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HOLLOW KNIGHTで地下王国の深淵をなぞる(あごぶろぐ)

新年に突入してから自分はFit Boxingに情熱を捧げていた。すべては健康のためだ。だが・・・誰もが知っている通り、身体に悪いことほど美味い。そして楽しい。血に飢えていたこともあって自分はすごい冒険がしたくなった。これは健康ボクシングからの反動と言っていいだろう。古きしきたりの世界、薄汚れた暗闇の中を突き進み……たった一つある真実の光を目指す。そういうことがしたくなり、このゲームに目を付けたという経緯だ。HOLLOW KNIGHT……有名なゲームであり、常にSwitchセールランキングの上位に君臨し続けているインディーズゲームの王……そしてメトロイドヴァニアだ。自分はDEAD CELLSを購入する以前からこのゲームをチェックしていたので二つの道でかつて迷い、当時はピクセル血しぶきが派手に舞うのが見たいからDEADL CELLSにした。今回は迷う理由がないのでHOLLOW KNIGHTだ。このゲームは頻繁にセールをやっており、1000円以内で買えることも多い。だがそのボリュームはフルプライスに引けを取らない……連綿と続くDLCによってボリュームUPを続けられているからだ。拡張されていく地下王国への片道切符……自分は酒場のカウンターに紙幣をそっと置き、地下へ繋がる通路へと足を向けた。

ちなみにこの記事では一応、ストーリーやボスのネタバレはしない。だが一部のチャームの話はしているので知らない要素を見たくなければ飛ばすか、記事を読まないことをオススメする。

OLLOW KNIGHTだ……

自分はどんなゲームかを説明する前にゲームトレイラーを必ず張る。文章で解説してもそのゲームの詳細をうかがい知るのは難しいがトレイラーなら一発であり、自分は分かりやすく手っ取り早い方法を好むからだ。さて、そろそろ綴りを間違えそうなのでカタカナで表記するが、ホロウナイト……ホロウナイトのジャンルはメトロイドヴァニア。2Dの探索アクションゲームだ。ビジュアルは滑らかなる手描きアニメーションであり、自分はこのトレイラーを見た時にCupheadを思い出した。では主人公は? このNOTEの一番上バナーで仁王立ちしているであろう仮面の騎士だ。槍のように細長い、釘と呼ばれる武器を手にしたこの小さなムシが冒険の主人公となる。主人公は荒れ果てて封鎖されつつある古代王国ハロウネストへ繋がる地下に現れ、繁栄していたはずの一つの文明が滅びた理由を探り出していく。その道は険しく、自然と狂気、そして澱のように溜まる死者の無念に満ちた深いダンジョンの中を彷徨うことになる。舞台となるハロウネストはかつてあったムシの王国であり、このゲームはムシたちの世界を幻想的な筆致で描き出している。その世界観は雄大であり、どこかグロテスクだ。ハロウネストに存在する生き物の多くはムシであり、ゲームとして題材にしているのは珍しいと自分は思った。ムシを嫌う者は一定以上いるからだ。だが、このカワイらしいビジュアルを全て手描きで用意されていると知ったら多少の苦手意識はもうどうでもよくなるはずだ。プレイヤーがムシが好きか嫌いか、そんなレベルの話ではなく、ホロウナイトの世界はただ美しい。

迷うことが楽しくなったらもう虜になっている

地下王国は迷宮と化しており曲がりくねった道と意地の悪い罠、狂気に取り憑かれたムシでいっぱいいっぱいだ。こんな終わりきった場所に身一つで主人公は降り立つことになる……この苦難がわかるか? グーグルマップは当然使えない。探索を進めるためには地図を売っているNPCを地域ごとに足で探し出し、地図を買ってからも自分の足で歩いた場所を羽ペンで記していかなければならない。この不安はやってみないとわからないかもしれない。疲れを癒やし、地図の空白へ道筋を書き込めるベンチ(休憩所)はどこだ? そもそも地図を売ってくれるNPCは一体どこにいる? 地下へと進めば進むほどに道は文明とかけ離れ、予想できない形に変わっていく様はまるで生き物のようだ。そして何より重要なのが一つの地域が隣接する複数の地域に繋がっていることだ。一本道ではない……地図に書かれていない道を進む中で突然、その地域とは異なる文明や自然の息吹を感じたとき……プレイヤーの中に感覚が押し寄せる。それは気づきや、当て所もない探索が報われたというカタルシス。ホロウナイトの地域の移り変わりはグラフィックで分かりやすく描かれており、慣れれば慣れるほどに肌で感じ取れるようになっていく。似た感覚で言えばオクトパストラベラーの旅の中、地域の境で自分が感じたのは情緒だった。このホロウナイトにおいては発見だ。こうした境界が可視化されていることに自分は常に感謝しているし、そのおかげで迷うことに楽しみを見出すことができる。例えそれがおぞましい場所へ足を踏み入れた一瞬だったとしてもだ。これはプレイヤーがマゾ野郎になったわけではなく、ゲームのビジュアルがうまく活かされているという証明だ。

生と死が交錯する

アクション部分はどうか? 主人公の基本アクションは釘を前後左右に振るう、そしてジャンプ。これだけ見るとシンプルだがこの手のゲームは大元がシンプルであればあるほどに奥深い。主人公は探索を進める中で魔法や、二段ジャンプとかを覚える。メトロイドヴァニアの真骨頂であり、探索すればするほどにアクションの幅が広がり、行ける場所が増えていく。だが楽にはならない。それはなぜか? 迷宮は奥まれば奥まるほど様々なアクションの組み合わせと機転を必要とするからだ。いいか? 今の現代社会は我々が二段ジャンプとかができない前提で成り立っている。二段ジャンプができれば二段ジャンプ必須の建物とかが立ち、現代社会はパルクールの危険でいっぱいになるだろう。つまり要求されるアクションが増えることで増す危険もあるということを自分は言いたい。他には……釘による近接攻撃には小さな反動があり、切りつけた際に主人公はやや後ろへと下がる。この反動が動きのリアルさを追求しながら爽快感と共に難度を生んでいる。ホロウナイトには武器の種類などはなく、弓や斧、銃口つきトンファーとかはないがその代わりに基本アクションである釘の扱いについて習熟する必要があるというわけだ。さて、自分は先ほど「生と死が交錯する」と書いた。自分がアクションゲームの記事を書く時はつねにこの文言を書いている気がする。生と死……交錯……これは自分の語彙が乏しいのではなく、生と死が交錯するような真の戦士のゲームしかやらないという証左でもある。もちろんホロウナイトもその類にもれないので、要するにすぐに死ぬ。

ホロウナイトでは主人公が死ぬと仮面が割れ、中からミミッキュみたいなのが出てきて死んだ場所に漂うようになる。このミミッキュのようなヤツは何者なのか? それについてはこの記事で語るつもりはないが、ミミッキュは死亡時点で主人公が持っていたジオ(このゲームでの通貨)を全て所持しているのでこのミミッきュを倒して主人公の身体に取り込まない限りはジオは戻って来ない。主人公は死ぬと最後に座ったベンチからやり直しであり、このゲームは移動を楽にしてくれる施設などがほとんどないために下手をすると非常に長い距離に渡ってミミッキュを取り戻しに行かねばならない羽目になる。さらにそこが未知の危険に満ちたエリアならばなおさら、その道は過酷なものになるだろう。ではミミッキュを取り戻せないまま死んでしまったらどうなる? ミミッチュが抱えていたジオはすべて消滅し、新たなるミミッキュが生まれる。救済は一度きりということだ。幾つかのレビューサイトではこのシステムについて既視感があると語られており「ソウルライク」と言われていたが自分はダークソウルをやったことがないのでその点についてコメントできることはない。ちなみにミミッキュをどこに置いてきたか忘れても大丈夫だ。ミミッキュはいつでも待っているし、同じマップに入るとおどろおどろしいBGMを流してくる。主人公を……待っている。健気に思えてきたはずだ。違うか?

このゲームの戦闘面で最も重要なのは「ソウル」のシステムだ。主人公は釘によって敵を斬りつけることでそのソウル……要するに魂を吸収する。吸収したソウルを消費することで攻撃魔法を放つことができるが、他にフォーカスといってソウルを集めて体力を回復させることもできる。要するに戦闘を行える限りは体力を回復させるチャンスがあるということだ。これは高難易度のアクションゲームの中では珍しい要素だと思った。ただしいつでも回復させてくれるほど敵は甘くなく、各所に配置されている屈強なボスはむしろこのフォーカスによる回復を前提とした難易度に仕上がっているようにも思える。ボスの隙は限りなく小さく、こちらの想定を遥かに超えて躍動する。画面端にいて余裕があると思っても一足飛びとかで飛んでくるので油断するな。ボスのほとんどはムシだ。だからこういうことがある。これは日常生活で学ぶことでもあるはずだ。奴らは……飛翔すると。しかしこうなるとパターンを見つけるまではフォーカスの余裕は中々ない。そして、ソウルを手に入れるためには敵に攻撃しないといけない以上、体力が減れば減るほどに敵へ接近戦を仕掛ける必要が生まれるということだ。この辺りのバランスは憎らしいほどであり、ボス戦ではそのダメージレースという駆け引きをどう処理できるかという部分が肝要となる。

広大な迷宮が物語る

ホロウナイトには大まかなゲーム進行上の流れは用意されているものの探索は一本道ではなく、探索の自由度は非常に高くなっている。それは裏を返せば一つの物語を順序よくプレイヤーに語り聞かせてくれるわけではないということだ。おそらくだがエンディングを迎えるためにプレイを最適化した場合、プレイヤーはハロウネストに起こった出来事の三割も理解できないままにゲームを終えるだろう。ホロウナイトのキャラクターたちは決して多くを語らない。プレイヤーがその歴史を紐解いていくためには迷宮を隅々まで踏破し、各地に残った伝承をかき集めていく必要がある。そしてその物語という大きなパズルのピースが探索の報酬の一つにもなっている。

自分が瞠目したのはここからの部分だ。物語の欠片というだけではゲーム的な山場にはならないため、それぞれの箇所には新たな魔法や特殊能力が付与できる「チャーム」、あるいは新たな釘の奥義などが用意されている。自分からしてみれば惜しいことはこの上ないが、ストーリーにさほど興味がない者にも分かりやすい探索の成果を与えるためだろう。ゼルダの伝説ブレスオブザワイルドをやったことがあるか? あれはすごい数の祠(ミニダンジョン)を各地に点在させることで短期目標をめちゃめちゃな数用意し、どこに行っても小規模ながら探索の報酬として手に入るように作られていた。あれほどではないが、ホロウナイトも地下王国の隅々まで練り歩く楽しみが用意されている。

何よりも自分が気に入ったのは中盤以降から使える「夢見の釘」というシステムだ。この釘による一閃を受けた者は死骸だろうと霊だろうと、あるいは石碑だろうと強い思いが残ったものならばそれを詳らかにされる。NPCは元より、敵対するモンスターにおいてもその例に漏れない。荒廃した王国に生きる者、あるいは死した者の無念や願いを主人公は聴くことができる。夢見の釘はハロウネストに秘められた謎を開示させるために必要な要素であり、それがゲームシステムとも合致している。この美しい符合は自分にロードラ……ロード・トゥ・ドラゴンを思い出させる。ゲームのシステムは当然まったく違うが、ストーリーの描き方についてはまさに同じ魅力を内包していると言って良いだろう。あのゲームを好きだった者はぜひ一度プレイして欲しい。きっと求めるものを感じられるはずだ。自分が太鼓判を押す……。

DEAD CELLSにも言えるがこの手のゲームは断片的にしか真実を語らず、さほど主人公も荒廃した世界に頓着していないので物語の核心を求めるかどうかはプレイヤーの意思に委ねられている。果たして一度の冒険で物語を読み解けるのか? それは分からないが、我々には考える力があり、考える材料は迷宮の各地に用意されている。やらない手はないだろう。この記事ではホロウナイトのストーリーがどのようなものだったのか? という部分にはあえて触れないがいずれは考察し、記事をしたためるつもりだ。これは経験則でもあるが考察という言葉に敷居の高さを感じて「ぼく、正解がわからないよ!」みたいな者は多い。だが・・・要するにストーリーについて考えた時点で考察は考察だ。小難しいことはないし、論文とかにして発表する必要はない。用を足しながら考えただけでもいい。たとえぜんぜん間違っていても逮捕とかもされない。そもそも正解か不正解かなんて製作者以外はわからない。何か思いついたら恥ずかしがらずにTXTとかツイッターとかで放流すべきだ。まずないと思うが面倒なヤツに絡まれたとしてもその時は釘を抜いて一刀両断にすればいいし、これは何ら難しくはない。まずは考えてみることだ。自分もこれから腰を据えて考えてみるだろう。

冒険の反省点

自分はこの地下王国で起こった大抵の出来事をこの目で見てきた。数々の困難を乗り越え、強敵としのぎを削った……そろそろ一度足を止める時が来たので地上に近い、Wi-Fiの通った場所でこのテキストをタイプしている。酒を飲みながら。自分は冒険の中で様々な気づきを得たが、同時にあほなことばかりをしていて全くクールじゃないことも多かった。今回の記事では幾つかの反省点を述べ、もしかしたらこのNOTE記事という看板を見ることになる後進へと知恵を残したいと思う。役立つかはともかく、それは自分の生きがいの一つだ。これからもSwitchやPS4、STEAM帝国とかでセールされてハロウネストへ旅に出る者たちは増えていく。だが決してホロウナイトは簡単なゲームではない……当てになるかはともかく、何かを残すことに価値がないとは言えないだろう。反省した部分を大まかに三つに分けて解説するつもりだ。ストーリーとかのネタバレ……そういうのはないがチャームやNPCの情報すら知りたくない場合は読まなくていい。

・ちゃんと地図にマーカーを付けとくべきだった
ミミッキュを召喚する方法があるらしい
・戦い方でチャームを決めろ

・ちゃんと地図にマーカーを付けとくべきだった

これは物語の序盤から関係ある話なのでまず真っ先にしておくが、地図を売っているイゼルダの店にはマーカーが売っている。これには何種類かあるが要するに地図上で気になる部分に打っておくと分かりやすい、ピンのようなものだ。自分はこれを買っておきながらほぼ一度も使わなかった……そしてそれをひどく後悔しているので反省点に入れている。なぜ使わなかったのか? これは完全にピンを挿すのが億劫だったこと、そしてNPCの場所や大まかな部分については同店で取り扱っている他のピンを買うことで勝手に表示されるからと高をくくったことだ。確かに地図にはNPCの場所を表示する機能があるがそもそも詳細に探索できていない場所については表示しないのでちゃんとマーカーをこまめに打つべきだった。さらに物語の秘密を知るため、クリア後に探索する上で重要な石碑や看板がある場所をマークしていなかったことから後にさんざん駆けずり回る羽目となった。どうしてこんなことに? 雨に濡れながら自分は強く呪った。自らの迂闊さをだ。

では逆にマーカーをどう使えば良いか? マップには序盤から行けない場所があり、そこは一部のアクションでのみ越えられる……ホロウナイトはメトロイドヴァニアなのでそういうことが多々ある。こういう場合に例えば「高さが足りない場所は青のマーク」「地面が壊れそうな場所は赤のマーク」という風に区別を付けてマークしておくことでそれぞれのアクションを手に入れてからすぐに探し出して訪れることができるようになる。こういう当たりはゲームに慣れていれば付けられるはずだ。ゲームに慣れていなくとも怪しい場所にはマーカーを打っておいて損はない。後々にアクションを手に入れて進めるはずなのに心当たりの場所が見当たらない……そういう状況とは無縁になるわけだ。この手の悩みはゲームにおいてありがちだが、システムで補助されているにも関わらず頼らないことはほぼ縛りを課しているのと同じだった。きっとこの地下王国ではこうした工夫の足りない冒険者がいくらでも奈落の底へと落ちていったのだろう。自分はマーカーを付けることの何倍もの労力を払って各所へたどり着いたが、これほど無駄な努力はない。

・ミミッキュを召喚する方法があるらしい

自分はクリアまでに二度ほどミミッキュをジオごと消滅せしめ、有り金を全て失った。慣れていないうちは険路を往きながらミミッキュを回収する困難さに唸っていたものだが、これについては解決する方法がありそうだった。自分はこれをクリアまで知らなかったのだからどうしようもない。安全な方法でミミッキュを取り戻せる方法……それは何だ? あまり直截的に言うとただのネタバレになってしまうので控えるが……言っておくべきは鍵の本数についてだ。これは限られている。考えて使うことだ。そして呼び戻すならば然るべき場所……これ以上は言うつもりはない。ミミッキュ召喚システムを有効に使える者が増えることを願っている。

またミミッキュには関係ないがジオが集めたければ「収集の群れ」のチャームがオススメだ。これは拾い忘れたジオを勝手に拾ってくれる。チャームスロットのコストも1でお手軽だし、スロットを惜しんで小銭を拾いながら歩くよりも効率が良いのは火を見るより明らかだ。

・戦い方でチャームを決めろ

最序盤はチャームの種類も少なく、そもそもチャームを設定できるスロットが少ないので何の選択肢もないが探索を重ねることで主人公を強化できる幅はどんどん広がっていく。これについての反省は非常に簡単、自分がチャームの可能性を探らなかったことだ。ソウルのフォーカス、つまり体力の回復だけに的を絞って強化していたため継戦能力は高かったが、火力や魔法に頼った戦いの道を切り拓けなかった。チャームには様々な能力があり、自らの得意な分野を伸ばすことができる。釘による直接戦闘、あるいはソウルの消費量を抑えることで魔法を連発できるビルド……さらにチャームには組み合わせによって特殊な効果が発揮されるものもある。気づくまでに時間がかかったが、自らの戦い方に合ったチャームの選び方を模索するのが強大な敵へ打ち勝つための近道だった。

最終的に自分が選んだのは火力と魔法を捨て、耐えてフォーカスをし続けて回復でゴリ押すことだ。どうしてこうなったか? 思ったよりも空中でうまく動けなかったからだ。釘の反動のこともあるが、自分は魔法を撃つと魔法のことでせいいっぱいになり、他の操作がおろそかになる。そうした戦の中で空中は自分のバトルフィールドではないことに気づいた。ひたすら耐えて回復の繰り返し……これは戦い方としてはまったく美しくないが、自分なりに勝利を求める泥臭い形なので今となって冒険を振り返ると良き思い出となった。別に撮れ高とかを気にしてやっているわけではないため要するに勝てば官軍だからだ。生きるか死ぬかのサバイバルである以上、生き残った者が勝利者となるのはしぜんの理。その理に乗っ取りクリアした以上、胸を張る権利が自分にはある。ここでは勝利者として君臨する上で自分が愛用したチャームについて記す。入手方法などには触れない。どこかで何とかして拾ってくれ。

「バルダーの殻」コスト:2
フォーカス時に身を護る殻を出現させる。ある程度の攻撃を耐えるのでこれを使っておくと安心。苦手なパターンの攻撃の回避を諦めてこれで防御するのも手だ。

「迅速なるフォーカス」コスト:3
フォーカスの速度が上がるので必須だった。スロットの消費量がでかいのが問題だが効果のことを考えると仕方ない。モンハンで言えば早食いだが、あいつらは何でわざわざあんなガッツポーズを取るんだ? 

「超集中」コスト:4
回復が遅くなる代わりに回復量が増える。これを……ああだ。ああする。

「スポアシュルーム」コスト:1
フォーカス完了時に敵へ微量のダメージを与える胞子を撒き散らす。地形も無視していてある程度長いので回復時に攻撃を与えられるという強みが生まれる。

「ウヌの形態」コスト:2
フォーカスしながらナメクジに変身する。ジワジワと動くことができるので敵の攻撃を回避しながらフォーカスを完了させるのに便利だ。

「紡ぐ者の歌」コスト:2
小さなクモを三体召喚して自動で敵を攻撃させる。それに、四人の旅が始まる。

「幼虫の歌」コスト:1
被弾時にソウルが上昇する。回復で延々と粘る道を選ぶ以上、ソウルの補給は必須だ。

「紡ぐ者の歌」+「幼虫の歌」
この二つを同時に装備することで召喚したクモが敵にぶつかるとソウルを微量回復させる。つまり自分から攻撃しなくともクモが敵に当たるだけでソウルが補給されるということだ。自分はこの組み合わせを使うことで近接攻撃を狙わなくともソウルを回復して耐える戦法を手に入れた。このゲームは回復するためのソウルを手に入れるために劣勢であればあるほど釘を持って敵に近づく必要があるが、このチャームのCONBOによって自分はそのダメージレースから抜け出した形だ。さらに余ったソウルは攻撃に活用できる。この組み合わせで消費するチャームスロットはたったの3であり、更に旅も寂しくなくなる。良いことづくめと言って良いだろう。

探索の果てに……

自分はDEAD CELLSを購入するかどうかを決める際に情報収集した際、さんざんこのホロウナイトの評判を見てきたので心配をしていなかったが……実際にプレイしてみて本当に素晴らしいゲームだった。ビジュアル、ゲームシステム、ボリューム。どこを取っても非の打ち所がない。一つだけ不満があるとすれば一部の場所には行き来しづらく探索の中で弛れが生じる可能性がある辺りか。とはいえそれも探索本来の楽しみを損なうほどではない。自分が最近プレイした同種のゲームとしてはDEAD CELLSがあるが、あちらはローグライク要素を取り入れて一度ごとに新鮮な冒険が展開された点に対し、ホロウナイトは確固たる一度の冒険に全てを注ぎ込んでいる印象だ。もちろん、一周目を踏まえての二週目の冒険での発見や得心もあるだろうが。何にせよこのゲームが1000円でプレイできる今、我々は日常生活での金銭感覚に改めて向き直る必要があるのは確かだろう。

自分は35時間ほどプレイして101%でのクリアとなった。今はストーリーを紐解くために必要な情報を集める旅に出たり、情報を整理して過ごしている。幾つかの高難易度要素には挑んでいないのでそちらについてもやってみたい気持ちもあるが、まずは先にストーリー考察記事を書くかもしれない。ホロウナイトはゲームとしての楽しさは勿論、ストーリーを読み解くために頭を悩ませる……そういった喜びについても自分に思い出させてくれた。総合的なプレイ時間は他のゲームに比べれば少ないかもしれないが、自分はあの小さな仮面の騎士を見る度に感謝の気持ちを思い出すだろう。信じられないことだが今、自分の心にはかつてと同じ乾ききったロードラの風が吹いている……。

さて、酒もなくなったのでそろそろ地図をしまって地上へと戻ることにする。町の光も近いが、まずはベンチを探すところからにしよう。

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