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沖縄の画期的な移動手段

売れないYouTuberみたいなサムネですね。


さてみなさん。最近やけに寒くないですか、この日本という国は。こんな寒い場所ではやってられない。暖かい場所に行きたい!

というわけで、今回は沖縄のある画期的な交通手段に関してのお話です。話の展開が強引ですね。


沖縄の公共交通手段


沖縄って、電車がないんですよね。厳密には「ゆいレール」っていうモノレールが那覇近郊で走っているんですが、他に電車は存在しません。

そのため、沖縄での移動手段は基本的に自動車です。路線バス、あるいはレンタカー。


沖縄では琉球バス那覇バス沖縄バス東陽バス無駄に4社が路線バスを運行しています。

また沖縄の路線バスには系統番号が設定されていて、それぞれ会社間で重複しないようになっています。例えば上の写真のバスは110番と呼びます。

この系統番号さえ覚えておけば、行き先や経由を確認する手間が省けるのでかなり便利です。


本数もそれなりに多く、一見かなり使いやすそうな沖縄のバス。しかし、ある致命的な欠点を抱えています。

それは、ほぼ確実に遅延するという点です。5分とかそういう次元ではなく
、20分は平気で遅れます。前述したように移動手段が自動車に限られているため、渋滞が常態化しているのです。

那覇近郊であればまだ良いのですが、本島北部などに行く場合やバスを乗り継ぐ際には難儀しますね。


期待の新星


さて、そんな沖縄に2019年、期待の新星が誕生しました。その名も「ジンベエ・マリン」。那覇〜名護・本部を結ぶ高速船です。


道路が混むなら海を通ればいいじゃないか、という発想には脱帽です。確かに海上なら渋滞知らずですね。

ちなみに名護は北部の拠点となる都市。本部は美ら海水族館などがあるリゾート地です。

このジンベエマリンのスペックを、高速バスと比較しつつ確認していきましょう。


こちらは那覇〜名護での比較。当社はジンベエマリンは本部まで直行していたのですが、新たな需要を拾うべく名護に寄港する便が設定されました。

速達性ではほぼ互角、ただバスは遅れがちなので若干優位でしょう。そして驚くべきことに高速バスより安いです。

しかし当然短所もあります。まず本数が少ない。そして、渋滞以前に欠航のリスクがあります。これが痛い。


次に那覇〜本部。後述しますが、ジンベエマリンは美ら海水族館などがあるエリアからは少し離れた渡久地港という場所を発着するため少し不便です。

しかし圧倒的に安い。なんでこんなに安いんですかね……?


こんな感じのダイヤで運航されています(執筆時点)。今回は実際に乗船してきたので、感想をつらつらと書いていきます。


乗船記

美ら海水族館では、ジンベエザメが大きくて、びっくりしました。小学生かよ。


さて、高速バスを待つ観光客を横目に普通の路線バスに乗車します。こんな場所でも遅れてやって来たのには流石にビビりましたが、5分程度の遅れなので中部と比べれば可愛いものです。


渡久地(とぐち)というバス停で下車。美ら海水族館の最寄りの記念公園前というバス停から10分です。まあまあ近い。


本部では記念公園の方が観光客が多くて賑わっていますが、本来の中心地はここ渡久地。地形を活かして昔から港として使っていそうな雰囲気です。

ちなみに本部には本部港という別の港があり、那覇と鹿児島を結ぶフェリーや伊江島行きも本部港を発着しているのですが、ジンベエマリンはこちらの渡久地港を発着しています。紛らわしいですね。


Webサイトで乗船券の予約が可能です。当日でも待合所の中で乗船券を購入できます。


入って手前で水納島行きの乗船券を、奥でジンベエマリンの乗船券を販売しています。窓口でおばちゃんに1000円支払いましたが、後で調べてみたら高校生は500円で乗れたらしいですorz


このタクマ3という双胴船が使われています。可愛らしいジンベエザメが描かれています。


船内はこんな感じ。リクライニングシートがずら〜っと並んでいます。ピンク色の席は比較的船酔いしにくいらしいです。

走行時にはシートベルトの着用が義務となっており、動き回ることはできません。


リクライニングはそれなりに倒れます。高速バスと比べると椅子は柔らかめです。


足元はかなり広く、思う存分足を伸ばせます。個人的にはこれだけでバスより使う価値があると思います。


自販機もあります。出港前ならここで飲み物を調達できます。


フリーWi-Fiもありました。モバイル通信と比べると流石に少し遅いですが、走行中でもGoogleマップを表示してくれる中々の強者です。


本部からは3人が乗船しました。少ねえ……。


渡久地港を出港。エメラルドグリーンの海が美しいです。


だんだんとスピードを上げていきます。


瀬底大橋の下を潜り抜けると、いよいよ本領発揮。


最高時速56km/hで波飛沫を上げながら海上を爆走します。揺れは思っていたほどではなく、外を見ていればある程度は予測もできるので船酔いはしませんでした。


25分で名護に到着。名護漁港という比較的市街地に近い港を発着します。名護〜本部は500円で乗船できるらしいです。

名護を出港し、外の景色をぼーっと眺めます。波の揺れがまるでゆりかごのようで……。何が言いたいのかというと寝落ちしました。


気が付いたときには残波岬を過ぎたあたり。海から眺めるという貴重な体験をしつつ、もう少し早く起きておけば……とちょっと後悔。


あっという間に那覇の近くまで戻って来ました。


本部では1階から乗り込んだのですが、那覇では2階から降りました。


泊ふ頭。那覇の市街地からもそれなりに近く、慶良間諸島など各離島への船が発着しています。



実際に乗ってみた感想ですが、想像していたより快適でした。渡久地港発着なのが微妙に使いづらいのですが、値段を考えれば全然アリです。本当に安い。

そして何より、沖縄の綺麗な海をずっと見ていられるのが良いと思いました。ジンベエマリンなら移動と観光の両立が可能です。


高速バスでもこんな感じで海は見られますが、外から見るのと海の中から見るのじゃもう全然違います。

安くて速い。移動しながらプチ観光気分を味わえるジンベエマリン。名護や美ら海水族館に行かれる際にぜひいかがでしょうか。

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