、この腎生検と同じタイミングで実施するらしい。
結果は尿蛋白はまあ異常なしとのことでした。少ないわけではないけれど、たくさん出ているわけでもないとのことでそこは一安心。
後は潜血のみ。やはり、iga腎症が濃厚なのかも。色んなことを夜は考えすぎて、辛くなる。これからのこと。身体、まだ結婚もしてないし、本当は赤ちゃんだって欲しい。今年私は33歳になる。仕事もちょうど退職したタイミングでの血尿発覚だったので、次働く際に気をつけるべきところは、体に負担をかけない様にすること。
血糖値はストレスやホルモンでも上昇するので、なるべくストレスが少ない仕事を探そう。日々の血糖値コントロールをしやすいように。納期や顧客対応に追われるがあまり急いで昼食をかき込んで血糖値を爆発させない様な仕事。
そして厄介なのは、このiga腎症だった場合、2ヶ月に3日ほど点滴のステロイド治療が必要になるところ。
1型糖尿病があるので、ステロイドは血糖値を上げてしまう薬なので、きっと追加打ちが必要であることと、体重も増加するだろう。見た目も変わるだろう。
色々と先が思いやられるけれど、このタイミングで検査を受けて良かったのかもしれない。今は血の色はなく通常だから、「風邪引いてて単純に体弱ってただけかも」と捉えてほっといてたかもだし、放っておくとゆくゆくは腎不全に移行してしまうんだから。
前向きに考えるしかない。医療が受けれることに感謝して、1ヶ月後の検査結果を待つのみである。

4日目の昼ごはん。朝ごはんの写真を撮り忘れてしまった・・・ショック。
でも2日目、3日目と変わらず、食パン+おかず+ヨーグルト+牛乳+フルーツ の組み合わせだった。やっぱ多いな、普通にこうやって書くと。毎日こんなに豪華な朝ごはん食べれるわけないでしょ。

そして4日目の昼ごはん、今回の入院食で一番テンションが上がったかも。なんとカレーである!カレーって、糖尿病の人で健康管理されている人はもうご存知かもしれないが、馬鹿みたいに血糖値上がるんですよ。ご飯の糖分は勿論のこと、カレールーも塩分多いし、具材もじゃがいもとか芋類入ってると尚更血糖値がぶち上がります。(でも、CoCo壱のカレー大好きです)
ルーの量は少なかったけれど、めちゃくちゃ美味しかったです。
そしてキウイまでついてた。ありがとう入院食。

ということで今この日記を書いているのが4日目の夕方なので、最後の晩餐はこれから。
続きはまた別で書こうかなと思います。
どんな検査の結果であれ、まあ最初凹むでしょうが、治療方法を今から取り入れて
将来透析生活にならない様にしたいと思ってます!!
この自分の日記が、少しでも誰かの支えやアドバイスになれば幸いです。

因みに、この入院生活中で私はハリーポッターを今更ながら映画全部観ました。
ハリーポッターめっちゃおもろいな。ファンタビもこの流れで観ようかしら。
スネイプ先生の最後のシーンで病棟で号泣(笑)理解できなかったシーンについては原作を読んでいた恋人に解説してもらいながら観ました、良かった・・・・
魔法使いたいよお〜〜魔法で全世界の病気が治る日が来ればいいのにな。


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