【乗車記】外房初日の出号
さてみなさん。正月といえばなにを思い浮かべますか? 初詣、おせち、お年玉など。そうですね、そういったものも有名ですね。
しかし我々鉄オタはそんなものには目もくれず(いやお年玉は欲しいけど)、JR各社のプレスリリースを漁ります。
・・・そう、我々の目当てはズバリ冬の臨時列車です。各地から初日の出や初詣のために数多く臨時列車が運行される冬のシーズン、逃すわけには行きません。自分も良さげな列車を見つけたので早速みどりの窓口へ。
大晦日。コミケの雰囲気を堪能した後、東京駅の京葉線地下ホームのコインロッカーに戦利品をぶち込み、そのまま休日おでかけパスで千葉県北部をぐるぐると徘徊。23時過ぎに総武線で東千葉駅へ。
2023年になりました。こちらは千葉神社こと妙見本宮。市街地から近く、星を祀った珍しい神社ということもあって結構混んでいます。早くから並んでいた甲斐あってスムーズに初詣を終え、千葉駅に向かいます。
千葉駅。何気に外からちゃんと見るのは初めてかもしれません。
黄色い電車は今年も終夜運転を行っていました。が、今回はこちらには乗らず……。
3番線には0:50発、特急 千倉行きなどという怪レい表示があります。
その正体はこちら、外房初日の出号です。新宿・秋葉原・錦糸町・船橋・津田沼・千葉・蘇我と停車し、そのまま夜通し走りつつ安房鴨川・千倉へ向かいます。
側面の表示はシンプルに「特急」。それ以上でもそれ以下でもありません。神鉄有馬線。
車内はこんな感じ。従来は快速列車でしたが、特急に格上げされた影響もあるのか同業者は少ないように感じました。ここで新宿から乗車していた友人3人と合流。静かに雀魂を嗜みます。ロ゛ン゛に゛ゃ゛!!!
蘇我駅を出発してしばらくすると、車内が減光されました。257系もこんなことができるんですね……。何だかんだで夜行列車の雰囲気になってきました。
途中勝浦での運転停車を挟みつつ、安房鴨川駅に到着。向かい側の車両は休憩用として開放されているようです。この列車はこの先千倉へ向かいますが、鴨川付近で初日の出を見たい方にも配慮してわざわざ車両を用意しているのでしょう。
列車は千倉へ向けてラストスパート。では私もキメさせていただきます。新年早々翼を授かり無敵になりました。
ブラックコーヒーを飲んで15分ほど仮眠すると眠気が覚めるとよく言いますが、これのレッドブル版です。3時台に千倉に着きますが、到着後も車内でしばらく休憩できるのでその間は仮眠するとしましょう。
現在時刻3:30。友人に叩き起こされました。ちょっと早くないか?と思いつつ寝ぼけながら千倉駅を後にします。
暗すぎワロタ。この先段々と街灯が無くなり本当に暗かったです。ふと空を見上げると満天の星空。これは素晴らしい、年の初めに良いものを見られました。興奮して頭が冴えてきます。
ゆらり。
海岸近くのファミマで物資を購入。初日の出を見にきた人でごった返していました。ゆっくり買い出しをしていたら東の空がもう明るくなってきていました。慌てて海岸へ向かいます。
朝焼けと波飛沫。幻想的な景色です。
あっという間に空が明るくなり、人も増えてきました。
もっと明るくなってきて……
あ、雲に邪魔されてしまいました。まぁこのくらいいいでしょう。許してあげます。
ついにその時はやってきました。
人生で初めての初日の出。わざわざ南房総まで来た甲斐がありました。
コミケ終わってから車内で30分寝た程度なので流石に疲労困憊。千倉からは館山経由で帰りますが、普通列車は無慈悲にも2両編成。浜金谷まで座れませんでした。キツイわ〜。
君津で総武快速線直通に乗り換えて東京へ。面倒なことに京葉地下ホームに戦利品を回収しにいかなければなりません。疲れていたのか駅そばを食べていたら鼻血が出ました。そばつゆが真っ赤になってしまいました。鉄の出汁の味がしました。終わり。
P.S. 先ほど今年度の冬の臨時列車のプレスリリースが出ましたが、運行時刻が2時間ほど遅くなっていましたね。始発駅を2時台に出る列車は……ギリギリ夜行列車なのかな?
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