見出し画像

ウィザード・オブ・レジェンドが闘争本能を呼びさます(あごぶろぐ)

自分は常々、マントの向こうに目だけ浮かんでいるヤツになりたいという欲求を抱えてこれまで生きてきた。マントの向こうに目だけ浮かんでいるヤツ……それはスタイリッシュかつクールであり、たまにユーモアも持ち合わせている孤高の男だと言える。シンプルすぎるデザインは雑魚敵を思わせるが、その行動ひとつで見た者の心を完全に掌握する……それがマントの向こうに目だけ浮かんでいるヤツだ。今回、自分はニンテンドーE-SHOPの中にそのビジュアルイメージを見出したことで「ウィザード・オブ・レジェンド」という一つの答えにたどり着いた。ちょっと想像力をはたらかせれば分かることだが、物理的にマントの向こうに目だけ浮かせるのはかなり難しい。だが……ウィザード・OF・レジェンドなら1680円とかで軽々とマントの中に目を浮かせて、さらにスタイリッシュアクションも可能だという。自分はその魅惑的なトレイラーでピクセル魔法が弾け飛び、すごい勢いで景色が流れるのを見た。マントはどうだ? 風に……たなびいている。自分はうなり声をあげた。そして一分後には酒、ドラゴンポテト、PROコン、そしてマントを用意した。新たな戦いが幕を開ける時が来たのだ。

・ウィザード・オブ・レジェンド(WoL)

ウィザード・オブ・レジェンドの世界には魔法がそんざいし、魔法学校とかがあるらしい。だがプレイヤー(マントの男)にそんな所に通ってちまちま成長する猶予などは与えられていない。カオスの試練……それがこのゲームの舞台だ。魔法評議会が開催する力試し迷宮へとプレイヤーは放り込まれ、ランダム生成されるステージを踏破してボスへ挑み続けることになる。試練の内容はどうか? そもそもカオスの試練を達成したヤツはゲーム開始時点でいないので相当に手強い目標ということになる。町の奴に訊いた所によればけが人とか死人が出てもしょうがないで通されるらしく、魔法評議会はかなり気合を入れて開催していることがわかった。マントの男はどうだか知らないがプレイヤー自身は基本的には魔術の素人なのでこのゲームに降り立っていきなりカオスの試練をやれ、と言われても困惑し、ベソを掻くだろう。何故ならいまだかつて誰も成し得てない偉業へと挑戦しなければならないからだ。だが……それは裏返すと一度でもクリアすれば伝説の魔術師として未来永劫に語り継がれるということになる。今羽織っているマントが伝説のマントとなる時が来る。自分はそれを想像し震え、何もわからぬままにカオスの試練・・・そのポータルの光の中へと入っていった。

・カオスの試練とはなんなのか

肝心のゲームシステムについてだがローグライク・アクションに分類される。試練の舞台である迷宮は自動生成され、敵やギミック、ツボなどがランダム配置され、そこに我々は身一つで放り出される。出来ることは基本的に家か町でウダウダするかカオスの試練の二択なのでゲーム中は常に迷宮の中へ叩き込まれると言って良いだろう。迷宮の中で拾った物に関しては基本的には迷宮から出ると全て失くす。恒久的な強化みたいな要素は薄く、とにかくやって慣れて行けという開発からの強いメッセージをプレイヤーは感じるはずだ。プレイヤーが迷宮内で出来ることは少ない。操作で言えばダッシュと4~6つの魔法(アルカナ)をボタン操作で放つだけと至ってシンプルだと言えよう。だが操作が簡単だからと言ってゲーム全体の難易度が低いかと言うと真逆であり、かなりシビアなアクション性の上で成り立っている。自分はマントを羽織って颯爽と駆け抜けるためにダンジョンへと降り立ったが、至るところに罠と穴(落ちるとダメージ)が待ち構えておりトレイラーのような動きはできなかった……どころか、何もできずに死んだ。狭い場所で敵へ囲まれ、あせりから魔法も放てず……華々しさの欠片もない散り様をむかえて慟哭した。そしてそれは何度も続いた。だがそれは当然とも言える。世の中のマントの男たちは血のにじむような修練の果てに、チョーかっこいいスタイリッシュACTを習得している。母親の胎内にマスタリーブックがあって生まれながらにスタイリッシュできた、みたいなヤツは限りなく少ない。ウィザード・オーブ・レジェンドにおいてもそれは同じ……自分はめげず、酒場に向かいそうになる足を試練のポータルへと何度も向け直した。

恒久的な強化がないとは言ったが、ダンジョンを攻略するために必須となる「アルカナ」と「レリック」、この二つを解禁して持ち込むことができる。これがこのゲームにおいての成長要素と言えるだろう。順を追って説明していく。まず「アルカナ」はつまり、魔法のことだ。カオスの儀式で試されるのはアルカナを扱いこなす実力……つまり、アルカナの知識もセンスもなく使いこなせなければ完全に何の意味もない。プレイヤーはフードを目深にかぶっているだけの不審者となり、のたれ死にする末路を迎える。そうなれば敵は当然、町のヤツとか魔法評議会にも小馬鹿にされ、針とかが刺さって死んでいるのをカメラでSNSとかにUPされ晒し者にされるだろう。それをたやすく許せるのか? ……そうじゃないはずだ。マントをかぶり直し、着実にアルカナの知識を深めていけばプレイヤーはどんな魔法をも扱いこなす可能性を秘めし猛者となる。手から炎でできたドラゴンを出したり、土を丸鋸にして放ったり、ダッシュと共に水球をしゅつげんさせたり、雷のワイヤーで敵を取り囲んで黒焦げにしたり、竜巻カッターで敵を切り刻んで穴に落としたり、そういう理想的な魔法の使い方を心がけ実践でどんどん研ぎ澄まされてゆく。そうなった時、もはや誰にもプレイヤーを止めることはできなくなる。

・アルカナをSETしろ

アルカナは基本的に四種類あり、試練に赴くときは一種ずつをセットして行くことになる。ダンジョンの中では二枠までのアルカナ枠がありショップとかで買ったり落ちてるのを拾ったりすると使える数が増えるが、ダンジョンに入った際のアルカナはとりあえず四つだ。それぞれのアルカナの種類について書いていく。

ベーシック:いわゆる通常攻撃だ。このアルカナにはクールタイムがないのでボタンを押せば押すだけ出る。完全に無料であり何の制限もないが、そのほとんどが近接攻撃なのでがむしゃらに押していても遠くの敵には当たらないだろう。このゲームでは敵にアルカナをぶつけ続けてコンボを途切れないようにするのが必須となっていくのでクールタイムがないベーシックアルカナは全てのアルカナの重要なつなぎになる。
ダッシュ:つまり、瞬間的に走る。敵の行動を回避したり穴を回避して渡るために必要だ。最初は地味なアルカナしかないが町とかで買っていくと結構な種類があることがわかるだろう。走った軌跡に炎や毒を撒いたり、デコイを生み出すような変わったアルカナもある。回避と同時に敵の行動を阻害できるのでこれを使うのと使わないのでは雲泥の差と言えるだろう。ちょっと想像してみればいいが、二人で100m走対決することになったとき走ってる最中に炎とかが出たら絶対相手はビビり、ダッシュアルカナを使った奴が勝つだろう。当然ふつうの100m走では禁止されているはずだが、プレイヤーが挑むのは何でもアリのカオスの試練なので走りながら炎や氷を撒き散らすことに何ら制限はないし、罰金とかも払わなくていい。バンバン使え。ちなみに副次的な効果には基本的にクールタイムがあり、ダッシュごとに全部出るわけじゃない。
スタンダード:いわゆる普通のアルカナだ。ベーシックとダッシュとは違い、この枠は最大で三つある。つまりダンジョンとかで拾って使うことになる一番自由なアルカナ枠がスタンダードということだ。これはかなりの数があるのでゲームを始めたてのニュービーだと覚えきれなくて吐き気をもよおしたり、前に見たアルカナだと思って使ったら全然ちがうアルカナで意味がわからなくなって足を踏み外し穴とかに落ちると思う。スタンダードアルカナにはクールタイムが用意されているが代わりに威力とか範囲が広く、強大な魔法をワンボタンで使えてしまい完全に力に酔ってしまうことだろう。まずは、それでいい。一番種類が多いスタンダードをたくさん試していくのがマジック・マスターになる近道だと自分は考える。
シグネチャー:これは基本的にはスタンダードと同じ内容だったりするが、コンボが繋がる度に「シグネチャーゲージ」という青いゲージが上がりMAXになった時に使うことでゲージを全て消耗し、超強力ないちげきを解き放つことができる。シグネチャーは一枠しか設定できず、コンボが成功しないとゲージは貯まらない。最初の頃はまずこのシグネチャーを意識しながら立ち回るのは不可能だろう。青ゲージを確認している暇がないし、そもそもスタンダードとかのクールタイムの管理もできないからだ。これは完全に自分の経験から来ている言葉なので信用してもらっても構わない。

この四種類のアルカナを一揃えでセットし旅立つことになる。アルカナは町のショップで買うか、魔法評議員とかを倒すとボーナスでもらえる。まずは自分に使いやすいアルカナの組み合わせを求め、何度も試練へ挑戦することになるだろう。ダンジョンの中は未知のアルカナで溢れているので試練をやることこそが知識を深める手っ取り早い方法だからだ。アルカナにはそれぞれ属性があり相性というものがあるが別に意識しなくていい。敵が泡を吹くまでアルカナを撃ちまくれば良いからだ。逆に属性バランスなどを考えて自分がいまいち使えないアルカナを入れても戸惑っている間に狙撃されて命を落とすのが関の山だ。くれぐれもそんな間抜けにはなるな……。

・レリックもSETしろ

レリックはいわゆるアイテムだ。ローグライクとかハクスラにはありがちで拾うと常に効果を発揮するようになる。このゲームにおいてのレリックは最大で10個まで装備できるが、ダンジョンへ持ち込めるのは一つだけだ。これは町でドカドカとカオスジェムを使ってレリックを買い占めても一つしか付けていけない。これは絶対で、たとえ試練を受けるのが石油王で掃いて捨てるほどレリックを持っていたとしても一つしか持ち込めない。後は試練の間にショップのランダムな品揃えの中から買ったり、拾ったり、後は呪われしレリックも存在している。レリックの効果は様々だが火力が上がったり移動速度を上げるものから、回復アイテムを出やすくするような特殊なものまである。どれを選べば良いのか? それは多分もうちょっと後に書くことになるだろう。とにかくカオスの試練へ挑むプレイヤーはアルカナ四枚、レリック一つの装備セットを考える必要があるということだ。

・カオスの試練がはじまる

カオスの試練の仕組みはこの一本道のデスすごろくのような形式になっている。1-1,1-2が通常フロアで中ボスが出現し……1-3で魔法評議員との1VS1バトルが勃発する。それを三回繰り返し、最後は……まあいい。とにかくそれぞれのフロアは最後に待ち受ける評議員の属性によって決まっていて、これは毎回挑戦するごとに変わる。つまり画像では炎→氷→木だが、木→火→氷の順番になることもあるということだ。結果は変わらないとそう思うかも知れないが、各評議員を撃破するごとにウェーブが変わり、雑魚敵の行動なども増えて複雑化するので難易度は加速度的に上がっていくと言える。各フロアにいる特定の敵はフロアの属性にかんけいする特殊な攻撃をしてきてかなり厄介だ。つまり自分の苦手なフロアが後半になればなるほど攻略は難しくなり、無残な死の可能性も高くなる。敵の動きに関しては慣れしかないが、フロアの順番については町にいる賄賂じいさんにカオスジェムを包んでやると最初のフロアを固定してくれたりする。これを活用するというのも手だろう。

ウィザード・オブ・レジェンドでありがちなのは狭くてすぐに穴に落下しそうな場所に閉じ込められ、エネミーと団子になって殴られて昇天することだ。このゲームは被弾時の無敵時間がほとんどないから「ダメージを食らっている間は逆に安心」みたいな甘っちょろいことを考えると延々と殴られ、でかい岩とかをぶつけられて粉微塵になる。しかもこれを逃げ場のない狭いところでやられるのでたまったもんじゃない。そして敵がすごく固い。始めたてのヤツはおそらく手のひらからファイアボールとかをしこたま出して敵にぶつけたので満足し、攻撃の手を緩めるだろう。ピクセルエフェクトの中で敵は爆発四散している……そう思い込み、背中まで向けるかもしれない。テーブル上のワイングラスを手に取るまでするかもしれない。だができる最大のコンボを叩き込んでも普通に敵が生きていて、当たり前のように殴り返してくるので焦る。焦りからクールタイム管理をおろそかにし、また殴られ、焦り、この悪循環が死ぬまでループすることもあり得なくはない。雑魚敵が思うほど雑魚敵ではないのだ。かなり慣れて理想のムーブができてようやくゲームトレイラーのマント男みたいなクールな立ち回りができるようになる。それまではかなり地味な殴り合いと、ちらちらと画面左端のクールタイムを確認しながら敵と距離を取るHIT・AND・AWEIの繰り返しだ。プレイヤーたちが次に口を開いて言うことはわかっている。「思っていたのと違う!」そのとおり、魔法使いの道というのはかくも厳しいものであり、地道な研鑽しか華々しい道へと繋がってはいない。

ローグライクはその時その時で状況が変わったりするがウィーザード・オブ・レジェンドに関してはあまり運がクリアを左右するとは言い難く、とにかく積み重ね、繰り返し、練習することだ。自分は購入してから数日、熱狂してやりまくり、そしてかなりの数のマントが燃え、千切れて風に飛んでいき誰にも見向きされないまま時間という砂に埋もれていった。だが勝利のパターンを見出し、アルカナとレリックを揃えてこないだクリアした。努力と知識が結果を引き寄せたと言っても過言ではない。プレイヤーそれぞれの努力に関して自分はできることがないし、そもそも関係ない。だが……勝つために必要なメソッドとかをこのnoteという立て看板に書き記して町の片隅へと置いておくことはできる。ハッキリ言ってこのゲームはけっこう難しい。それをクリアした自分がどうこうという話ではなく、右肩とかがすごく重かったり繰り返される敗北に拗ねたりすれば自分にも挫折の可能性はあったということだ。そして、自分と同じくらいの腕前でこれを買ったが勝利の鍵を掴みきれずマントを脱いだヤツもいるかもしれない。そういうのは他人事ではない。だから自分は常に生地を真面目に書く。

・こいつらはヤバい

カオスの試練はかなりシビアな造りであり、フロアでダメージを負いすぎると何のリカバリーもできずに泥水の中で息絶えることも多々ある。ヒールポーションは金がかかるし、回復アイテムは滅多にドロップしないからだ。フロアはボス戦の前座……そう思うヤツもいるかもしれないが、フロアの探索でどれだけの被弾を抑えるか、それがゲームクリアの安定にもっとも関係している。そしてそれを妨げるのが厄介なギミックと閉所、そしてエネミーだ。ここには自分が戦って足元を掬われる恐れがある指名手配犯たちを書いておく。こいつらはハッキリ言って、プレイヤーに倒されるためにマップに配置されてはいない。さっさとプレイヤーを奈落へ落とし、町に繰り出すために結託して襲ってくる。甘くないということだ。
ローグ:敵の正式名称は知らないので勝手に決めてここに書いている。何となく分かるはずだ。こいつはニンジャめいた振る舞いの俊足の男であり、中腰に構えたナイフを振り回してくる。透明になったり、土遁を使ったりと色々やるがこいつの最も危険なところはダメージの判定が非常に早いことだ。射程は少ないが、いつの間にかにじり寄って一太刀あびせてくる。被弾時の無敵アーマーがないこのゲームの隙をこれでもかと言うほど卑劣に突いてくるので絶対にこいつには注意しろ。
ランサー:槍を持っている。結構とおくにいると思って油断していると槍がすごい伸びてきて突き刺さる。ほとんどのヤツは槍使いと対峙したことがないので、槍が思ったより伸びることに慣れないからだ。設置型のアルカナとかを使ってコンボしようとか考えていてもこいつが出鼻をくじいてきて頭が真っ白になりボタンを適当に連打してしまってボロボロになったりなどの問題が起こるはずだ。多少臆病でも良いので距離を取るべきだ。
ウォーリアー:普通に剣を持っていて、横薙ぎに振ってくるかなり常識的なエネミーだ。見た目はショベルを持っていないショベルナイトみたいなものなので絶対わかる。こいつらの強みは中盤以降に発揮される。各フロアの属性を身にまとった攻撃で制圧してくるのだ。これはどの敵でも大体同じだがフロアごとの攻撃パターンがあり、元のスッペクとかに関係しない長いリーチや特殊な効果があるので油断していなくともボコボコにされかねない。
アーちゃー:弓を持っていて射る時は射線が出る。だが誰もがスプラトゥーンで同じことを学んだはずだがチャージャーがどこにいるかわかっていても色々な障害があって殴りに行けないことが多い。カオスの試練では煩雑な地形や大量の敵と同時にアーチャーが出現するとぜんぜん対処できなくてジワジワと削られていくことになる。遠距離攻撃ができるアルカナを用意しておいて、ちゃんと牽制して狙撃を阻止しろ。こいつもフロアの属性攻撃とマッチした鬱陶しい攻撃でプレイヤーを苦しめる。下手をするとプレイヤーが使うアルカナみたいな範囲攻撃をしてくるのでその驚異の程がわかるだろう。
走ってくるヤツ:こいつらは走ってくる。一番弱いと見せかけて攻撃モーションが早く、ナメているとどんどん被弾する。中盤以降のこいつらは足にブースターが組み込まれており短時間ではあるがすごい早さで迫ってくる。なんとかしろ。プレイヤーの回りを周回するような類のアルカナで防御すると蹴散らせるので積極的に使うといい。

敵への対処としてもっともオススメするのが「穴に落とす」ことだ。アルカナをかなりぶつけてようやく撃破できるヤツも穴に落とせば一瞬で処理できる。プレイヤーは穴に落ちても戻って来れるが、敵はそういうわけにいかない。基本的には穴に落としてしまえ。敵を穴に落とすために使いやすいアルカナを用意してもいい。地の利を得よ・・・。

・カオスの儀式に赴く前に

カオスの儀式の仕組みやエネミーの項目の後に儀式に備えるためのTipsがくるのはおかしいと思うかもしれないが、そうじゃない。先ほどまで書き連ねたのはカオスの儀式の厳しさ……これを尻、ウィザード・オブ・レジェンドを幾らかやった者ならば試練へ挑む謙虚な姿勢ができあがっているはずだ。お客様気分の腰抜けは消え、もはやここには戦士しか残っていない。いい目つきになってきた……ここからは準備フェイズについて書く。

・ちゃんとマントを買う

ゲーム開始時から「赤」「青」の二色のマントがあるので最初はそれを着ているだろうがこのマントはゲーム開始時には何の力もない。条件が揃ってようやく特殊なパワーを使えるようになる。実のところそれまでは効果のないマントでしかない。町の右上にはマント屋があるのでそこに売ってるマントを適当に買い、まずは身につけることだ。75カオスジェムという量は安くないが、アルカナやレリックを買うよりもまず先に効果つきマントを買う必要がある。このゲームは店に行って商品を眺めていても効果を教えてくれはしないので、気に入った色のマントをまずは買って着てみれば良い。マントにはそれぞれ固有の能力が付いており、移動速度が上がったり回避率が上がるなどの特殊な効果を持つものもある。効果で選んでもいいし、別に色で選んでもいい。このゲームを買ったのならマントを着て色つきの風と化して走りたいという欲求と無縁ではないと思うのでマントにジェムを惜しむ理由はない。

・レリックを装備する
レリックは一つだけ持ち込みができると上述したが、そのレリックを吟味する時が来た。アルカナとは違いレリックはダンジョンで手に入れたものを持って帰ることはできないので、手ずから稼いできたカオスジェムを使って買うことになる。だがこのゲームは商品の効果も教えてくれない。色々なレリックを知りたければダンジョン内で買い、効果をメモなり何なりするべきだ。そして、町でお目当てを買う。今回は自分が使って手応えを感じたスターティング・レリックについて記しておく。

ラズベリークッキー
:このレリックは敵から回復アイテムが出やすくなる。慣れてないうちにはどんどんジリ貧になり、ポーションも飲めないまま死ぬことが多いので安定感を上げるためにオススメだ。このゲームの回復アイテムの出現は正直言って渋い。これを用いても絶対に出るとは言えない。
吸血鬼の眼鏡:自分が最もよく使うレリックだ。これはクリティカル時にライフが1ほど回復する。……少なすぎて絶句したかもしれないが、このゲームにおいては貴重なノーコストでの回復だ。さらにクリティカル率を上げるレリックやマントと併用して回復率を上げるのが運用の最適解だ。そして何より、ダメージ回数が多くなければ意味がない。手数が少ないアルカナではほとんど回復しないので自分が使うアルカナと相性が良くなければすっぱりと無視していいレリックでもある。
ミラーシールド:発射体(敵の飛び道具)を一回だけ無効にするバリアを張るレリックだ。バリアはなくなるとまた時間経過で復活する。ウィザードとかが撃ってくる魔法の弾は避けづらく被弾を免れない場合が多いのでこれを持っておくと隙がない。
エクエストリキャップ:馬の顔のマスクであり、移動速度が上がる。見たヤツはネタレリックだと思うだろうが単純に移動速度が上がることにより避けられる攻撃の数は増え、ダンジョン周回が早くなり、全てがうまくいく気がする。
パズーの帽子:倒されても一度復活できる帽子だ。少々値が張るが持ち込みなので関係ないしデメリットがない点に関しても優秀と言える。これが答えの一つだろう。

今回、ここで紹介したレリックのほとんどは(吸血鬼の眼鏡を除く)単体で優秀なレリックの中から選んだ。レリックは幾つかの効果を組み合わせることでシナジーを生む物もあるが、ダンジョン内で手に入れて揃うかと言われるとそれには運が絡んでくる。シナジーにだけ期待して持ち込んでも揃わなければ何の意味もない机上の空論となり果てる。そこをよく覚えておかなければならないだろう。

・町のNPCのサービスを受ける
町でできる準備の大きなものとして「カオスジェムを売る」「賄賂爺さんに最初のフロアを変えてもらう」この二つがある。それぞれの説明をしておく。

カオスジェムを200Gで売る:試練ポータルの前にいる貴族はダンジョン内で手に入るカオスジェムを欲しがっており、20個を200Gと交換してくれる。カオスジェムはアルカナ、レリック、マントと用途が多いため序盤は損に思えるが、200Gという金額は高価であり、これだけあればダンジョンに入ってすぐにレリック・アルカナを一つ購入することも可能だ。つまり、実質二つ目のレリック・アルカナの持ち込み枠が増えるようなものということだ。カオスジェムを20個使うものの、200Gを持ち込みできるメリットは大きい。とにかく数を回してアルカナやレリックを買いたい場合はこれを使わないのも手ではある。だが200Gを持ち込んで試練の奥へと進むほうがカオスジェムの見返りが大きいので自分はこっちをオススメする。
賄賂爺さんに最初のフロアを変えてもらう:賄賂爺さんもポータル前にいる。この腰抜けの年寄りは魔法評議員に幅を利かせており、カオスジェムを10個払うことで最初のフロアボスを変えてくれる。そんなことを得意げに言うこいつは何の伝説も立てられはしないが、プレイヤーにとってこのサービスは有用だ。自分の場合は賄賂爺さんが木のフロアを最初に固定した場合はジェムを払い、木のフロアから始める。後半の木フロアは視認性が悪くロビンフッドみたいな用意周到なアーチャーが隠れ潜んでおりぜんぜんフェアじゃないからだ。自分の苦手なフロアを後半に回さずに処理するのがカオスの試練を安定して進める最大のコツだ。ただしフロアは三種あるので思ったとおりにいかないことは当然、ある。祈れ……。

・オススメのアルカナ

ついにこの時が来た。このゲームをクリアした今ならば自信を持って強力なアルカナについてのレクチャーができる。思えばこういう自らが死した後にも残せる叡智のために力を究めてこその魔道であると、そういう悟りを得し境地にある。さて、早速やっていくがアルカナにはたぶん100種類以上あって自分はその全てについて知り得ているわけではない。勿論、いずれは集める予定ではあるが集めきった時の自分はまた違うことを言うかもしれないし、そしてそれは必ずしもこの記事を良くはしないだろうから今の知識だけでざっと書いてしまう。現在のクリア数は3回、このフレッシュさこそが記事に説得力と魔力を与える。何もかもすべてがみなぎっている。自信満々だ。信用してもらって構わない。

ベーシック「ボルト・レール(雷)」「フレイム・ストライク(炎)」
ベーシックアルカナの種類は少なく、そして市場にはなかなか出回らないのでまだ使えてない物も多い。その中で自分が優先して使うのがこの二種類だ。手数ではボルト・レール、横範囲の強さではフレイム・ストライク。はっきり言ってベーシックは肌に合わないともう完全に話にならないので慎重に選んだ方が良い。つまりこのアドバイスは話半分で聞いておけ。自分が強いと思ったアルカナが、強い。

ダッシュ「フロスト・フェイント(氷)」 → ダッシュと同時に氷のデコイを残していく一風かわったアルカナだ。敵の猛攻を凌ぐ時に打って付けと言っていい。
「サーキット・ライン(雷)」 → 走りながら電撃の玉を出し、玉と玉の間に電気ワイヤーを張る。敵の足止めができるし適当に使っても強い。
「フレア・ラッシュ(炎)」 → 走りながら前方に火炎弾を発射する。ダッシュアルカナ全般に言えることだが回避行動に魔法効果がついているので能動的に発動しにくい。これを敵に当てることを意識するよりはスタンダードのクールタイムを意識する方が有意義だと自分は考えている。つまり、出すだけで得をするタイプのダッシュアルカナが望ましい。ダッシュアルカナの範囲や軌道まで回避行動といっしょに計算して使えるならそれに越したことはないだろう。

スタンダードバビロンの天秤(風) → 自分の周りに風の衝撃波+全てのクールダウン短縮+敵にスロウ効果、という盛りすぎているアルカナで名前もカッコいい。ただしこのアルカナ自体のクールダウンは長い。
激震の跳躍(地) → スーパーチャクチだ。跳躍し踏みつけ、スタンさせる。範囲やシンプルな使い心地が特徴だがコンボにつなげにくいのでボス戦には不向き。
不屈の守護者(地) → 四体のチェスナイト駒を出現させて敵を叩き潰す。挙動が素直であり盾にも使えるという攻守一体の技だが、しばらくその場に残るので自分がこれに突っかからないように動く必要はある。
マグネティック・フォローアップ(地) → 周囲に石片を飛ばし、その後しばらくベーシックアルカナを使うごとに石の発射体を飛ばすバフが掛かる。ベーシックアルカナは無限に使えるのでクールタイムを気にする必要はない。思い切り殴りまくれ。
アイス・シーカー(氷) → 敵を追尾する金平糖を三個しゅつげんさせ、ぶつかると凍結させる。これの強みは置いておけば勝手に動いてくれるので自分のタスクが一つ減ることだ。これに限らず、慣れないうちは意識するアルカナの数を減らすとうまくいきやすい。
サンダーチェーン(雷) → 発生が早く、一直線に進む雷を出現させる。これは使いやすさ重視でノミネートした。囲まれそうな時に先に撃っておくことで多方向から殴られるリスクを減らすことができる。強化すると発生がさらに早くなりさらに隙がない。
イオン・スパイク(雷) → 雷のワイヤーを設置し、雷撃を流し込む。範囲が広くコンボに繋げやすい代わりに敵の動きを読むことと設置の時間が必要になる。ついでに言うと焦っているとぜんぶ失敗する。
ホーミング・フレア(炎) → 身の回りに敵を追尾する炎の玉をまとう。似たようなスキルは別の属性にもあるが自動で敵へ向かっていくという特徴があり、他よりも使いやすい。ただし追尾させてしまうと身の回りを守る衛星としての使い道ができないことは忘れてはならない。

シグネチャー
ワーリング・トルネード(風) → 自分の周りに竜巻を発生させるスタンダードとして使え、シグネチャーとして発動すると長大な竜巻となって敵を襲撃する。軌道などを細かく決められないものの、範囲が広いので大体当たる。
ロックンロール(地) → 土塊の丸鋸を生み出し、敵へと向かわせる。幅が広くHIT数が多いのでコンボの途中に挟んでも良い。名前からナメられやすいものと思われる。こいつを信じろ。
スノーフレイク・チャクラム(氷) → プレイヤーの周りを回転するチャクラムを生み出す。この手のスキルはほぼ外れがなく、ニュービーの頃から持て余さず使えるので絶対使うべきだ。特に最初はシグネチャーゲージなど見ている余裕がないので、適当にボタンを押していても発動し、かつちゃんと敵へ当てられるスキルが望ましい。これは巨大なスリケンなのでカッコいい。
ショック・アサルト(雷) → 直線上にダッシュし、ぶつかった敵から連鎖して数体の敵を巻き込んで雷突進でダメージを与える。この最中は無敵になり、地形とかも割りと無視したりする。シグネチャー状態の時の威力とかっこよさは、もう、すごい。だが自分がどこにいるかわからなくなって混乱するかもしれない。気をつけろ。これは自分のお気に入りアルカナだ。
ボルト・ピンボール(雷) → スノーフレークチャクラムのように自らを中心に周回する雷球を召喚する。敵にぶつかると弾けて連鎖的に色々なところへ飛んでいくので敵を散らすのに有用だ。
トレイサーバラージュ(炎) → 自らを中心として火球を生み出し、前方に放る。放られた火球はまた自分に戻ってくる。遠距離攻撃として使いつつ、自らの元に戻ることを利用して盾のようにも使える。シグネチャーアルカナなのでここに書いたがスタンダードとして使うのも強いし、自分はどちらかというとスタンダードとして持っていくことが多い。

アルカナのセット例
「ボルト・レール(ベーシック)」
「フロスト・フェイント(ダッシュ)」
「サンダーチェーン(スタンダード)」
「スノーフレイク・チャクラム(シグネチャー)」


ダンジョンに入ってから増やせるアルカナの二枠は置いておくとして、遠くの敵にちょっかいをかけるための遠距離攻撃のアルカナ(この場合はサンダーチェーン)は便利なので持っておいて損はない。そしてこれは熟練度にもよるだろうが、一部のシグネチャーアルカナは発動したタイミングやプレイヤーの向きによっては敵に当たらずに無駄撃ちになる可能性があり、使いこなすのは難しい。しかし自らの周りに纏うタイプのシグネチャーならば見当違いの方向へ飛ばしてしまう心配はなく無駄にはなりにくい。

ダンジョン内で同じアルカナを買う、あるいはボスからドロップすることでアルカナは強化状態の物が手に入る。アルカナごとに強化される特性は違い、全く変わった性能になるアルカナも存在する。最初のアルカナのセットに加え、アルカナを増やす……あるいは強化する。その選択はどれが最良なのか? それは試していき、気づきを得るしかない。

・フロアの巡り方

敵との戦闘は当然としてこのゲームはローグライクなので一つ一つの決断がマントの男の行末を左右する。細い道をひた走りながら右にも左にも落ちないように切り抜けるには経験と正しい判断が必要だ。ここでは通常フロアーを探索する中で気をつけることについて書いておく。戦闘だけが全てではない。雑にやれば、雑に死ぬ。ローグライク・ゲームはだいたい人生と同じだ。

・ショッピング-アルカナを買う-
試練を始める前にマダムにカオスジェムを売っていれば200Gを所持したまま入れるが、まず一つ目のフロアではアルカナを買うことをオススメする。何故か? 基本的に4枚の手持ちのうち、クールタイムのあるスタンダードとシグネチャー……この2枚のアルカナとベーシックだけで敵にラッシュをかけ続けるのは難しいからだ。もう1枚、追加のアルカナが欲しい。これは勿論コンボが持続するような内容のものが望ましいだろう。魔法評議員を倒すことでボーナスアルカナがもらえるのでそこまで金を出し渋るヤツもいそうだが、コンボもちゃんと続かないのに頑なにアルカナを買わなければ魔法評議員の元にたどり着くまでにボロ布になり、針に刺さって死に、雑魚敵に指をさされながらTiKToKとかで投稿される。そうはなりたくないはずだ。だったら、まず最初のフロアでアルカナを買え……ただしあまりにも使いにくいラインナップなら買わなくてもいい。そこは要判断だ。

また、アルカナを渡すことで別のアルカナに交換したり、レリックと交換するNPCとかがダンジョンの中にはたまに現れる。こいつらにどうすればよいか? 自分は基本的にアルカナは渡さない。そもそもダンジョンに入る前に「これ」と決めてセットしてきているのにちょっとのメリットのためにセットを捨てる意味は薄いからだ。自分でもしっくり来ない場合は別だが、完全に自信がある時に大事なアルカナを手放す理由はない。自信はあるか? 自信があるなら、NPCより自分が正しいと思え。

・ショッピング-レリックを買う-
さっきはフロアに着いたらすぐにアルカナを補充しろと書いたが、選択肢は決してその限りではない。「言ってることがちがうよ!」そんな泣き言をいうかもしれないが、最善の行動はその都度変わる。それに対応していける知識を書くために自分はフロアを走り、あらゆるNPCサービスを受け、レリックを学んだ。さて……カオスの試練に来たということは大事にしているレリックを一つ、持ち込んだはずだ。レリックというのは要するにパッシブスキルのようなもので、常に効果を発動している。だから幾つかのレリックの相性は良い。例えば自分がよく使う組み合わせとして、
吸血鬼の眼鏡(クリティカル時に1回復)+見破りの片眼鏡(クリティカル率が上がる)
こういうセットがある。持ち込みできるアルカナは一つだが、ショップのアルカナを買うことでシナジーを生み出す……そういう局面がやってくる。そのレリックをアルカナより優先したい場合は、そうするのが正しい。

・ちゃんと金を貯めろ
アルカナの組み合わせは当然として10個まで装備できるレリックの組み合わせもかなり重要になってくる。そして、かなり理想的にフロアを巡っていってようやくレリックは10個になるかどうかといったところだ。この「理想的」というのはちゃんとフロアに蠢いている雑魚敵をぜんいん倒し、ショップに売っているヒールぽーションをあまりガブガブ飲まずに進んだ場合のことを言っている。つまり、一つのフロアごとに一回ずつヒールポーションを飲んでいる状況は理想的とは言えないだろう。ポーション代にばかりゴールドを使いレリックが揃わなくなると、それだけマントの男を守るものは足りなくなる。それでも奥の奥へと力強く足を踏み出すべきだが……ここではなるべく金を得る方法について書く。一文で終わるくらいシンプルなことなので絶対覚えられる。フロアを走っているとツボとかのオブジェクトがあるはずだ。この中にはたまに金などが入っている。小銭だが、集めていくとバカにはならない。ツボとかは体当たりで割れるので、ちゃんとぶつかって割れ。それだけでいい。

・呪われしレリックを差し出されたとき
レリックにはふつうのレリックと呪われレリックの二種類がある。呪われたレリックはどうやって手に入るか? NPCの怪しい男がタダで三種類のうち一個をくれるか、もしくは敵や宝箱からドロップで手に入る。赤く禍々しいオーラがあるのでちゃんと気にしておいたほうがいい。何でも出た物をヒョイと拾うと腹を壊すということを教えてくれる。この呪われたレリックには破格の効果があったりなかったりするが、とにかくデメリットが重い。普通はデメリットを帳消しにして余りあるメリットがあったりするが、このゲームにおいてはそうじゃないこともある。当然の如く拾う前では効果がわからないし、拾うと床に捨てられなくなる。拾った呪いアルカナがどんな効果で、どんな見た目なのか? それをちゃんと覚えるかメモ書きに残しておくべきだと自分は思った。あまり脅かすとビビりすぎて拾わなくなりそれも問題かもしれないが、この呪われたレリックを何の気なしに拾ったことでほぼ詰む……そういう状況も少なくなかった。他のゲームとかで名ばかりの呪われた装備を拾いすぎて呪われたアイテムのことを甘く見すぎているヤツもいるだろう。妖刀MURAMASAとかをまるで知り合いかのように語るヤツもいておかしくはない。だが、本物の呪いというのは人智を超えた恐ろしい災いなのだ。子供のオモチャではない。拾うかどうかはノリよりも実益で決めるといい。

・ボス戦の立ち回り

3つ目のフロアで待つ魔法評議員は当然として、それぞれのフロアには中ボスが待っておりこいつらもかなりの強敵だ。めんどくさいので一体ずつの攻略などは書かないが立ち回りの基礎については書いておくべきだと思った。この立ち回りはどのボスにも基本的に通用する。ウィザード・オブ・レジェンドでのボス戦は運とかセンスが求められるものではなく、より慎重だった者が生き残る戦いだ。そしてよほど肝が座っていなければ戦いの最中にアレコレと考えたり、皮算用をして逆に失敗したりなどのトラブルは発生する。そうした人間的弱点を我々は抱えつつも戦っていかなければならない。

ボスは誰もが黄色いオーラをまとっており、これがある間は攻撃してもまったく怯まずに殴り返してくるので攻撃すればするほどにこちらが不利になってしまう。だが、中ボスをはじめとして魔法評議員にも隙はある。何度かの攻撃の後にボスからは黄色いオーラが消える。その際にダメージを与えることでボスはスタン状態となり、こちらのコンボが終わるまではその場から動かない。つまり、ウィザード・オブ・レジェンドの戦は生き馬の目を抜くスピードで展開されつつもターン制バトルのような仕組みになっているということだ。これは他のアクションにおいても言えることだと思うが、このゲームではスタンからコンボ終了までは相手が確実に動かないことからもターンとしての明確な区切りを設けている。コンボに失敗した場合は大人しく引き、次の自分のターンを待つ。欲をかいて攻撃すれば一瞬後にはボロ雑巾になる未来が待つだろう。

全てのボスに言えることだが一定回数の攻撃を終えた後は確実に隙ができる。相手の攻撃を数えておき、終わると同時に至近距離へと迫っているのが理想だ。コンボの始動に遠距離攻撃などを選んでしまうと近付こうと慌ててダッシュした頃にはコンボが終わっておりボスからの痛烈なカウンターを見舞われたりする。どの順番でアルカナを発動するか? それを前以て決めておくのがまず重要だ。基本的なボスは隙を見せた瞬間から動かなくなるのでリーチさえ近ければどの技から撃っても良い。これは自分の体験からくる非常にリアルなアドバイスだが、自分の立ち位置が移動してしまうタイプのアルカナをコンボの始動に使うと次のアルカナを外してしまってコンボが途切れる……そういうことが起こった。そうした失敗からの焦りはゲーム全体を通しての最大の敵と言えるが、問題は他にもある。評議員以上のボスに関しては何度かの攻撃のウェーブの中でかなり避けにくい魔法を使ってくる。これをいなせるかどうかで被弾やその後の流れが変わるのでこれを何度も使われる前に倒しきりたい。落ち着いてコンボを決めること、そして速やかに撃破すること。この二つを両立するのは至難の業であり、場数が試されることだろう。だが……それまでに培った経験で判断しろ。足りなければ、また町に戻る。それでもゼロからのスタートではない。


・伝説になれ……

このゲームは理不尽と言い切れるほどではないがそれぞれのアクションは割りとシビアにできており、繰り返して慣れていく他ない地道な仕組みになっているのでトレイラーのような動きを何の苦労もなしにやりたかったプレイヤーにとっては評価が分かれることだろう。かなり時間は掛かったが自分は稲妻と化して駆け、華々しく……と言うには泥臭い奮闘の中でだがちゃんとクリアしたので満足した。エンディングは必見であり、これはかなり……良い。苦労が報われる気持ちだったと言えよう。絶対に全ての四苦八苦しているマント男たちが見るべき、激闘の対価が見られる。
インディーズゲーは安い。ウィザード・オブ・レジェンドも1600円なのでスマホゲーのガチャ10連の半額くらいしかない。10連の半額・・・現代の価値観は崩壊しているので大したねだんにはおもえなくなっているはずだ。この値段ならばクリアする前に投げ出してしまってもあまり後悔することはないだろう。そんな風に思い、多くの者がそうする。これはほとんどの事柄に言える。現代人は忙しく、そして娯楽はあまりにも飽和している。カオスの試練で伝説の魔法使いになる夢を諦めても、心の間隙を埋めるコンテンツは他にいくらでもある。だが・・・カオスの試練の初踏破者という確かに燦然と輝くトロフィーはウィザード・オブ・レジェンドにしか存在しない。本物の戦士としての矜持があるならば迷わず目指すべきだ。果たして手に入れる資格はあるのか? それは試練が決するだろう。

#Switch #スイッチ #ゲーム #レビュー #攻略 #ウィザードオブレジェンド #WoL #マントの男 #あごぶろぐ

クリアまでのノーカット動画だ。長いので見ていても仕方がない気がするが記念に張っておく。

ドーモ! ドネートは常時受け付けています。 ドネートはときにおやつやお茶代に使われます。