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KBMって、何ですのん? BtoBマーケ関係者向け

前提として、今回の記事はBtoB営業やマーケティングに関する内容だ。

なので、おそらく万人受けしないだろうし、あまり伸びない記事だろう 笑

実際以前書いたこの手の記事が、過去最低レベルの反響だったりことも、それを物語っている 笑

note:BtoBのエンプラ狙いマーケティングの難しさを、婚活&物件選びで例えてみた


ということで、いつもはわかりやすさ最適化で書いているが、
今回はターゲットを絞って書くので、専門用語や
カタカナ用語も多くなるかと思う。
*タイトルから、3文字英語を使っていることからも伺える。

・カタカナ用語使うのなんだかなー
・本当に頭の良い人は、わかりやすい言葉で説明するのだぞ
・造語つくればよいと思っているのってなんだかな
・結局、経営者マーケティングをかっこつけていってるだけやん

等々、思うこともあるかもしれないが、温かく見守って頂けると嬉しい。
そしてコアな10人に1人の人に響いてもらえたら、幸いだ^^

KBMとは?


さて、前置きが長くなったが、ここからが本題だ。

まず、KBMが何の略かというと(Keyperson Based Marketing)の略だ。
経営者マッチング、マーケに絞って7年半以上実践、研究している中で、僕がつくった造語である。

これは、要は企業単位でなく、決裁者単位でターゲット選定し、マーケティングする方法だ。

背景として、通常企業がアウトバウンドでマーケティングする際、
企業単位でターゲットを区切ってアプローチすることが多い。

例えば、
・規模:従業員数○人以上
・業種:○○業界
・エリア:○○
等といった具合だ。

ただし、この場合いくら狙った業種までアプローチできたとしても、
その先の決裁者までアプローチできないという問題がある。

そこで、企業(Account)単位でなく、その先の決裁者単位に絞って
アプローチをしようというのが、KBMのベースとなる考えだ。

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例えば、決裁者に手紙を送る、会いたい決裁者リストに対して顧問等から紹介してもらう、決裁者商談専門のサービスを使う、タクシー広告等、手法も多岐にわたる。

経営者交流会に参加する、ゴルフ会に参加する等も、広義ではKBMと言えるかもしれない。
会社単位というよりも、人単位というところが1つの特徴だ。


*ここで前提として補足をすると、僕たちはABMに対して前向きな考えだ。ABMもKBMも目的ではなく、山の登り方で。登り方が違うだけで、アプローチして解決しようとしている課題、山は類似している。
個人的にはどちらかをor条件でするのでなく、&条件で両方使ったら良いかなと思っている。


KBM:決裁者ならではの購買パターン

さて、このようなKBMを運営・研究する中で、いくつかのことがわかってきたので、本記事ではそのうちのいくつかを書いていこうと思う。

ここではまず、あえて売り手側の心理でなく、買い手である決裁者側の心理から説明していこうと思う。

その特徴の一つに、WHATから買うのでなく、WHOやWHYから買う"信頼買い"というものが挙げられる。

これは、通常の購買パターンに加えて、KBMを通した決裁者ならではのもう一つの購買パターンがあるということであり、別名"セレンディピティ買い"とも呼んでいる。


どういうことか。通常、企業の担当者が何かを買う場合、
まずWHATとしてのニーズがあり、そこに対して見積もりをして、
比較検討し、購買に至るケースが多い。*下記図水色部分


もちろん決裁者の場合でも上記のように購買するケースはある。
だが、決裁者の場合はそれだけでなく、

出会う→信用する→購買する

という、もう一つ購買パターンがあることがわかってきた。
*下記図オレンジ部分

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どういうことか。例えば、ホームページのリニューアルをしようとしているA社長がいるとする。
色々見積もりをしようと思うが、ここで今の時代の場合、ホームページ制作業者が多すぎて、どこを選んだら良いかがわからなくなってしまう。

そんな中飲み会で知り合ったB社長がホームページ制作をしていると知る。
そのB社長と個別で会ううちに信頼し、『どうせホームページを買うなら、まだ会ったことない会社より、信頼できるB社長から買おう!』となるようなパターンだ。


このような信頼買いは、特に下記のような商材において有効である。

1競合が多い商材・マーケット 
例えば先ほどのホームページ制作以外に、採用支援会社や広告運用支援の会社等も、色々な会社が多く、どこが良いかがわかりにくい。
当事者にとっての差別化も、購買者にとってそれらが1見えない2そもそも差別化として認知されない等の問題があるのである。

2士業やコンサル等、WHAT先行型でなく、WHO先行型の商材
明確に人の時間や価値を売るような商材の場合、信頼買いと相性が良い。

例えば、交流会や飲み会等で決裁者と出会って、MTGし、信頼して購買につながるケースや、人からの紹介経由での契約が多いという声が多いのも、そういった性質がある。

*ちなみに上記2つのような商材については、『冠ずらし』や『WHOプッシュ法』等、色々なマーケ手法があるのだが、専門的すぎるので、今回は割愛する。


*KBMの中の1つの側面である信用買いについて書いただけなので、上記ターゲットじゃないとKBMに当てはまらないかというと、そんなことはない。

KBM:顕在アポイントと潜在アポイント


さて、今の話は買い手目線での話だったので、ここからは売り手目線の話を書こう。
まずアポイント獲得の導線やサービスに置き換えてみよう。

ここでは、顕在ニーズ型の集客アポイントと、潜在ニーズ型のアポイントと分解して、説明してこうと思う。



まず顕在型について説明すると、ニーズに訴えるサービスで言うと、比較や見積もり系のサービスがある。


例えば引っ越しをしようと思っている人が、問い合わせすると、
引っ越しの見積もり業者が登録しているサービスから連絡が来るケースなどがあげられる。

この場合、相手のニーズが強いのが大きなメリットだ。
これは非常に強い要素で、リスティング広告が強いのはこういった背景もあるだろう。だが一方で、プル型の要素があるため、ターゲット性、決裁者性、アポの独占性が低くなりやすいという点もある。
*下記図左側

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次に、潜在型について説明すると、経営者に対してこちらからアウトバウンドでアプローチする場合、ニーズは中々顕在化されていないケースが多い。

だが一方で、ターゲット性や決裁者性、アポイントの独占性が担保されやすいというメリットがある。


ここで伝えたいのが、顕在ニーズサービスと潜在サービスは、それぞれリスティング広告とFacebook広告のように、どちらが良くてどちらが悪いというものではないということで。
レベルのような縦軸の話でなく、属性のような横軸の話である。

*単にプル型とプッシュ型の違いじゃね?というご意見もあるかと思うが、省略して書いてしまっている部分が多分にあるのでご容赦頂きたい。


KBM:実質的決裁者と、象徴的決裁者


さて、ここらへんからはマニアック度を少し上げていく 笑
決裁者といっても多岐にわたるということの話の一つとして、象徴的決裁者と実質的決裁者という話をしていこう。

象徴的決裁者とは、肩書をベースとしているケースをイメージしてもらえるとわかりやすいかもしれない。リストとしては代表であるが、実際は特定領域の決裁権を持っていないようなケースに当てはまる。


例えば『大手の会社になると、そもそも社長とか会長は権限委譲をしていて、決裁を持っていなかったり、現場をそこまで把握していないケースが多い』というようなケースが実際にあげられる。


そういった時に『A社長は、象徴的決裁者ポジションにいるが、実質的決裁権は実は○○さんが持っている』みたいな会話が生まれる。

また、『この会社の実質的決裁者である執行役員の○○さんを抑えにいくのが、結構効果的だよね!』ということも言えたりする。



このようなことを話すと、『よし、ターゲット企業の実質的決裁者を狙うぞ!』と思う人もいるかもしれないが、一方で実質的決裁者の情報は中々表に出にくかったりするのが、これまた難しいところだったりもする。


そんな時の解決方法はいくつかあるのだが、例えば象徴的決裁者にアプローチし、そこから実質的決裁者におろしてつなげてもらうや、内部の状況に詳しい外部の顧問等からリファラルしてもらう等のケースが挙げられる。

どうしてもその会社を落としたい場合には、その会社の社内関係図をつくるようなやり方まであったりする。

だが、いずれにしてもこのような大手へのアプローチの場合は、決裁者マーケティングをより深めた、決裁者"群"をベースとしたステークホルダーマーケティングになるのだが、これまたマニアックすぎるので、本記事では割愛する 笑



KBMのデメリット


さて、こういった概念を伝える上で、KBMのメリットだけ書くのはなんだか気持ち悪いなーというのが、僕の性格なので、KBMのデメリットも伝えておこう。笑
デメリットというか性質として出てくるものの1つが、『等価交換の法則』だ。

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相手企業には決裁者を出てきてほしい、でも自分たちはでていきたくない、は正しいようで、正しくない。


こんなことをいうと、決裁者にそんな時間はないよ!今、権限移譲しているんだよ!と思うかもしれない。


だが、そんな時は、営業や商談というものの置き換え目線でなく、別のものの置き換え目線で考えでぜひ見てもらえたら面白いかもしれない。

例えば、経営者の皆さんは経営者飲み会に参加するだろうか?

その時は、経営者自身が直接参加するのだろうか、それとも誰か別の人がいくのだろうか?

逆に、その中に営業マンがたくさんいたら、どうだろうか。

ある意味ではそういったもののDX、オンライン代替だと捉えて頂けると理解頂きやすいのかもしれない。

さて、でもこんなことを言うと『じゃあ平野さんは、GOOGLEの社長が毎回アポイントに出ろっていうことですか?』というような意見もあるかもしれない。

だがそこは、企業規模と決裁者性の掛け算で考えると良いかもしれない。

規模感(ここではわかりやすく従業員数で書いている)×決裁者性の高さの総和があっているかどうかは、一つのポイントかもしれない。

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KBMをもっと具体的に

さて、ここまでこんな話をすると
『理論はわかった。ただKBMしたいと思ったが、具体的にどうしたらええねん!!』という声が聞こえてきそうだ。

プチ宣伝ぽくなるかもだが、僕達が運営するチラCEOは、KBMを支援するサービスだ。KBMに興味ある方がいたら、ぜひ連絡もらえると幸いです。

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プロダクトでなくKBMという概念であり、
BtoBでなくCtoCなのかもしれない

ある意味、僕らはチラCEOというプロダクトを売っているようで、
その実、KBMという概念を売っているとも言えるのかなと。

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それは例えば、プロセスエコノミーという概念や言語を
広めていくようなマーケティングとも、本質は近いのかもしれない。


そしてKBMの概念は、ある意味『会社』というものに対しての捉え方も変えてくる。

下の図のように、会社という1つの概念・単位でなく、
数百という"人"の集合体として捉えている。

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*余談だが、よく『企業は人だ』という人がいると思うが、本当にそうなら、採用という対内だけでなく、対外に対してマーケティングをするときにも企業は人だとして、マーケティングしてみるのも、ありかもしれない。

"社"数単位でなく、"者"数単位になるような感じだ。

そういった意味では、ある意味僕たちはBtoBのビジネスをしているようで、決裁者のCtoCビジネスをしているといえるのかもしれない。

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KBMがいつの日か広がることを夢見て

『BtoB営業では、決裁者にアプローチするのが大事だ!』ここまでは多くの人に納得や共感を得やすいと思っていて。
おそらくマーケットにも、これからさらに決裁者、経営者向けのプロダクトやサービスも増えてくるんじゃないかなーと思っている。

ただ、その一歩先である、上記含むKBMの考えは、おそらく今はまだあまり多くの人には共感されにくい、もしくは部分的共感かなーと思っていて。

わりとアーリーアダプター向けの話だし、1~2割のコアな人に響いてもらえたら十分だ。

そういった意味では、この記事はいつかどこかの未来の誰かに向けて書いている感覚だ。 いつか時限爆弾的に、この記事がブレイクすることを夢見ながら、書いているのかもしれない。


創業してから7年、ボクと仲間の愛情がたくさん込めたサービスの想いを、手法まで落とし込んだのが「KBM」で。それでもまだまだ勉強中の日々なので、これからもコツコツ、研究、実践していきます!


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